アルコールを飲めないのではなく、あえて飲まない「ソバーキュリアス」というポジティブなライフスタイルにぴったりな『トップバリュ クラフテル 19 Nineteen』。7種類のとっておきのフレーバーを余さず飲んでみた。
アルコールじゃない、でも特別な感覚がある新ドリンク!
「ソバーキュリアス」は、日本でも若年層を中心に浸透しつつあり、ノンアルコールカクテルやクラフトドリンクなど特別な飲み物で楽しむスタイルだ。しかし、店頭で手に入る種類はそんなに多くない。バーでは飲めても、スーパーなどでは簡単には買えないだろう。
これに応えたのが「まいばすけっと」などのミニスーパーも展開する、イオン「クラフテル」の「19 Nineteen」シリーズ。ドリンクのスペシャリスト「香飲家(こういんか)」がレシピ監修を行い、さまざまなスパイスや果実などを組み合わせて作られた新感覚ドリンクだ。
2023年9月に第1弾「19 Nineteen」シリーズ2品目が発売され、この度は第2弾『トップバリュ クラフテル 19 Nineteen』(希望小売価格 税込302円・2023年11月28日発売)となる。その数なんと7種類。その全フレーバーのレビューをしていこう。
コーラの枠に捕らわれない自由人『身勝手 レモンコーラ』
スパイスを複雑に使ったクラフトコーラとレモンのブレンド。(280ml缶・炭酸)
いわゆるコーラだと思って飲むと大間違い。想像をはるかに超えるレモンの酸っぱさが際立った味わいで、キュッと口の中が引き締まる。そこにピリッとした辛さが来たかと思いきや、ほのかな甘さを感じたり、スパイスの風味が一気に鼻へと抜けたりと忙しない。なるほど、これは確かに身勝手だ。そう思いながらも、全体のバランスは丁寧に計算つくされており、個性的かつ高クオリティなフレーバーだった。
フラれると分かった恋の味『思わせぶり ビターレモンスカッシュ』
すっきりとしたレモンとスパイスの爽やかさ仕立て。(280ml缶・炭酸)
レモンスカッシュは甘酸っぱいという先入観をなぞりはするものの、すぐにほろ苦さが顔を出す不思議な味わい。もう一度味を確かめると、レモンの酸っぱさやアクセント程度にピリッと刺激するスパイスの辛さが心地いい。あれ、でも飲み終わった後はやっぱり苦味が残る……そんな思わせぶりな態度。振り回されたい人にぴったりなフレーバー。
やさしさと辛さの二面性『天邪鬼(あまのじゃく)ゆずジンジャーエール』
上品なゆずの香りとジンジャーの辛さが特徴。(280ml缶・炭酸)
少し渋味を感じるゆずの香りとジンジャーエールの香りを感じながら口にすると、角のないおとなしいジンジャーエールの味わいがお出迎え。しかし、少しするとそれが一変して、ガツンと辛い刺激が舌いっぱいに広がる。油断したところにちょっかいをかけてくる二面性のある味わいだ。だが、飲み進めているうちにこれがクセになり、ちょっと可愛らしくも感じる1本。
締めはほんのり苦い大人の味『飄々(ひょうひょう)Wシトラスエード』
レモンとグレープフルーツにハーブを組み合わせたすっきりブレンド。(270g缶・非炭酸)
レモンとグレープフルーツの香りがちょうど半分ずつ感じられるような、柑橘系の香りが印象的。飲んでみると、酸味が主役でありながらも、落ち着いた甘酸っぱさに調整されている。すっきりと飲みやすいがレモネードというには厚みがあり、余韻にはほんのりと苦味が垣間見える大人な味わい。
ごちゃ混ぜなのになぜうまい!? 『謎めき グレナデン(ザクロ)グレープフルーツティー』
紅茶をベースに、ザクロやグレープフルーツなどいろいろな食材をブレンド。(270g缶・非炭酸)
味のベースはザクロとグレープフルーツで、酸味はほとんどなく口当たりのまろやかな甘くやさしい味わいが印象的。個性的な素材を何種類も使いながら、よくぞまとまったなと思うほどの高クオリティ。紅茶は後になるほどに風味として出てくる。レモンティーやミルクティーを思わせるほのかな酸味や口当たりがあり、とても面白い1本。筆者お気に入りの1本となった。
少し高みの味わい『曖昧 アールグレイレモネード』
アールグレイとレモネードをブレンドしたリラックス仕立て。(270g缶・非炭酸)
レモンティーとは全く違う、甘酸っぱくて爽やかで、でも口当たりがとても柔らかく、刺激のない味わい。アールグレイの香りとレモンの香りがややぶつかっているように感じるが、これも曖昧ゆえか。しかしながら、紅茶の風味を感じながら、最後はレモンでキュッと締めてくれるのは大人の余裕を感じるおいしさ。
シンプルゆえに贅沢! 濃厚! 『気だるげ マンゴーエード』
マンゴー感を存分に味わえるシンプルながら濃厚な味わいが特徴。(270g缶・非炭酸)
トロっとしたテクスチャが、まるでマンゴーをかじったかのような濃厚な味わいと香りで舌を覆いつくしてくる。混合果汁だが、40%の濃度は伊達じゃない。良くも悪くも後味には甘ったるい感じが残る感じもまたリアル。とはいえ、おそらくレモンのおかげで比較的すっきりとしていてゴクゴクと飲みやすい1本となっている。ただ、ジュースに近い味わいなので、ソバーキュリアスとしては少し違うかも。
お酒じゃなくても楽しめる満足クオリティ!
ソバーキュリアスといっても、結局はソフトドリンクでしょ? と高をくくってはいけない。個性豊かな7フレーバーは、他にはない味わいが追及された特別感を味わえるクオリティだった。キャッチーなパッケージも目につきやすいし、アルコール業界の脅威となるかもしれない。
入手は首都圏のイオン、イオンスタイルおよび、まいばすけっとなどで可能だ。