【その日に痛み半減】脊柱管狭窄症を克服した体操金メダリストの「足指のばし」体験談

美容・ヘルスケア

ひどいときは10m歩くのがやっとで5分と立っていられないので、講義はイスに腰かけたまま行いました。私は痛みやしびれの程度を毎日メモしていますが、足指のばしを始めた日に痛みが半減。10日めには30分も続けて歩くことができたのです。【解説】五十嵐久人(新潟大学名誉教授・モントリオールオリンピック体操男子団体金メダリスト)

プロフィール

五十嵐久人(いがらし・ひさと)
1951年、栃木県生まれ。76年、モントリオールオリンピック男子体操競技の団体戦に急遽補欠として出場し、金メダル獲得に貢献。2016年3月まで新潟大学教授を務め、現在、新潟大学名誉教授。国際大学スポーツ連盟理事。ユニバーシアード夏季大会運営統括副委員長。著書に『補欠選手はなぜ金メダルを取れたのか』(中央公論新社)など。

腰と左足に激痛が走り動けなくなった!

私は小学校5年生のときから体操を始め、選手を引退してからも、器械体操やスキー、ゴルフなどの指導をしてきました。そうした長年にわたる運動生活が、腰に負担になったのか、代半ばから慢性的な腰痛が続いていました。

その腰痛が悪化したのは、2016年12月のことです。体育館で走り込みをしていたとき、突然、腰と左足に激痛が走り、動けなくなったのです。

腰の痛みは、日ごとにひどくなり、整形外科で診てもらうと、腰部脊柱管狭窄症と診断されました。腰椎(背骨の腰の部分)の4番と5番の間が狭窄しているとわかり、週に1〜2回の点滴と、鎮痛剤などによる治療が始まりました。

しかし、症状はなかなか改善しません。腰の左側から左足の太ももの前面にかけて痛みとしびれがあり、左すねの前面はしびれで感覚が鈍っていました。

なにより困ったのは、長く立ったり歩いたりできないことです。ひどいときは10m歩くのがやっとで、5分と立っていられないので、講義はイスに腰かけたまま行いました。

当時は、とにかく痛みがひどくて、体を動かすのも嫌でした。朝起きると腰が重く、左足に痛みとしびれが差し込み、立ち上がるのも難儀でした。

それでも、年に数回は仕事で海外に出かけます。特につらかったのは、国際大会(第29回ユニバーシアード競技大会2017年。台北)でメダルの授与式が終わるまで立っていなければならなかったことです。わずか十数分ですが、私にとっては痛みとの闘いでした。

そんな状態が続いた2018年6月下旬、知人の紹介で「みらいクリニック」の今井一彰先生に診ていただく機会がありました。

始めた日に痛みが半減!10日めに30分も歩けた!

今井先生によると、私の左足は、小指(第5趾)が親指(母趾)側に曲がっている内反小趾で、それが脊柱管狭窄症に関係している可能性があるそうです。確かに、昔からよく左足首を内側にひねりやすく、脊柱管狭窄症になったのも、ランニング中に左足首をくじいたのがきっかけでした。

今井先生からは、足指を伸ばすのに役立つ、靴や5本指ソックスなどを教えてもらい、足指を開くのに有効な「足指のばし」の指導を受けました。

私は5本指ソックスをはくときに、必ず足指のばしを行うことにしました。足指の間に反対側の手の指を軽く入れ、足の裏側と甲側を5秒ずつ伸ばすというものです。これを左右の足に5セットずつ行います。

また、足指をしっかり開き、足の小指をできるだけ床に接地させて歩くようにしました。こうしたところ、腰や左足がどんどん楽になりました。

私は痛みやしびれの程度を毎日メモしていますが、足指のばしを始めた日に痛みが半減。10日めには30分も続けて歩くことができたのです。こんなに長い時間歩けたのは久しぶりでした。その後もできるだけ歩くようにしたところ、1ヵ月後には1時間半続けて歩いても平気になりました。

ソックスをはくときに必ず行う!

そこで私は、登山を開始。まず、8月19日に近所の角田山(482m)を60分かけて登りましたが、あまり痛みを感じませんでした。登るときの姿勢は、腰への負担が少ないようです。登山は、脊柱管狭窄症の足腰の強化に向いていると実感しました。

その後、何回か登山を行い、9月23日には日本百名山の乗鞍岳(長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる剣ヶ峰・3026mを主峰とする山々)の登山に挑戦。3時間で登頂し、2時間かけて無事に下山できました。

脊柱管狭窄症は、今も完全に治ったわけではなく、たまに腰が重くなることもあります。しかし、日常生活に支障はありません。鎮痛剤は徐々に減らし、10月下旬にはやめられました。点滴も今後、減らす予定です。は徐々に減らし、10月下旬にはやめられました。点滴も今後、減らす予定です。

私は、2017年6月からアロマセラピー(芳香療法)も行っていますが、これも痛みの緩和に役立ったと思っています。そのよくなる度合いに加速をつけてくれたのが、足指のばしや5本指ソックスでした。こうしたことが、脊柱管狭窄症の克服につながったのでしょう。

痛みやしびれの原因は足指にあることが多い(みらいクリニック院長 今井一彰)

足指のばしを始めて3ヵ月も経たないうちに、乗鞍岳に登頂できたとは、ほんとうにすごいですね。私も驚きました。

五十嵐さんのように、脊柱管狭窄症の治療をしても、痛みやしびれが改善しないのであれば、足指に目を向けてみることは重要です。痛みやしびれの根本原因が足指にあることは、実は非常に多いのです。

アロマセラピーは脳を刺激するため、それも痛みを緩和する一助になったのだと思います。

この記事は『壮快』2019年2月号に掲載されています。

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