子育て世帯のみなさま、ソファやクルマのシートの汚れを諦めていませんか? 筆者は実際、もう諦めていました。2歳の子どもがいる我が家、ソファやクルマのシートは、息子のお菓子の食べかす、こぼしたジュースやアイスでお客様にはみせられない状態。そんな我が家にやってきたのがアイリスオーヤマから発売された「コードレスリンサークリーナー RNSK-B400D-W」です。ちょっと神レベルの効果を紹介します。
執筆者のプロフィール
齋藤千歳(さいとう・ちとせ)
元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9平方メートルの仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。
とうとうコードレスになったリンサークリーナー
アイリスオーヤマの「コードレスリンサークリーナー RNSK-B400D-W」とは
今回紹介するアイリスオーヤマの「コードレスリンサークリーナー RNSK-B400D-W」(以下、RNSK-B400D-W)は、アイリスオーヤマが販売する家庭向けリンサークリーナーのコードレス版です。実勢価格はバッテリーが2本同梱されて36,000円前後。付属するバッテリーが1本の「コードレスリンサークリーナー RNSK-B400D」は30,000円前後となっています。
さて、そもそもリンサークリーナーとはなんでしょうか? ソファやクルマのシート、カーペットなど丸洗いできない布製品の汚れた部分に水を吹き付け、汚れを浮かし、吹き付けた水と汚れを吸引するクリーナーと言われています。業務用ではホテルのカーペットなどを清掃しているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。
従来はほとんどが業務用で、家庭向けはほとんど存在しなかったのですが、アイリスオーヤマが家庭向けを発売して以来、ソファやカーペット、クルマのシートが劇的に汚れる子育て世帯などから絶大な支持を集めています。
すでに「リンサークリーナー RNS-P10-W」(実勢価格15,000円前後)とさらにコンパクトな「リンサークリーナー RNS-300」(実勢価格10,000円前後)が販売されていますが、ともに家庭用のコンセントを必要とするワイヤードモデルです。これに対して「RNSK-B400D-W」と「コードレスリンサークリーナー RNSK-B400D」はバッテリー駆動が可能なコードレスモデルとなっています。
筆者はすでに「リンサークリーナー RNS-300」のテストなどを行いました。詳細は【リンサークリーナーのおすすめ】口コミレビュー!車やソファのシミや汚れを除去|アイリスオーヤマ「RNS-P10-W」をご覧いただけると幸いです。こちらでも述べているように、ソファやシートを水洗いできるリンサークリーナーの効果は絶大、かなりおすすめなのですが、クルマのシートなどを洗おうと思うと、そこにコンセント=電源が必要になるわけです。
そのため、駐車場と住居が離れていて、電源が自由に使えないマンション暮らしの方などから、バッテリー駆動可能なコードレスモデルへの要望は多かったと思われてます。
上に掲載した写真は「RNSK-B400D-W」を開封して、同梱物を並べたところです。本体、ハンドツール、バキュームホース、充電アダプター、清掃ブラシ、バッテリーが2つ入っています。写真ではバッテリーのうち1つは本体に入っている状態です。
本体のサイズは約21.3×23.3×27.7cmでホース、ハンドツールを含む製品質量は約2.4kg。付属するリチウムイオンバッテリーは容量が1,900mAhで、約1,000回のくり返し充電が可能。フル充電で約10分間の連続使用ができ、充電には約4時間掛かるといいます。
また、水を吹き付けるための清水タンクは約0.4L、汚れといっしょに吹き付けた水を回収する回収タンク有効容量は0.4L、約40度のお湯も使用できるという「RNSK-B400D-W」。スペックだけで十分に便利そうですが、実際に使って、その実力を試していきましょう。
