会社の業務レクチャーなどで、画面内の動画が必要になる場合がある。PCソフトの使い方などの説明動画で操作画面を撮影したい時もあるだろう。Windows11には画面を動画で録画する機能が標準で搭載されているので、その方法を2つ紹介しよう。
方法1:ゲームバー(「Xbox Game Bar」)で録画する
今回はWindows11の画面を参考に説明していく。
画面下部にあるタスクバーの中央(あるいは左下)のWindowsマークをクリックして検索欄に「Game Bar」と入力しゲームバーアプリをクリックして起動するか、「Windows」+「G」キーを押して直接起動することができる。
アプリが起動すると「ウィジェット」と呼ばれるタブが複数表示されるが、録画を開始するには画面の左上に表示された「キャプチャ」ウィジェットに表示されたボタンの右から2つ目、「録画を開始」ボタン(以下、録画ボタン)をクリックする。
ただし、ゲームバーアプリではデスクトップやエクスプローラー(フォルダを開いた時などに現れるウインドウ)を録画することはできない。もし、録画ボタンがクリックできないグレー色の状態になっている場合は、エクスプローラーなどが最前面に来ている場合があるので、動画録画したいアプリをクリックして必ず画面の最前面にしておく必要がある。
それでも録画ボタンが押せない場合は、録画対象の画面を開いている状態で、画面中央上に表示されるゲームバーの右端にある設定アイコン(歯車のマーク)を押して「設定」画面を開き、「全般」メニューの中にある「これをゲームとして記憶する」のチェックが入っているか確認する。チェックされていない場合は、チェックすることで録画できるようになる。
ゲームバーで音声も併せて収録する方法
ゲームバーのマイク音声はデフォルト設定ではオフになっており、ゲーム画面の音声以外は録音されないようになっている。録画中もマイク入力などゲーム以外の音源を録音したい場合は、「キャプチャ」ウィジェットの中にある録画ボタン隣の「録画中はマイクをオン」ボタン(以下、マイクボタン)を押して録音出来るようにすると良い。
システム音など、アプリの音源も録画する場合は「設定」画面を開き、その中で「ウィジェット」メニューの中にある「録音するオーディオ」の設定を『ゲーム』から『すべて』に変える。ただしこの場合、文字通り、他のアプリやシステム音もすべて録音されてしまうので、録画中はそれらが音を出さないように注意しておく必要がある。
方法2:「Snipping Tool」で録画する
もう一つの方法は、こちらも同じくWindowsに標準搭載されている「Snipping Tool」というアプリを使う方法だ。
「Snipping Tool」アプリ自体はWindows10にも「切り取り&スケッチ」として搭載されているが、動画の録画が可能なのはWindows11のみになっている。
Game barの時と同様に画面下部にあるタスクバーの中央(あるいは左下)のWindowsマークをクリックして検索欄に「Snipping Tool」と入力しSnipping Toolアプリをクリックして起動する。
Snipping Toolの起動後、カメラアイコンの隣にあるビデオアイコンをクリックして、動画の録画ができる状態に切り替える。
準備ができたら左上の「+新規」のボタンを押す。
以前に【簡単にスクショする方法】で紹介した「四角形の領域切り取り」と同様に、録画したい領域を四角形で選択する。選択範囲が決まると、それまでグレーだったスタートボタンが青く変わるので、スタートボタンを押す。3秒のカウントダウンのあとで、録画が開始される。
録画中は画面上に録画範囲が破線で表示されどこまでが動画として保存される範囲なのか判りやすくなっている。またゲームバーで行う録画とは異なり、録画は一時停止することもできるので、編集ソフトなどを使用することなく、必要な部分のみ動画として保存することもできる。
起動するたび、マイク音源の録音はミュート状態、システム音は録画される設定になっているので、必要に合わせて画面のボタンを押すことでミュートの設定と解除を切り替えられる。
録音を停止すると動画が再生できるウインドウが表示され、直前に録画した動画をすぐに確認することができる。自動で保存されないため、保存する場合は「名前を付けて保存」を押したのち、次の録画に取り掛かるか、アプリを終了する。
ゲームバーとSnippingToolの違い
今回、2つのWindows11標準搭載アプリによる動画撮影を試してみたが、マイク入力の音声も録画する場合、Snipping Toolで録画するときの方がマイク入力の音量が小さく録音されているように感じた。
録画範囲に関しても異なり、ゲームバーはアクティブになっているアプリやブラウザのみが対象だが、Snipping Toolはデスクトップやエクスプローラーも録画範囲に含めることができるので、エクスプローラーとアプリ画面を並べて録画することもできる。
それぞれのアプリごとに特異な用途が異なるため、動画の使用目的や作成方法に合わせてうまく使い分けるといいだろう。