たまごやツナなどの具材をふわふわ食パンでサンドした『ランチパック』は、ヤマザキのロングセラー商品。新商品が次々と登場し、進化し続ける『ランチパック』の歴史から数字にまつわること、おいしいアレンジレシピなど、その魅力を紐解いていきます。
ランチパックとは
1984年に発売したロングセラー商品
ヤマザキの公式サイトによるとブランド認知度は90%以上。日本人の大半が知っている『ランチパック』の誕生は1984年、スイーツ系の「ピーナッツ」「ヨーグルト」「小倉」「青リンゴ」の4種類が発売されました。惣菜系は「カレー」「ポテトサラダ」の2種類から始まり、翌年には定番の「たまご」「ツナ」が仲間入り。今では1秒間に12.7個売れるロングセラー商品に成長しました。
人気の理由のひとつは、場所を選ばずにいろんなシーンで活用できること。パン生地の端を圧着しているので具材がもれず、袋にはエアーがパンパンに入っているので鞄の中でも潰れにくい。従来のサンドイッチの常識を覆す画期的な商品は、普段の食事やおやつはもちろん、部活やスポーツ、ピクニックなどのアウトドアのシーンで大活躍!筆者も子どもが小さいころは、毎週のようにお世話になりました。
★ランチパック公式サイト https://www.lunch-pack.jp/
おいしさの秘密はスピードにあり!
『ランチパック』の特徴といえば、白くてふわふわの柔らか食感。発売以後、パン生地を改良することでしっとり感ときめ細かさを向上させてきました。食パンはランチパック専用の配合・サイズで毎日つくられ、焼き上がったパンは24時間以内に加工工場へ。特製スライサーでパンの表面がなめらかになるようにスライスし、その上に具材とパンを重ねてから端を圧着して耳をカット。エアーを注入して包装します。パンをスライスしてから包装するまでは、わずか約100秒!このスピード技がふわふわ食感を守る大切なポイントなのです。
あなたは知っていた?数字でみる『ランチパック』
ブランド知名度バツグンの『ランチパック』は、これまでに様々な実績を積み上げてきました。その数字にまつわるデータを紹介。あなたはどれくらい知っていますか?
累計発売商品数は2000種以上に!
パン生地や生産工程の改良を重ねることで、具材がパンに染み出にくくなり、ラインナップはどんどん広がっていきました。その数は発売から累計で2000種以上。最近では人気商品やご当地の名産品や料理、お馴染みのキャラクターやプロスポーツチームとのコラボも続々と登場しています。毎月、季節に合わせた新商品を発売していますが、2021年実績で発売商品は160種類、ご当地商品45種類、コラボ商品48種類にものぼります。
ランチパック人気ランキングベスト3は?
幅広いラインナップを誇る『ランチパック』の中で、人気はどの味なのか気になるところ。2021年の年間売上個数ランキングでは、1位「たまご」、2位「ピーナッツ」、3位「ツナマヨネーズ」と王道商品が頭角を現しています。新しい味に手を出しつつも、これだけは外せない定番商品に愛着を持っている人が多いのかもしれません。
気になるランチパックのカロリーは?
『ランチパック』のカロリーは具材によってさまざまです。歴代最低カロリーは2012年に発売した「野菜炒め風」で1個当たり81kcal。公式サイトに最大カロリーの記載はありませんでしたが、惣菜系の「メンチカツ」196kcal、スイーツ系では「ピーナッツ」180kcalや「たっぷりチーズクリーム」179kcalが上位に位置しています。ちなみに人気のベスト3の栄養成分は以下のとおり。ピーナッツなどのスイーツ系は、カロリーと炭水化物(糖質)が高めなので食べ過ぎに注意したいところ。野菜サラダと組み合わせてバランスよく摂取するのがおすすめです。
※カロリーはすべて1個当たりの数字
今月の新商品を実食してみました
『ランチパック』は新商品が毎月発売され、新しい味や旬素材を楽しませてくれます。今回は2022年5月発売した4つの新商品を実食してみました。ちなみに新商品情報は公式サイトに掲載されているので、気になる人は定期的にチェックしてみましょう。
(1)チキンナゲットとコールスロー
1つは「チキンナゲット」、もう1つは「コールスロー」の2つの味が楽しめます。「コールスロー」には食パンマークの焼き印入り。そんな細かい配慮が嬉しいですね!
