-20度!真冬の北海道でも耐えるアウトドア型スマートウォッチ『Amazfit(アマズフィット)T-Rex 3』をレビュー!

レビュー

世界初のAI音声操作に対応したAmazfitのスマートウォッチに筆者は注目しています。このAmazfitにアウトドア向け「Amazfit T-Rex 3」が新登場。約1カ月実際に使ってみたのですが、筆者の生活にベストフィット。なにがそんなにいいのか? をみなさんにお伝えします。

冬に向けてタフネス仕様のスマートウォッチがほしかった

実は北海道でも必要になるマイナス30度の耐寒仕様

「Amazfit T-Rex 3」の実勢価格は39,900円(税込)。カラーは写真のオニキスのほかに赤系のベルトを採用したラバも用意されています。

2024年10月10日に発売となった「Amazfit T-Rex 3」。筆者は、すでに約1カ月ほぼ毎日使っています。この感想をみなさんにお伝えします。

「Amazfit T-Rex 3」は本格的な登山・アウトドア向けのタフなスマートウォッチで、最大輝度2,000ニトの1.5インチAMOLEDディスプレイは、通常のステンレスよりも腐食に強い316Lステンレススチール製ベゼルに取り囲まれ、汚れに強く、耐寒耐熱性にも優れ、サラサラとした肌触りが特徴のリキッドシリコン製のストラップを採用。

ステンレススチールボディとゴリラガラスでコーティングされた屈強なスマートウォッチである「Amazfit T-Rex 3」。これも大きなアドバンテージ。

 

デザインや使用するマテリアルからも十分なタフを感じるのですが、スペックとしてもアメリカ軍のMIL規格に準拠し、70度の高温、マイナス30度の低温、10気圧(100m)の防水(45mのフリーダイビングに相当)と非常にタフなスマートウォッチに仕上がっています。

と、スペックを列挙すると、そんなにタフでも普段の生活では使わないなんて思うのですが、筆者にはとても重要なのです。なぜなら、筆者は北海道千歳市に住んでいるから。冬の千歳市はマイナス20度を下回ることもあります。そして、多くのスマートウォッチの使用限界温度はマイナス10度程度であることが多いのです。

今回は紹介しきれませんでしたが、YAMAPやヤマレコなどのアプリからGPXデータを取り込んで登山ルートをインポートできるのも「Amazfit T-Rex 3」の特徴です。

 

ジョギングが趣味の筆者は冬でも外を走るのですが、このときマイナス10度までしか耐えられないスマートウォッチでは動作がおかしくなることがあります。そのため、筆者は普段の生活でも、マイナス30度に耐えられる「Amazfit T-Rex 3」のようなタフなスマートウォッチが必要です。

 

千歳の市街地を走っている筆者ですらリアルにマイナス30度仕様が必要なので、冬の登山やアウトドアを楽しむ方は、日本国内でもスマートウォッチの耐寒性能はしっかりチェックしておくことをおすすめします。まだマイナス20度を下回るような季節ではありませんが、「Amazfit T-Rex 3」のおかげで、今年の冬は安心して北海道での冬のジョギングが楽しめそうです。

 

「Amazfit T-Rex Ultra」に比べて約25%も軽量化された

使い分けを必要としないオールマイティな「Amazfit T-Rex 3」

写真左が「Amazfit Cheetah Pro」、右が「Amazfit T-Rex 3」です。重さの差は約25g。「Amazfit T-Rex Ultra」よりも「Amazfit T-Rex 3」はかなり軽くなっています。

 

「Amazfit T-Rex 3」を使うまで、筆者は2本のスマートウォッチを使い分けていました。ランニングや普段の生活では「Amazfit Cheetah Pro」、寒い時期やアウトドアフィールドでは「Amazfit T-Rex Ultra」を選択していたのです。理由は単純に重さ。「Amazfit Cheetah Pro」はベルト込みで43gなのに対して「Amazfit T-Rex Ultra」はベルト込みで89gと倍以上重さが違います。

 

特にジョギングの際には1時間以上腕を振り続けるので、約50gですが「Amazfit Cheetah Pro」と「Amazfit T-Rex Ultra」の重量の差がかなり気になったのです。これに対して「Amazfit T-Rex 3」はベルト込みで約68.3g。ちょうど「Amazfit Cheetah Pro」と「Amazfit T-Rex Ultra」の中間的な重さですが、「Amazfit T-Rex Ultra」の89gに比べると24%ほど、約25%近くも軽くなっています。

走った距離はもちろん、1kmあたりのタイム、歩数、歩幅、心拍数など、細かなデータが記録できる運動モード。運動する人には必須の機能です。

 