定格電圧:DC 10.8V●充電電源(充電アダプター)/入力:AC100-240V、50/60Hz/出力:DC 13.7V、0.5A●充電時間:約4時間(室温・使用時間などにより充電時間が長くなることがあります。)
吸込仕事率:約20W●回収タンク有効容量:0.4L(使用条件により変動します。)●清水タンク容量:0.4L●バキュームホース長さ:Φ19mm(内径)×960mm
お湯使用温度:約40℃まで●商品サイズ(cm):幅約2…
「コードレスリンサークリーナー」を試す
気になるのはバッテリー1本約10分という駆動時間
我が家のリビングにあるソファが、すでにお客様に座ることをおすすめできないレベルの汚れようである理由は、上に掲載した写真の通りです。この日はみかんをむき散らかしたうえに放置、その後つぶしていました。2歳の息子はリビングのソファやカーペットの上でも、クルマのシートの上でもやりたい放題なわけです。これに「RNSK-B400D-W」で立ち向かいます。
ソファの謎の汚れを「RNSK-B400D-W」で清掃する
遠目にも、シミや汚れが確認できる我が家のソファ。黒っぽいシミは飲み物や食べ物、こびりついた白い物は息子がソファの上で食べたアイスの溶けて乾いた物や歯磨き粉だと推察されます。
息子が少し大きくなったら、カバーを新品にしようと考えていますが、それにしても汚い、あまり座りたい状態ではありません。
特に目立つ白っぽい汚れから除去しようと考えました。乾いた歯磨き粉や溶けて乾いたアイスなどと推察されるので、普通にこすり落とすのはかなり面倒です。
ヘッド部分のレバーを引いて、水をかけます。汚れを水で浮かび上がらせた状態で、水ごと汚れを吸引するわけです。
かなり簡単にこびりついていた白い汚れが取れたのがわかるでしょうか? こびりついた汚れなども水で浮かび上がらせて吸引するので、思う以上に簡単にとれます。
「RNSK-B400D-W」で清掃した直後の我が家のソファ。付属のバッテリー1本での駆動時間は10分間。バッテリーが2本付属する「RNSK-B400D-W」でも連続して掃除ができる時間は20分なので時間が足りるのか? 心配していました。しかし、実際に我が家のソファを清掃するのにバッテリー1本も使い切ることはありませんでした。思ったよりも清掃時間は短いです。
また、白いこびりつき汚れはかなりさっぱりと落ちました。さらに黒っぽいシミのような汚れもかなり薄くなった印象。ソファが乾いたときに多少残っていましたが、継続的に使用すればかなり軽減するのではないでしょうか。
「RNSK-B400D-W」で清掃した直後は、噴霧した水が多少残っているので、乾いてから座らないとズボンなどが濡れてしまうので注意してください。自宅のなかでも電源コンセントの位置に気を使う必要がないので、とても使いやすく感じました。
チャイルドシートの下の汚れを「RNSK-B400D-W」でキレイにする
子どものいる家のクルマなら、すべてに装着されているであろうチャイルドシート。このチャイルドシートを取り外して、その下の汚れを確認したとき、怒りと絶望しか湧いてこなかったという全世界のお父さん。「私もですよ!」。
過去に何度か、やんわりと「クルマの中で食べ物を食べるのあまり……掃除が大変なので……」という筆者の言葉は妻や息子の耳に届くことはないでしょう。そのためチャイルドシートの周りは食べかすだらけ、そんなに頻繁に外すことのないチャイルドシートの下の状況は想像したくもないわけです。
チャイルドシートの表面ですら、明らかにお菓子などの食べかすが散見されます。せめて、食べかすの出づらいお菓子にしてほしいと思うのは、掃除をする立場の人間のわがままなのでしょう。
筆者はこびりついていない汚れやホコリは「ハンディカークリーナー KZ-001CR」で除去しています。シガーライター電源で動くカークリーナーで普段から愛用していますが、使い勝手の詳細などは過去記事の 「【ハンディカークリーナー KZ-001CR】ダッシュボードに入るサイズと超長コードが便利!使用感を詳細にレビュー」(https://tokusengai.com/_ct/17475127) をぜひご覧ください。
