【ソニー LinkBuds】周囲の音を聞きつつ音楽や通話を楽しめる 新スタイルの完全ワイヤレス型イヤフォン

家電・AV

ソニーがまったく新しいスタイルの完全ワイヤレスイヤフォンを2月25日に発売する。「Linkbuds(WF-L900)」(実売価格:2万3000円)は、中央に穴のあいた新開発のドライバーユニットを使うのが特徴。耳をふさがない新しいスタイルで、日常生活に溶け込む新しいリスニングスタイルを提案する。ソニーの完全ワイヤレス型イヤフォンとしても最小最軽量のサイズとし、音楽リスニングはもちろん、スポーツやリモートワークなど幅広く使えるモデルとなっている。

利用シーンの拡大に合わせた新スタイルの提案

周囲の音が聞こえない不便を解決

人気の高い完全ワイヤレス型イヤフォンは、今やさまざまなシーンで利用されている。スマホなどと組み合わせて、屋外で音楽を楽しむスタイルも完全に定着した。ストリーミング音楽サービスも、高音質化や立体音響という新しい楽しみが提供され、ますますユーザー層を拡大している。また、ビジネスシーンにおいてはリモート会議やリモートワーク用として活用されているし、ジョギングなどのスポーツ用としても人気が高い。

ただし、遮音性に優れたイヤフォンは、路上などで使用すると往来する車に気付きにくいなど、周囲の音が聞こえないことで不便を感じることがある。また、リモートワーク中にイヤフォンをしていると、不意の来客や家族から呼びかけも聞こえないデメリットもある。そこで、骨伝導型などの“耳をふさがない”タイプのワイヤレスイヤフォンが注目されてきた。

新開発のドライバーが自然な音質を維持

ソニーはこうしたニーズに対して、中央に穴の開いたリング型ドライバーを新開発した。骨伝導型などと違い、一般的なイヤフォンと同じダイナミック型ドライバーなので、聴き慣れた自然な音質となっている。しかも穴の開いた構造のため、外部の音もそのまま聞くことができる。サイズをコンパクトにすることで、いつでも気軽に使うことができるスタイルを実現した。屋内や屋外を問わず、いつも音楽などを楽しみたい若い世代はもちろん、リモートワークやスポーツなどで使いたい幅広い世代の人までカバーする新しいスタイルのモデルだ。

LinkBudsのホワイトとグレー。ケースも同色となっている。

中央部に穴のあいたリング型ドライバーが特徴

新開発のリング型ドライバーは口径12mmで、中央部に穴のあいた構造となっている。ドーム型の振動板はポリウレタン素材を採用。磁気回路は外磁型となっていて、一般的な内磁型とは異なり、振動板のすぐ後ろに中空構造のマグネットやボイスコイルが組み合わされている。

リング型ドライバー。中央に穴が開いているのがわかる。

リング型ドライバーの背面。ここに磁気回路が内蔵されている。

LinkBudsの内部構造。穴のあいた部分はドライバーが、半球状の部分には電子回路とバッテリーが内蔵される

高音質技術を採用しサイズはコンパクトに

本体サイズは51%小型化

これに合わせて、オーディオ回路は、音質の良さでも定評のあるソニーの完全ワイヤレスイヤフォンのWF-1000XM4と同じ「統合プロセッサーV1」を採用。さらに、圧縮音源をより高音質で楽しめる「DSEE」も搭載するなど、これまでの技術を継承。高音質を追求している。対応コーデックはSBC/AACとなっている。

サイズは非常にコンパクトで、WF-1000XM4との比較でも本体サイズは51%小型化し、ケースも26%小型化している。

装着感は良好で違和感はほとんどなし

装着は、穴のあいた部分を耳の穴にセットし、ドーム型の本体部分にあるフィッティングサポーターを耳にはめ込むようにする。やや独特な装着だが、すぐに慣れるだろう。耳の穴に押し込むわけではないが装着感は良好で激しく頭を振ってもずれるようなことはない。また、フィッティングサポーターは耳にはめる部分の長さが異なる5サイズが付属するので、自分の耳に合わせて選べばより良好な装着ができる。

