Windows 11には、長い歴史を持つもの「インターネットエクスプローラー」(IE)が廃止され、搭載されていない。ここでは、Windows 11で削除・変更された機能や標準アプリを解説する。あまり人気がなかった機能、使い勝手の評価が低かった機能が廃止されているが、これらの機能を必須とする人は、Windows 11へのアップデートを延期するか、11での代替策・対応策を検討するといいだろう。
別記事【Windows11】どんなOS?何が変わった?10との違いを丁寧に解説!→
「IE11」などなくなった機能やアプリもある
Windows 11で廃止された機能やアプリもある。
長い歴史を持つものとしては、「インターネットエクスプローラー」(IE)が廃止され、Windows11には搭載されない。どうしてもIEの機能が必要な人は「Edge(エッジ)」に搭載された「IEモード」を使うことになる。
Windows 10の特徴だった音声アシスタントの「Cortana」も、タスクバーに常駐する標準機能からアプリに降格。また、Cortanaの開発自体が停滞しているようで、アプリ版も実用的なレベルではない。
●期待の音声アシスタントだったが……
アップルの「Siri」やGoogleの「OK Google」、Amazonの「Alexa」と並ぶ代表的な音声アシスタントだった「Cortana」は、OSの中枢からアプリに降格。開発も滞っているようで、アプリを起動しても実用レベルでは使えない印象だ。
キーボードを装備しない端末用の「タブレットモード」も廃止され、2in1(ツーインワン)パソコンでも操作方法はデスクトップモードのみとなる。また、スタートメニューの「ライブタイル」も廃止されている。
そのほか、過去の操作をさかのぼれる「タイムライン」も廃止。タスクバーにあったタイムラインや「People(ピープル)」のボタンもなくなっている。
●Windows 11で削除・変更された機能や標準アプリ
基本的には、あまり人気がなかった機能、使い勝手の評価が低かった機能が廃止されている。これらの機能が必須という人は、Windows 11へのアップデートを延期するか、11での代替策・対応策を検討するといいだろう。
インターネット エクスプローラー(IE) |
Windows 10ではアクセサリーの一つとして残されていたが、 Windows 11では完全に廃止されている。 |
Cortana(コルタナ) | Windows 10ではタスクバーに組み込まれていたが、Windows 11ではア プリの一つとして提供されるようになった。 |
アクションセンター | タスクバーの右端にあったアクションセンターはなくなり、類似機能の 「通知センター」や「クイック設定」が搭載された。 |
タブレットモード | タッチ操作に最適化したタブレットモードは廃止され、キーボードの取 り付けと取り外しに対応する新しい機能が追加された。 |
ライブタイル | スタート画面にニュースなどの情報を表示するライブタイルは廃止され、 代わりにスマホのような「ウィジェット」が導入された。 |
リボンUI | エクスプローラーでタブを選択すると複数の選択肢が一度に表示される リボンUIが廃止され、シンプルなアイコン表示となった。 |
タイムライン | 過去の操作をさかのぼれる「タイムライン」が廃止され、タスクバーか らもボタンが削除された。 |
Skype、 ペイント3Dなど |
「Skype」などはWindows 11ではプリインストールアプリから削除さ れた。また、「Snip and Sketch」は「Snipping Tool」に統合された。 |
◆解説/福多利夫(フリーライター)