「Amazfit Cheetah Pro」との差も約25gとかなり小さくなっており、筆者は「Amazfit T-Rex 3」に替えてからは日課のジョギングも「Amazfit T-Rex 3」で行ってます。当然、ランニングの際には専用アプリのZeppでタイムや心拍数、歩幅、歩数などの細かなデータを記録して楽しんでいることはいうまでもありません。

 

「Amazfit T-Rex 3」が軽量化されたことで、筆者は寒冷地やタフなアウトドアフィールドと普段の生活でスマートウォッチを使い分ける必要がなくなり、軽さが求められるランニングでもオールマイティな「Amazfit T-Rex 3」を使っているのです。

 

「GPT-4o」を利用したAI音声入力コントロール「Zepp Flow」も使える

OpenAI社最新AIモデル 「GPT-4o」を統合した音声操作サービス「Zepp Flow」が利用できるのも「Amazfit」のスマートウォッチの大きなアドバンテージ。

タフで軽いだけでなくAIを利用することで本当に賢いスマートウォッチに

北海道の冬に余裕で耐えるタフネスさで、しかも普段使いでも気にならないほど軽い「Amazfit T-Rex 3」ですが、筆者が「Amazfit T-Rex 3」を含む「Amazfit」のスマートウォッチに注目している最大の理由は世界初のOpenAI社最新AIモデル 「GPT-4o」を統合した音声操作サービス「Zepp Flow」に対応していることです。

 

AI+スマートウォッチなどといわれると、難しすぎて何をいっているか、わからないと思う方もいるかもしれません。しかし、まったく逆でスマートフォンに比べても、小さな画面で行わなくてはいけなかったスマートウォッチの操作を音声で行えるようにしてくれる機能です。

「Zepp Flow」が音声入力での指示を聞き取る状態に入ったところ。思うように話しかけるとさまざまな答えが返ってきます。

 

極論するなら、話しかければ、スマートウォッチと連動したAIが、スマートウォッチの操作はもちろんちょっとした翻訳や疑問への答え、計算などをしてくれるのです。まだ、そこまでは到達できていませんが、イメージとしては「2001年宇宙の旅」の「HAL 9000」、「ナイトライダー」の「ナイト2000」に搭載された人工知能「K.I.T.T(キット)」とのやりとりのようなイメージでスマートウォッチが操作できるのです。

 

完全に未来です。「Amazfit T-Rex 3」の場合はデフォルトで右上のボタンを長押しすると「Zepp Flow」が立ち上がります。そして「5分後にアラーム」や「明日の天気は?」「中国語でこんばんはは?」「運動 屋外 ランニング」などといった音声での指示に従ってくれます。超便利です。

ほとんどの質問に正確に答えてくれますが、ごくたまに謎の答えも、ヘラクレスは世界最大のカブトムシのはずです。

 

なお、初期設定では音声入力での指示に対してスマートウォッチの画面への文字表示などで回答するのですが「音声読み上げ機能をオンにして」といった指示をすると、表示した文字を読み上げてくれるので、まさに音声に対して音声で答える夢のAI環境が実現するのです。ただし「Amazfit T-Rex 3」にはスピーカーが搭載されていませんので、Bluetoothイヤホンなどを接続する必要があります。少し残念。

 

またAIがベースになっているので、音声入力に対して確実に意図通りの反応を示してくれないこともありますし、質問の内容によっては回答が間違っていることもあるので注意が必要です。これもドンドン修正されて、精度が上がってくると思われます。

 

ドンドン進化するのが楽しい「Amazfit」のスマートウォッチ

10月31日にリリースされた最新アプリ「Zepp App 9」。レディオスや睡眠といったデータを計測したくなる最新レイアウトです。

 

10月31日には最新の「Zepp App 9」をリリース! 最先端の環境が楽しめる

スマートウォッチはスマートウォッチ自身のアプリと、それに連動するスマートフォンのアプリ、さらにはその先でインターネット上で連動するAIなどの性能や環境などによって、使い勝手などが大きく変化します。

 

とはいえ、スマートウォッチも、スマートフォンも、ましてやAIについては、まさに日進月歩、最新の状況が刻々と変わっているわけです。それらに対応して「Amazfit」のスマートウォッチのアプリやスマートフォンのアプリは、かなりのハイペースで基本的に無料でバージョンアップされます。

「Amazfit T-Rex 3」でもレディネスを測定できるのですが、筆者は腕時計をしたまま、眠ったり、仕事をしたりするのが苦手です。

 

大きなところでは、2024年の7月に、すでに紹介した世界初のOpenAI社最新AIモデル 「GPT-4o」を統合した音声操作サービス「Zepp Flow」を投入。一部モデルを除いて、すでに発売されていた「Amazfit」のスマートウォッチの多くが無料でその恩恵を受けることができました。