LinkBudsの装着イメージ。

実際に製品を試してみたが、小型軽量なこともあって装着感は良好で装着時の違和感もほとんどない。なにより、耳をふさがないので、周囲の音はそのまま聞こえる。耳栓などで耳をふさいだ時のような閉塞感がなく、呼吸音や咀嚼音のような体内音が耳に付くような不自然さもないので、イヤフォンを装着している感じがないのだ。

優しくしっかりとした音質で聴き疲れしない

音楽を鳴らしてみると、なかなかしっかりとした音が出る。WF-1000XM4のようなHiFi的な高音質ではなく、聴きやすい音になっているが、ボーカルはくっきりと鮮明だし、ドラムやベースなどのリズムもなかなか力強い。開放型のため低音感としてはやや軽い感触だが、よく弾む反応のよい低音で気持ちよい鳴り方だ。高域がまろやかな鳴り方で聴き疲れのしない優しい音に仕上がっている。

音量を上げれば周囲の音が聞こえにくくなるくらいの音量も出るが、周囲の音も聞こえるほどほどの音量に下げても音が痩せることがないのも好ましい。喫茶店などで店内のスピーカーから音楽が鳴っていて、周囲のざわめきも一緒に聞こえるような、ちょっと不思議な感触だ。骨伝導型に興味はあるが、音質的に好ましいものがないと感じていた人には、まさしくぴったりだと思う。

音量を上げていくと多少音漏れはするが、密着するような距離でもない限り気にならないレベルだ。混雑した場所で使っても、周囲に迷惑をかけることは少ないだろう。

使い勝手や機能性も優秀

急速充電に対応し防滴設定も採用

いつでもどこでも気軽に使えるモデルだけに、完全ワイヤレスイヤフォンとしての使い勝手や操作性にもこだわっている。バッテリー性能は、本体のみで5.5時間、充電ケースを使えば合計17.5時間となる。10分の充電で90分使える急速充電にも対応している。また、接続方式は左右同時伝送方式で接続性を向上。スポーツや突然の雨でも安心なIPX4相当の防滴設計も採用している(イヤフォン本体のみ)。

充電ケースはポケットにも入るほどコンパクト。

イヤフォンの周囲をタップしてもOK

本体のタップ操作については、本体だけでなく耳の周囲の顔を2回または3回タップしても操作できる「ワイドエリアタップ」を採用。これは本体に振動センサーを内蔵しており、本体部付近の顔を叩いたときの振動も検知する仕組みだ。誤動作を抑えるため、1回タップの操作はできず、2回または3回タップで操作する。スマホ用アプリの「Headphones Connect」で好みに応じてオン/オフを選択できる。

屋外などでの通話が快適に行える

このほか、周囲の騒音レベルに合わせて自動で再生音量を調整してくれる「アダプティブボリュームコントロール」や、会話を始めると声を検知して音楽を停止する「スピーク・トゥ・チャット」などの機能も持つ。また、通話品質についても、AI技術を活用した高精度ボイスピックアップテクノロジーを採用し、周囲の騒音だけを除去して自分の声だけを相手に伝えることができる。屋外などでの通話も快適に行えるようになっている。

Sound ARアプリ「Locatone」で街のガイドを楽しめる

そして、スマホの位置情報と連動して、その場所のガイドなどをしてくれるSound ARアプリ「Locatone」にも対応。360度の立体音響で音声や音楽を楽しめるだけでなく、LinkBudsならヘッドトラッキングにも対応するため、歩く位置や頭の向きに合わせて音が定位する。たとえば、その街の有名な教会をガイドするような場合、鐘の音が鳴って知らせてくれるのだが、LinkBudsだと鐘の音がする方向で教会のある場所がわかるという具合だ。周囲の音も聴きながら、街のガイドを楽しめるLinkBuds向けのサービスだ。

Locatoneを試してみたところ。チュートリアルを試すだけでもなかなか楽しい。

まとめ

いつでも気軽に音楽を楽しみたい人におすすめ

最近は、街中で完全ワイヤレスイヤフォンを使っている人を見かけることが増えた、路上や繁華街などでは危険なことも少なくない。また、自宅の中でも周囲の音が聞こえないのは不便なこともある。LinkBudsはそんな不便を解消してくれる新スタイルのイヤフォン。いつでも気軽に音楽を楽しみたい人には、おすすめのアイテムと言えそうだ。

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