【2種類のブラシ&LEDライトで車の隅までお掃除!】「ブラシノズル」と「ロング隙間ノズル」の2種類のノズルでカーペットに入り込んだゴミや隙間に入り込んだゴミを吸い取ってきれいにします。また、LEDライトも内蔵しているので、暗い部分のお掃除もお任せ。
【繰り返し使用できるHEPAフィルター】フィルターは、水洗いして何度でも使える「HEPAフィルター」なので、経済的です。
【嫌な臭いを緩和する「香りフィルター」】お掃除中の嫌なにおいを緩和する、オーシ…
アイスでしょうか? それともジュースでしょうか? チャイルドシートをよける前から後部座席のシートにはベトベト汚れが散見。これも「RNSK-B400D-W」ならキレイに取れるのではないかと挑戦してみました。
写真のような人工皮革部分はリンサークリーナーでの清掃に対応していないので、自己責任です。筆者はあまり気にしないで清掃してしまいました。
お菓子のカスをメインとした、雑多な小さなゴミがチャイルドシートに押しつぶされて、シートの表面や隙間に刷り込まれたり、圧着されたりしたような状態になっています。なぜか、可愛い我が子にちょっとした憎悪を感じるのは、筆者の心が狭いからでしょう。
クルマのシートに圧着された? お菓子のゴミなども水で浮かせて取り除いていきます。特にベタベタ系の汚れにはリンサークリーナーが強い効果を発揮してくれるようです。また、汚れが落ちづらい時は種類は選びますがアイリスオーヤマのリンサークリーナー用洗剤や強アルカリイオン水、重曹などの発泡性の低い洗剤も使用可能なので試してみてもよいでしょう。
筆者は一軒家に住んでいるので、その気になればクルマのなかでリンサークリーナーを使うために電源を引くこともできます。しかし、当たり前ですが面倒なわけです。コードレスリンサークリーナーの「RNSK-B400D-W」なら電源を引く必要もなく簡単にリンサークリーナーでクルマのシート掃除ができます。そして、掲載した写真の通り、べとべと汚れも繊維の隙間に入り込んだお菓子のカスも気持ちよく吸引してくれました。
ただし、クルマのシートに「RNSK-B400D-W」を使う際に気になっていたのがバッテリーの持ちです。実際に使ってみると息子の乗っているシート1カ所程度ならバッテリー1本で問題ありませんが、クルマ全体となると状況やクルマのサイズにもよりますが、2本使っても足りないシーンが出てくるかもしれません。この点は使い方を考慮して、さらにバッテリーを買い足すか、コードレスではないモデルを選ぶといった選択も出てくるでしょう。
まとめ
コードレスは本当に便利! ただし駆動時間などへの配慮は必要
「リンサークリーナー RNS-P10-W」でクルマのシートやキャンピングカーの内装の掃除などをしていたときから「コードレスならもっと便利なのに……」と筆者は思っていました。そのためコードレスの「RNSK-B400D-W」が発表されたときから「これは絶対便利!」と確信していたわけです。
そして、実際のところ、とても便利。
カタログなどでバッテリー1本での駆動時間が10分と知ったときは「短すぎる!」と思いましたが、実際に使ってみると実用には大きな問題はない印象です。
ただし、キャンピングカーの内装全体を一気に掃除したいとか、クルマの隅から隅まで一度にキレイにしたいとか、連続的に長時間使いたい場合は、バッテリーを買い足すなどの対処が必要でしょう。また、さすがにバッテリー駆動なので、家庭用電源から豊富なエネルギーが供給される「リンサークリーナー RNS-P10-W」と比べると吸引力が落ちるように感じました。これはかなり前にテストしたときの印象と比較しているので、あくまで印象です。
個人的にはリンサークリーナーはコードレスが圧倒的に便利と感じていますが、現状では電源が用意できて、ハイパワーで長時間使用したいという人は「リンサークリーナー RNS-P10-W」とよく検討してから購入することをおすすめします。