 

さらに同じ2024年の10月31日にはiOSとAndroidプラットフォーム向けに最新の「Zepp App 9」をリリース。よりパーソナル化された健康、ウェルネス、フィットネス体験を提供するように設計されているといいます。

睡眠のデータも当然「Amazfit T-Rex 3」で計測できます。知人はどうしてもデータがとりたくて、ちょっと気になるが「Amazfit T-Rex 3」したまま寝ているといいます。

 

当然、筆者もどちらのバージョンアップも行っており、その恩恵を受けているのですが、この間にも、スマートウォッチ向けの細かなアプリのバージョンアップが行われており、無料のバージョンアップを行うたびに新しい機能が楽しめるのも「Amazfit」のスマートウォッチのよいところです。

 

最新のスマートウォッチ環境をスマートウォッチを持っているだけで享受できるのが「Amazfit」のスマートウォッチともいえるでしょう。

 

タフで、軽くて、賢くて、最新環境を提供してくれる「Amazfit T-Rex 3」

ほぼ完璧にみえるが、それでも不満がいくつかある

「Amazfit Cheetah Pro」などはマイクもスピーカーも搭載しているので電話通話機能、受発信機能が使えます。これが予想以上に便利なのです。

 

「Amazfit T-Rex 3」は実際に使ってみて、とてもいい。いままで、いちばん筆者のライフスタイル、結構タフなアウトドアも、普段の生活でもスマートウォッチをいつも使いたいといった要望を満たしてくれるスマートウォッチだと思っています。大満足。

 

それでも、2つほど不満があります。1つはスピーカーが搭載されていないこと。おそらく70度の高温、マイナス30度の低温、10気圧(100m)の防水といったタフネス性能を満たすために搭載できないのだと思いますが、それでもAI対応のスマートウォッチとしては音声で指示をしたら、音声で返してほしい。

 

そして、このスピーカーがないことでスマートウォッチで電話通話機能、受発信機能が使えないのが残念。詳細は「【世界初】スマートウォッチ『Amazfit(アマズフィット)』米OpenAI社最新AI「GPT-4o」搭載モデルを使ってみた」-特選街web(https://tokusengai.com/_ct/17683041)でもお話しましたが、ランニング時などにかかってきた電話の発信元をスマートウォッチで確認して状況によってはスマートウォッチで通話を行いたいこともあるのです。

 

ぜひ、なんとか次のタフネスモデルではスピーカーを搭載してほしい。かなり切実です。

筆者はかなり真剣に自分の睡眠に関するデータがみたいのです。しかし、腕時計をしたまま寝ると熟睡できません。

 

さらに2つめの不満は、寝るときとパソコン仕事をするときには「Amazfit T-Rex 3」は、それでもちょっと大きすぎること。かなり小さく軽くなったのですが、さすがに筆者は寝るときとパソコン仕事、キーボードやマウスを使うときは「Amazfit T-Rex 3」を外してしまいます。

 

すると、この間のレディネスや心拍数、ストレス、血中酸素などのデータが計測できません。結果「Zepp App 9」でよりパーソナル化された健康、ウェルネス、フィットネス体験などの記録を十分に楽しむことができないのです。これがとても残念。

レディネスや睡眠のデータをとるために、筆者はスマートリング「Amazfit Helio Ring」がとてもほしいのです。かなり気になっています。

 

とはいえ、筆者はさらに小さくても時計をしたまま眠ることができないので、同時期に発売されたスマートリング「Amazfit Helio Ring(アマズフィット ヘリオ リング)」との連動などでカバーするしかないのでしょう。これもぜひ試してみたい。

 

「Amazfit T-Rex 3」や「Amazfit Helio Ring」などの新製品はもちろん、各種アプリや連動するAIなど最新技術はハイスピードで投入してくる「Amazfit」からはしばらく目が離せそうにありません。ぜひ「Amazfit T-Rex 3」を含む「Amazfit」のスマートウォッチを導入して、その最新技術を体験してみてはどうでしょうか。かなりおすすめです。

<公式サイト>Amazfit   https://www.amazfit.jp/

 

スポンサーリンク
レビューガジェットAndroidアプリ健康
シェアする
齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

齋藤千歳(フォトグラファーライター)をフォローする
特選街web

PR

ドライブ中も車内でYouTubeや映画など楽しみたいあなたにおすすめ!データシステム『HDMI変換ケーブル』『テレビキット』テレビキャンセラー【PR】
車での長距離移動が増える年末年始。ドライブの楽しさを倍増するには、車内でテレビや動画を視聴できるエンタメ機能がマストだ。そこでお勧めなのが、データシステム社が販売している2つのアイテム! カーナビ画面でiPhone・iPadのアプリや動画を...

PRレビュー