「コールスロー」に和えているサウザンアイランドドレッシングは、マヨネーズやケチャップ、細かく刻んだピクルスや玉ねぎを入れたものが主な材料。玉ねぎだけでなく、キャベツ、きゅうり酢漬けも入っていてシャキシャキ食感がおいしい。ケチャップと程よい酸味が食欲をそそります。
「チキンナゲット」は、スパイシーなチキンナゲット1つとハニーマスタードをサンド。このスパイシーな味と、ほんのり甘いパン生地との相性がバツグンです。ナゲットがもう少し大きければ言うことなし! 筆者は別々に食べましたが、2つを重ねて大胆にパクつくのもおすすめです。
(2)ポークたまご(小芝風花プロデュース)
ボロニアソーセージとからし風味のスクランブルエッグをサンドした「ポークたまご」は小芝風花さんプロデュース。ホットサンドもおすすめとあったので試してみると大正解!スクランブルエッグは、半熟のトロッとした食感が特徴的で、ゆで卵をつぶした定番の「たまご」とは違った味わい。食べ応えのあるソーセージとピリッとしたからしの効いたサンドは、ビールのおつまみにも最高です。
(3)塩バニラクリーム&塩バニラホイップ
沖縄県産黒糖の黒糖蜜とクリームを練り込んだパンに、宮古島産の塩入り塩バニラクリームと塩バニラホイップをサンドした2層構造。まったり濃厚な塩バニラクリームと軽い口当たりのバニラホイップ、黒糖の香ばしい風味のパン生地のハーモニーは、一口食べた瞬間に「おいしい~♪」と叫びたくなる幸せスイーツです。
(4)メロンクリームとミルクホイップ
袋を開けた瞬間、メロンの甘い香りがふんわり広がってきました。パンの左右に北海道産メロンのピューレ入りクリームと北海道産牛乳入りミルクホイップをそれぞれにサンド。甘さと香りが濃厚なメロンクリームとフレッシュなミルクホイップは、別々よりも一緒に食べるとおいしさが倍増。夏は冷やして食べるのもおすすめです。
ランチパックSHOP「TX秋葉原店」へGO!
「地域限定商品なども食べてみたい」という方は、ほとんどのランチパックが揃う専門店へ(コンビニなどの店舗限定商品は除く)。ランチパックSHOP「TX秋葉原店」は、つくばエクスプレス秋葉原駅地下1階の改札そばにあります。年中無休なので通勤途中または休日に足を運んでみてください。
★ランチパックSHOP「TX秋葉原店」のサイト https://www.lunch-pack.jp/shop/akihabara.html
『ランチパック』のアレンジメニューに挑戦
『ランチパック』は、そのまま食べてもおいしいですが、惣菜系はトーストにしてホットサンド風にしたり、卵・牛乳・砂糖を混ぜた卵液につけて焼くフレンチトースト、野菜や肉・魚などの具材をサンドすると新しい味わいに!公式サイトの「ランチパックdeおうちカフェ」の中で、気になったレシピに挑戦してみました。
★ランチパックdeおうちカフェ https://www.lunch-pack.jp/ouchicafe.html
「ピーナッツ」を使ったバンバンジー風サンドを作ってみた
なんと「ピーナッツ」にラー油を聞かせたチキンときゅうりをサンドした斬新なレシピ。どんな味わいが楽しめるのか、早速挑戦してみました。
▼バンバンジー風サンドの材料(1人分)
ランチパック(ピーナッツ):2枚(1袋)
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しょうゆ:小さじ1
酢:小さじ1
しょうが(すり下ろし):小さじ1/2
ごま油:小さじ1/2
ラー油:適量
塩:少々
サラダチキン:1/2袋(50g)
マヨネーズ:大さじ1/2
きゅうり:1/2本
▼バンバンジー風サンドの作り方
(1)ボウルにAを混ぜ合わせ、裂いたサラダチキンを加えて和える。
(2)ランチパックの内側にマヨネーズを塗り、斜めにスライスしたきゅうりを並べる。その上に(1)をのせてもう1枚のランチパックで挟んでワックスペーパーで包み、半分に切る。
筆者はキッチンペーパーでランチパックを包みました。包み方については、kurashiruの「サンドイッチの包み方」がわかりやすく、とても参考になります。多少ゴワゴワになっても大丈夫。シートをサンドイッチにぴったりつくまで折り曲げて包むとキレイに仕上がります。
★クラシルの「サンドイッチの包み方」
https://www.kurashiru.com/recipes/30a5b751-2937-4882-bedd-6ed985b615a4
10分程度、冷蔵庫でなじませてからカットしてみました。キレイに仕上がるのか不安でしたが断面を見て感動!見た目は大成功です。
ピーナッツクリームの甘さとラー油の効いたチキン、さっぱりとしたきゅうりの組み合わせは絶品。本格風中華料理という感じです。好みは分かれると思いますが、「甘い×しょっぱい味」が好きな人にはおすすめです。キレイにカットできるか不安だったので、具材は少なめにしましたが、躊躇せずにレシピどおり(または少しボリュームを増して)にした方が、味のバランスがいいかもしれません。「ピーナッツ」の甘さが苦手な人は、「たまご」などの惣菜系に変えてもOK。いろんな種類で試してみたいですね。
最後に
『ランチパック』の記事はいかがでしたでしょうか。筆者は今まで定番商品を中心に購入していたので、新商品の新しい感覚の味わいに感動。これから月初めには店頭をチェックしてみたいと思います。そして目からウロコだったのはアレンジレシピ。サンドイッチはいろんな種類の具材をイチから作ると手間がかかりますが、ランチパックを活用したら楽チン。野菜やハムなどをサンドして自己流のバリエーションを増やしてみたい。ピクニックやスポーツに出かけるとき、ホームパーティで友人・知人をアッと言わせたいと思います。ぜひ、みなさんも挑戦してみてくださいね。
■文・藤田美佐子
京都市在住。フリーランスの編集兼ライターとして観光、食、求人、医療、ブライダルなど幅広い取材・執筆活動を行う。1児の母。趣味はマラソン・トレラン、美味しいものを食べたり、つくることが大好きな食いしん坊。