「氷結 無糖」シリーズから、『キリン 氷結®無糖 レモン ALC.4%/ALC.7%』と『同 グレープフルーツ ALC.4%/ALC.7%』の合計4種が同時リニューアルして、味覚評価の向上が実現された。だが、その詳細については一切不明で味のイメージが沸かない。ならば、実際に飲んでレビューするしかない。そうだろう?
糖類・甘味料一切不使用で甘くない。だから食事とのペアリングにぴったり!
筆者がスーパーやコンビニで買うRTD(Ready to Drinkの略)といえば、もっぱらキリンビールの「氷結」シリーズ。カゴの中に1本は必ず入っている。中でも「氷結 無糖」シリーズは、糖類・甘味料を一切使用していないため、食事とのペアリングにもぴったり。2022年8月からの1年間で、約5億本を販売したというのだからその人気の高さがうかがえる。
そんな折、同シリーズのリニューアルに伴いレビュー依頼が舞い込んできた。それが『キリン 氷結 無糖 レモン ALC.4%/ALC.7%』と『同 グレープフルーツ ALC.4%/ALC.7%』(ともに350ml缶/500ml缶・参考価格 税込119円程度・2023年10月より順次切替)である(製品はメーカーより提供)。
“現行品から味覚評価の向上を実現”と少し小難しいリニューアルをしたようだが、簡単に言えば中味をより追求したということらしい。4種類の味わいを、おすすめのペアリングとともにたしかめてみよう。
力強い飲みごたえと強い酸味『キリン 氷結 無糖 レモン ALC.7%』
レモン感と後味の良さを追求し、さらに飲みやすく飲み飽きない味わいになったとのこと。(果汁3.4%)
ひと口目の力強い飲みごたえは、アルコール度数7%ならではのおいしさ。思わず口をすぼめそうになるほどの酸味とスッキリ爽やかな後味が気持ちいい。以前とすごく変わったかと言われるとあまりピンと来ないのだが、酸味の強さとクリアな感じがはっきりと感じられるようになった気がする。
ペアリング相手は餃子。肉汁滴る旨味の濃い餃子だったのだが、ひと口飲めば一瞬でリセットされた。筆者的には、餃子を食べ終わった後ではなく、餃子を流し込むように飲むとベストで、最高にうまかった。
軽やかな飲み口とやさしい酸味『キリン 氷結 無糖 レモン ALC.4%』
発売3年目の初リニューアル。レモン本来のフレッシュ感を強化して満足感のある飲みごたえになったとのこと(果汁2.7%)。
たしかに香りは7%よりも強くレモンを感じる。その一方で酸味は比較的やさしく、飲み心地も軽やかですっきり。7%と比べるとどうしても飲みごたえは欠けるが、レモン感で補っているという印象。
ペアリングには、ひじき煮をセレクト。煮物の甘さや風味がちょうど±0になるようなリセット具合で、とても相性がいい。後味には、少しだけまろやかな風味だけが残り、ひじき煮を普通に食べただけでは感じられない旨味の余韻が楽しめる。初めての組み合わせだったが、新たな発見ができた。
少しの苦味と甘味がある階層的な味わい『キリン 氷結 無糖 グレープフルーツ ALC.7%』
グレープフルーツ感とお酒の余韻が感じられる、さらに飲みやすい味わいになったとのこと(果汁3.6%)。
柑橘系らしい香りを感じながら飲んでみると、ほどよい酸味と爽やかな苦みがあり、しっかりとした飲みごたえと階層的な味わいが広がる。無糖ではあるが、少し甘みもあるだろうか。『キリン 氷結 無糖 レモン ALC.7%』と比べると明らかに余韻が強く、うっすらと渋さが残る。
デミグラスソースハンバーグとペアリングをためしてみると、ソースの濃厚な味わいと肉のどっしりとした旨味が調和して、その両方を引き立てるような味わいだ。若干デミグラスソースに押され気味なのでほんの少し甘い方がいいかもと思いつつも、いつものハンバーグとは少し違う味わいを楽しめた。
華やかな香りが生みだす意外な組み合わせ『キリン 氷結 無糖 グレープフルーツ ALC.4%』
グレープフルーツの華やかな香りとさらに満足感のある飲みごたえとのこと(果汁3.6%)。
その特徴通り、グラスを近づけるとグループフルーツの華やかな香りが鼻腔をくすぐる。その味わいは、軽い飲み心地でありながら風味と酸味が口いっぱいに広がるおいしさ。やはりこちらもほんの少し甘みがあって、透明感のある味というよりは飲みやすい味だと思う。飲みごたえは控えめ。
合わせるのは日本酒や焼酎のおつまみの定番ポテトサラダ。チューハイ系と合うの? と半信半疑だったのだが、これが見事なまでにマッチ。4%ゆえの軽やかな飲み心地が、ポテトサラダの甘さや酸味と融合して、ぐっとまろやかでコクのある味わいを引き出してくれた。個人的ベストペアリングだ。
味覚評価が向上したかどうかは……でもおいしいからいいや!
リニューアルしておいしくなった! かは正直不明。元々おいしすぎるし、分かりやすく変わったわけではないので許してほしい。ただ、今回初めてペアリングなども試してみて、改めて食事との相性の良さが分かった。これからの宅飲みをさらに楽しめそうだ。
入手は全国のコンビニやスーパーなどの酒類取扱店で可能だ。
【お酒は20歳になってから】