猫にも「利き手」ってあるのでしょうか? 性別で違いは? 利き手の調べ方、利き手と性格との関連について、書籍『ねこほん 猫のほんねがわかる本』著者の卵山玉子さんと監修の今泉忠明先生に解説していただきました。
解説者のプロフィール
マンガ・イラスト 卵山玉子(たまごやま・たまこ)
猫好きのマンガ家。愛猫は里親募集で迎えたトンちゃん、シノさん。著書に『うちの猫がまた変なことしてる。』(KADOKAWA)、『ネコちゃんのイヌネコ終活塾』(WAVE出版)など。アメブロ公式トップブロガー。
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監修 今泉忠明(いまいずみ・ただあき)
哺乳動物学者。日本動物科学研究所所長。「ねこの博物館」館長。『猫はふしぎ』『飼い猫のひみつ』(ともにイースト・プレス)、『猫語レッスン帖』(大泉書店)、『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)、『わけあって絶滅しました。』(ダイヤモンド社)など著書・監修書多数。
本稿は『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
編集・執筆/富田園子(ライター・編集者)
猫にも利き手ってあるの?
2009年に発表されたイギリスの実験で、マグロの切れ端を入れた透明のビンに猫がどちらの手(前足)を入れるかを調べたところ、オス猫は21匹中19匹が左手を、メス猫は21匹中20匹が右手を最初に使ったそうです。
犬も人間も
犬もオスは左利き、メスは右利きが多く、人間の場合も女性より男性のほうが左利きが多いそう。
男性ホルモンのテストステロンは右脳の発達を促すため、右脳とつながっている左手を使うことが多いのではという仮説が立てられています。
利き手と性格
また別の調査では、ケースの中に入れたおやつを取り出すという行為を猫に50回させたうえで、猫を右利き、左利き、両利き(両手を同程度使う)に分け、それぞれの性格を分析。
すると右利きでも左利きでも、利き手が決まっている猫は自信があり愛情深く、活動的で友好的な性格が多かったとか。
反対に両利きの猫は怖がりで神経質な子が多かったそう。脳と利き手には密接な関係があるため、性格にもなんらかの関連が見られるのかもしれませんね。
猫のほんね
オスは左利き、メスは右利きが多いみたい。両利きの猫は怖がりなど、性格との関連も調査されてるよ
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なお、本稿は書籍『ねこほん 猫のほんねがわかる本』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。猫好きのマンガ家、卵山玉子さんと哺乳動物学者の今泉忠明先生の強力タッグで贈る、猫のほんねがわかる本です。オールカラーのほんわかマンガで学べる猫の真実とは? 愛してるからぜんぶ知りたい、猫のきもちが100問100答で解説されています。猫も猫なりの理由があっていろんな行動をするのです。猫のほんねがわかれば、もっと理解できるようになりますよ。