【コーヒーの器具別抽出ガイド(6)】かわいいだけじゃない「ORIGAMIドリッパー」の特徴と使い方 一台で2種類のドリップが楽しめる

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折り紙で折られたように20のギザギザが作られた「ORIGAMI」は、400年以上の歴史を持つ美濃焼の伝統技術が生かされたドリッパーだ。日本国内だけでなく、世界各国で愛されている。特徴は、2種類のペーパーフィルターが使用できるということ。一つは20のリブが付けられた底面のある「ウェーブフィルター」。そしてもう一つが、ハリオV60などでも使用される「円すいフィルター」だ。

[別記事:【コーヒー豆の挽き方】直前にミルで挽くのがベスト!電動ミルと手挽きミルの違い→]

一台で2種類のドリップが楽しめる逸品

折り紙で折られたように20のギザギザが作られた「ORIGAMI」という名前のドリッパー。400年以上の歴史を持つ美濃焼の伝統技術が生かされたドリッパーで、日本国内だけでなく、世界各国で愛されている。

このドリッパーの大きな特徴は、2種類のペーパーフィルターが使用できるということ。一つは20のリブが付けられた底面のある「ウェーブフィルター」。そしてもう一つが、ハリオV60などでも使用される「円すいフィルター」だ。

ウェーブフィルターを使った場合、フィルターはドリッパーにすき間なく密着し、リブは効果を発揮しにくくなる。すると湯の抜けが悪くなって、ドリッパー内で滞留する時間が長くなり、コクのあるコーヒーが出来上がる。

一方、円すいフィルターを使用した場合は、ドリッパーのギザギザが大きなリブの働きをして、湯の抜けがよくなる。これによって出来上がるコーヒーは、酸味が際立つスッキリとした味わいになる。

このように、一つのドリッパーで2種類の淹れ方が楽しめるので、豆の種類やその日の気分によって、淹れ方を替えてみると、コーヒーがいっそう楽しく味わえるだろう。

ORIGAMI
ドリッパーM(TQ)

実売価格例:2750円

かわいらしいデザインながら上級者も納得の奥深い淹れ方が楽しめる

折り紙を折ったように見えるデザイン性に優れたドリッパー。そのデザインと2種類のフィルターを使い分けることによって、味わいの違うコーヒーを淹れることができる。

小山勝宝 講師

2種類のフィルターのどちらを使っても、台形フィルターと比べて湯の落ちるスピードが速いので、円を描かない「一点注湯」でドリップします。ドリップ後半は粉をできるだけ動かさないように、静かに湯を注いでいきます。こうすることで余計な渋みが出ないようになります。

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湯温 93℃
湯量 210cc
粉砕 中細挽き
豆量 15g
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▶ウェーブフィルターの場合

(1)サーバーにドリッパーをセット。コーヒー液の抽出が均一になるように、ドリッパーが傾かないよう気をつけてセットする。

(2)ドリッパーとサーバーに湯をかけて温めておく。温まったらお湯をカップに移し、カップも温めておく。

(3)ドリッパーのリブに合わせて、ウェーブフィルターをセット。ウェーブフィルターは接着されていないので端を折る必要はない。

(4)フィルターに淹れる杯数分の中細挽き粉を入れる。淹れ方に絶対的な決まりはないので、今回は1杯分を約15gとする。

(5)コーヒー粉を入れたら左右に軽く振って平らにならす。そして粉全体を濡らすように、約30gの湯をまんべんなく注ぐ。

(6)約20秒放置したら蒸らしを終え、湯を1投式で注ぐ。はじめの30gは円を描いて全体に湯が行き渡るように注ぐ。

(7)30gを注いだら、そのまま中央に一点注湯。静かに中心に湯を注ぐ。特に後半は、粉が動かないように注ぐと渋みが出にくい。

(8)蒸らしを含め、トータルで210gの湯を注いだら注湯終了。あとは最後までコーヒー液が落ちきるのを待つ。

▶円すいフィルターの場合

(1)円すいフィルターの接着部分を折り返してドリッパーにセット。ドリッパーとサーバーは、あらかじめ湯煎をして温めておく。

(2)約15gの中細コーヒー粉を入れたら、約30gの湯を粉全体に濡らすように回しかけて蒸らしを行う。蒸らし時間は約20秒。

(3)ウェーブフィルターの場合と同様に、蒸らしを含めて、トータルで210gの湯を一点注湯。注ぎ終えたらコーヒー液が落ちきるのを待つ。

ウェーブフィルターで淹れた場合は、濃厚でコクのある味わいに。円すいフィルターの場合は、爽やかですっきりとした味わいに仕上がった。

※製品の価格は、特別に表記のないかぎり、消費税込みの総額です。
※製品の仕様や価格は制作時のもので、その後、諸事情により変更されている場合があります。
※コーヒーの抽出方法は、解説内容に合わせた使いこなしの一例であり、器具メーカーの公式な使用手順とは沿わない場合があります。

■イラスト 田村 梓(ten-bin)
※この記事は『自宅で楽しむおいしい珈琲の淹れ方』(マキノ出版)に掲載されています。

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