うつ病にかかり、仕事を休職しなくてはいけないとき。仕事のことも、お金のことも、今後のことも、不安でいっぱいだと思います。休息後、できるだけ速やかに生活を取り戻すためにまずは何をしたらよいか、まとめてみました。参考にしてください。

休んだ期間の給料は出るのか

会社員の場合、うつ病に限らず、病気やケガで会社を休んだときは、2~3日であれば有給休暇を使うケースが多いと思いでしょう。

しかし、うつ病はそんなに簡単に治る病気ではありません。

長期間の休みを余儀なくされ、あなたが会社から給料を受け取れないときは、健康保険から「傷病手当金」がもらえます
傷病手当金は最長で1年6ヵ月にわたり、原則として標準報酬月額の3分の2の金額が支給されます。会社の庶務課などに申請方法を尋ねましょう。

なかには、「労災補償」の対象となるケースもあるかもしれません。
うつ病の原因が職場にあると感じ、泣き寝入りしたくない場合は、精神疾患の労災申請を試みるのもいいでしょう。

ただし、手続きに一定の労力を要するのと、認定までに時間がかかるため、まずは「傷病手当金」の手続きを進めるとよいと思います。

詳しくは、厚生労働省の「みんなのメンタルヘルス」を参照してください。

どのくらいの期間、休職できるのか

原則として、主治医の診断書をもとに、休職期間は決められます
また、状況に応じて就業規則の上限までは延長できる仕組みになっています。
それでもまだ、復職が難しいときには、解雇または自然退職となるケースが多いようです。

ただし、休職期間の長さや、期間中の賃金の取扱いなどは、就業規則や労働協約などで定められ、企業によって異なります。

なかには、休職制度が曖昧だったり、休職制度そのものが設けられていない職場もあります。雇用期間が短い社員は制度の対象外になることもあるので、休職を考えたら、まずは就業規則や労働協約を確認しておいてください。

詳しくは、独立行政法人労働政策研究・研修機構の「休職制度と職場復帰」を参照してください。

どこに電話をしたらよいか

厚生労働省の「総合労働相談コーナー」では、どの部署に、どんなタイミングで、どういうことを言えばいいか、プロのアドバイスが受けられます。

職場のトラブルに関する相談や、解決のための情報提供を行っている窓口で、各自治体の労働局や、労働基準監督署内など、全国380ヵ所に設置されています。

解雇、雇い止め、賃金の引下げなどの労働条件や、募集、採用、いじめ、嫌がらせ、パワハラなど、労働問題に関するあらゆる相談を、専門の相談員が、面談もしくは電話で、無料で受けてくれます

総合労働相談コーナー

休職後、元通り働く自信がない

休職・療養の結果、病状は安定したものの、元通りに働く自信がないときは、企業内で労働者の健康管理をする立場の産業医と面談したり、働きやすい状況設定を人事に相談することができます。

すぐには働けないと感じるときは、医療機関や地域障害者職業センターが休職者対象に行っているリワーク(復職プログラム)で、リハビリできます。中には企業自体が、リワークを取り入れているところもありますので、ぜひ活用しましょう。

詳しくは日本うつ病リワーク協会のサイトを参照してください。

再び働けるかどうか不安

すでに退職している場合は、いきなり社会復帰ではなく、いったん福祉事業所の「就労継続支援A型事業所」などで働いて、体慣らしをすることができます。

まずは、「生活リズムや病状安定を図りたい」「無理のないペースで働きたい」と、よりゆっくりとしたペースでの再起を望むなら、福祉的な環境の「就労継続支援B型事業所」などで働くといいでしょう。

「A型」と「B型」の大きな違いは、A型は雇用契約が発生する(賃金が高め)のに対し、B型は雇用契約を結ばない(賃金は低め)というところです。

いずれにしても、ゆったりした環境で、自分なりの働くペースづくりをするとよいでしょう。

働くことに障害のある方の就職情報サイト「LITALICO仕事ナビ」で、全国の就労支援事業所が見つけることができます。

転職・求職したい場合の相談窓口は?

一般の転職サイトも、もちろん活用できますが、ハローワーク(公共職業安定所)で、さまざまな相談ができます。

どんな仕事がいいのか決められない、具体的な求職活動の仕方がわからない、就職支援を希望したいというときは、活用しましょう。

就職の準備段階から職場定着までの一貫した支援をしてくれる「専門援助部門」(ハローワーク障害者専門窓口)が、あなたの不安を解消・軽減しながら、伴走してくれるでしょう。

ハローワーク障害者専門窓口

うつ病の相談窓口は?

仕事だけでなく、生活やお金のことまで総合的に相談に乗ってくれる「障害者就業・生活支援センター」や、専門的な職業リハビリテーションを行う「地域障害者職業センター」などを、お住まいの近くで探してください。
各自治体に必ず設置されています。

働きたいけれども、自分一人ではなかなか職場定着がうまくいかないと感じる場合は、病気をカバーしながら働く支援をしてくれます。

あなたの近くの障害者就業・生活支援センターを探そう!(ATARIMAE PROJECT)
http://www.atarimae.jp/forWorkers/center/index.html

地域障害者職業センター(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構)
http://www.jeed.or.jp/location/chiiki/

◆大田ひとみ
精神科専門のソーシャルワーカー・精神保健福祉士。フリーランスで医療相談や生活支援、家族相談、ときに講師、と幅広い仕事に従事。専門は認知症。たとえ認知症であっても地域で穏やかに過ごし続けられる、シニア生活の環境改善をライフワークとする。近年は特に在宅医療の支援に注力している。

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