【パナソニック DC-GH5M2レビュー】LUMIX初の無線ライブ配信対応機。カメラの基礎部分も出来がいい

レビュー

本機は、高い動画撮影機能を搭載し、新たに無線ライブ配信機能も実現。有線ネットワーク環境のない場所でも、一眼カメラによる高画質な映像配信が可能になる。リアルタイム認識AFや手ブレ補正など、基本性能の向上も見逃せない。パナソニックのミラーレス一眼「DC-GH5M2」に注目だ。

今回のテストアイテムはこちらパナソニック「DC-GH5M2」

実売価格例:21万5600円(ボディ)

●プロフィール
高い動画撮影機能を搭載し、新たに無線ライブ配信機能も実現。有線ネットワーク環境のない場所でも、一眼カメラによる高画質な映像配信が可能になる。リアルタイム認識AFや手ブレ補正など、基本性能の向上も見逃せない。

ほかのGH5シリーズと共通の外観で、上面の赤い録画ボタンはGH5Sを踏襲。マグネシウム合金フレーム製のボディは、堅牢性や耐久性の高さが魅力。

SPEC
●撮像素子/4/3型Live MOS センサー●有効画素数/2033万画素●レンズマウント/マイクロフォーサーズマウント●ISO感度/100~2万5600●連続撮影速度/最高約12コマ/秒●液晶モニター/3.0型(約184万ドット)●記録媒体/SD、SDHC(UHS-I/II)、SDXC(UHS-I/II)●電源/専用バッテリー●サイズ/幅138.5mm×高さ98.1mm×奥行き87.4mm●重量/727g

モニターはバリアングル式

バリアングル可動モニターを搭載。ジョイスティックによるAF測距点選択は快適。後ダイヤル(上部)は、クリックが軽めなので誤作動に注意。

動画撮影は4K/60pの10ビット記録に対応

動画撮影機能に力を入れているGHシリーズ。GH5は、ミラーレス一眼で初めて4K/60pの動画記録に対応。GH5Sは、画素数を下げて高感度性能を上げたモデルで、世界初のCinema4K/60p動画記録も実現。そして、このGH5M2では、新たにCinema4K/60pの10ビット記録などに対応した。

さらに、無線ライブ配信機能(画質はフルHDまで)も装備。専用アプリをインストールしたスマホと本機を接続すれば、スマホで撮影機能やライブ配信の設定が可能。また、事前に本機に配信設定を読み込ませておけば、カメラ単体でのライブ配信も行える(ネット接続環境は必要)。

手ブレ補正や高速連写も高いパフォーマンス

こういった機能や特徴を紹介すると、プロフェッショナルな動画撮影や動画配信のためのカメラという印象が強くなるだろう。それは間違いではないが、通常の動画撮影や静止画撮影時でも、高いパフォーマンスが期待できる。

例えば、放熱設計によりオーバーヒートを抑制し、時間無制限で動画撮影が続けられる(バッテリー使用時)。あるいは、GH5Sでは非搭載だった5軸ボディ内手ブレ補正が復活。その補正能力は、GH5よりも強力な6.5段である。また、操作面では、グリップ部の大きさや形状が適切で、ホールド時の安定感が高い。ファインダーは視野が広く、見え方がクリア。このようなカメラの基礎部分の出来のよさにも感心した。

動物の体や頭部を認識してピント合わせ

動物認識は、イヌ科やネコ科や鳥に対応。飛ぶ鳥に急にカメラを向けるのは難しいが、多くのケースでは動物の体や頭部(ここでは頭部)を認識してピントを合わせてくれる。

さらに、すべてのケースで完璧なわけではないが、人体認識や動物認識によるAF追従は、シャッターチャンスをとらえることに集中できて便利。フル画素による約12コマ/秒の高速連写では、100枚以上も止まらずに撮影できた。これらの機能により、動体撮影の醍醐味も味わえる。

おすすめ度…A-

LUMIX初の無線ライブ配信対応機。カメラの基礎部分も出来がいい

ココが〇

LUMIX初、無線ライブ配信機能搭載。2033万画素センサー、5軸ボディ内手ブレ補正、Cinema4K/60p動画記録などスペック面も充実。

ココが✖️

動き回る動物の撮影では、動物認識の精度に、やや不満を感じることもあった。また、高感度時の画質には、さらなる向上が望まれる。

※文中の「オススメ度」は、「A+」から「C-」までの9段階評価になっています。

※価格は記事作成時のものです。
●解説/吉森信哉(フォトグラファー)

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