オーディオテクニカは、創業60周念を迎え、その記念モデルとしてダイナミックヘッドホン「ATH-W2022」を数量限定で発売した。本製品は、1996年の初代モデル「ATH-W10VTG」から数えて14代目となるウッドモデルで、初代モデルで使用していた木材、ミズメ桜の木を使用したモデルとなっている。
オーディオテクニカ
ATH-W2022
●価格:132万円
オーディオテクニカは、創業60周念を迎え、その記念モデルとしてダイナミックヘッドホン「ATH-W2022」を数量限定で発売した。本製品は、1996年の初代モデル「ATH-W10VTG」から数えて14代目となるウッドモデルで、初代モデルで使用していた木材、ミズメ桜の木を使用したモデルとなっている。
本製品は越前塗を採用し、ハウジング部分には漆塗りが施されており、職人が想いを込めて描いた蒔絵は、空気に触れることで色合いの変化を楽しむことができる。木目と同じく、本製品に描かれる蒔絵は、一台一台職人の手によって描かれているため、世界に一つしか存在しな貴重なヘッドホンになる。
ハウジングに採用された透き漆は、あめ色がかった透明な色をしており、時間が経つにつれて、さらに透けていく特徴がある。見るたびに表情が変わる越前塗を楽しむことができる。
ハウジングに描かれているのは、左側が「桜 -SAKURA-」、右側が「鳳凰 -HOU-OU-」で、左側の桜は、日本の象徴ともいえる満開の桜が描かれており、日本の文化を表現している。描かれている桜は、古来より現存する4種類の桜で、大島桜の白色、江戸彼岸の白色、八重桜の赤紅色、ソメイヨシノの薄桜色となっており、彩色豊かな桜を堪能することができる。
一方右側は、日本の文化において平和の象徴として尊ばれる鳳凰が描かれており、ハウジング下部には、鳳凰の宿木である梧桐の花と葉が描かれている。鳳凰の目と梧桐の花には貝片を漆面に装着する「螺鈿」装飾が施され、見る角度によって輝きが変わる。鳳凰の体には金を施し、「針切り」という技法で、羽毛を煌びやかかつ繊細に表現している。
音響面もこだわった作りとなっており、バッフル一体型の58mmドライバーを採用。音の輪郭を際立たせる、積層純鉄板を採用した磁気回路(PAT.P)により、音の輪郭がより一層際立ち、これまでにない透明感のある音を再生してくれる。
厚さ30ミクロン(0.03mm)までプレスした純チタンをドーム形状に成型することで、中高域の音に芯ができるため、高域特性に優れる音質効果が発揮される。振動板の外周部にはDLC(ダイヤモンドライクカーボン)コーティングを施したPEN(ポリエチレンナフタレート)材を採用しており、剛性を高めている。ハイエンドモデルにも使用される技術を本製品専用に最適化し、バッフルダンパーとイヤパッドの位置関係を見直すとともに、耳からハウジングまでの音響空間を1/3に仕切るポジションボイスコイルが配置される構造を採用。音源に対して至極自然な音場で、抜けの良い音を再生してくれる。ボイスコイルには高純度の6N-OFC(99.999%純度の無酸素銅)を使用することで、精細な音の表現を可能にしている。
イヤパッドとヘッドパットには、縄文なめしの技法を用いた和鹿革を使用しており、しっとり、ふっくらとした感触で、今までに体験したことのない極上の装着感を得ることができる。鹿革には、汗が付着してもニオイが付きにくく、自浄作用もあるため、衛生的に使い続けられる。
本製品には、6.3mmステレオ標準プラグを採用したケーブルと、4ピンのXLRMバランス端子を採用したバランスケーブルが付属する。線材には、世界最高水準の高純度銅使用の7N-Class D.U.C.C(Dia Ultra Crystallized Copper)に6N-OFCを組み合わせることで純度を極めた、高純度伝送が可能となっている。
収納ケースにもこだわっており、ケースの上蓋には歴史的な建造物に使用されてきた木曽ひのきを使用し、通気孔を設置することで、ヘッドホンの保管性を高めている。収納ケースの下部には、白桐を採用。ヘッドホンを保管にする際に最適な木材の一つで、湿度コントロールや防虫性に優れるため、ヘッド本を優しく包み込むように収納することができる。収納ケースの梱包材には、京都産のちりめん生地を採用するなど、こだわりぬかれた素材を使用したケースに仕上がっている。
今回のモデルは、数量限定モデルとなっており、限定生産を表すシリアルナンバーと60周年のロゴを、煌びやかなダイヤモンド彫刻により刻印されている。
本体の重さは、約450g。ヘッドホンの型式は、密閉ダイナミック型。再生周波数帯域は、5~5万Hz。インピーダンスは、48Ωとなっている。
◆オーディオテクニカ:「ATH-W2022」(60周年記念モデル) の公式サイト
※価格は記事作成当時のものです。