【足裏の反射区】症状別「足の裏もみ」のやり方 心の痛みに気づいてあげることが大切

美容・ヘルスケア

私が足の裏もみをするに当たって、いちばん重要だと思っているのが「心」です。素直な心でもみ、少しでもよくなった症状を探してください。よくなった症状が増えると、幸せな気分になります。それがさらに、体をよくする勢いに加速をつけてくれます。【解説】田辺智美(「足健道」さと足ツボ療術院院長)

解説者のプロフィール

田辺智美(たなべ・さとみ)
28歳のとき、大型トレーラーに追突された事故により、重度のムチ打ち症を患うが、「足の裏もみ」を行うことで、自力で完治させた。これをきっかけに、世界7カ国の反射区療法、推拿整体、東洋医学全般を学び、ツボと反射区と筋肉を刺激するオリジナルの技術「足健道」を考案する。2000年に石川県加賀市で開業以来、施術実績は20000人にのぼる。脳梗塞や心筋梗塞、初期がんの改善、バセドウ病などの難病の改善・完治にも数多くの実績がある。著書多数。『足もみで心も体も超健康になる!』が好評発売中。

「心の痛み」が症状を悪化させる

これまで私は、2万人以上の足の裏をもみ、もみ方の指導もしてきました。中には、心臓病などの重い病気をはじめ、糖尿病や高血圧などの生活習慣病が治った人がたくさんいらっしゃいます。

施術を受けたり、本を読んでくれたりした人たちからよく言われるのが、「これまで似たような足をもむ療法をやっても治らなかったのに、この足の裏もみでは治った」ということです。

それはどうしてでしょうか。実は、私が足の裏もみをするに当たって、いちばん重要だと思っているのが「」です。

症状が何であれ、「痛い」「つらい」と言って当院に来られるかたは、必ず心に痛みや悩みを抱えています。それは、怒りや悲しみのこともあれば、不安や不満、寂しさ、恐れのこともあります。

私たちは誰でも、こうした負の感情を心の奥に封じ込め、あるいは見ないふりをして、日々を送っています。しかし、こうして閉じ込められた負の感情が時間をへて、痛みや不調となって体に出現してくるのです。

私自身、大型トレーラーに追突されて、ひどいめまいやだるさで仕事を辞めざるを得なくなったことがあります。ところが病院では、どんなに検査をしても「異常なし」と言われるだけ。それが不安と心細さに拍車をかけました。

今思えば、もしかしたら私の症状は、自分で思っていたよりは軽症だったのかもしれません。ですが、原因不明の痛みは私の不安を増幅し、症状を悪化させていたのだと思います。

その証拠に、足の裏もみに出合い「これで私はよくなる!」と確信した瞬間から、私の体はどんどんよくなりました。

痛みや不調のある人は、まず自分の心の痛みに気づいてあげることが大切です。とはいえ、それに気づかないから、症状となって現れるわけです。

その場合は「症状別」の足の裏もみのやり方(下項参照)で、どんな心の痛みを抱えているかを「心のメッセージ」として解説しています。心の痛みに寄り添いながら、足の裏もみを実践してください。

「やる」と決めたら素直な心で続ける

では、足の裏もみで効果を出すにはどうすればよいのでしょうか。

私は、自分が気に入った健康法なら、なにも足の裏もみでなくてもいいと実は思っています。ですが、「やり始めたら、とりあえず毎日やろうよ」と思っています。

勉強でもスポーツでも、やり始めてすぐに結果が出るということはありませんよね。それと同じで、どんなに優れた健康法でも、一朝一夕に結果が出るものではありません。

まして、慢性的な不調や生活習慣病は、長い間の不摂生や、心の痛みの積み重ねで起こっているものです。結果が出るにはある程度の時間が必要だと考えてください。

その目安ですが、年齢を10で割った数字に、1ヵ月をかけた期間がかかると考えています。たとえば60歳の人なら6ヵ月、76歳なら7.6ヵ月です。

また、高齢者や症状が重いかた、病気の期間が長い場合は、これを1クールとして、3クールくり返すことを勧めています。たとえば80歳なら、8ヵ月しっかりもむのを3回くり返し行うので、2年4ヵ月かかるというわけです。

そして大事なことは、素直な心でもむことです。

「これ本当に効くのかしら」という気持ちでもむより、「ここを押すと、この反射区の臓器とつながって、臓器が元気になる。老廃物が速やかに流れ出て、どんどん若々しくなる」というイメージで行うのです。

少なくとも細胞が生まれ変わるまでの3ヵ月は、疑いの心はひとまず横に置いて、素直な心でもんでください。そして、少しでもよくなった症状を探してください。

よく眠れた、おしっこの量が増えた、足が軽くなった……などなんでもいいのです。よくなった症状が増えると、幸せな気分になります。それがさらに、体をよくする勢いに加速をつけてくれます。

毎日体をいたわることで元気を保てる自分になる

足の裏もみを続けて、一つの症状がよくなると、違う症状が出てくることがあります。

これは、意識というものが、いちばんつらい症状に集中しているから起こることです。ある症状がよくなると、その症状に隠れていた別の症状に初めて意識が向くようになります。

本人としては、せっかく足の裏もみをしているのに、次々に悪いところが出てくるのでショックを受けるかもしれません。

ですが、これは確実に体がよい方向に向かっている証拠です。心配せず、一つ一つの症状と向き合って大丈夫です。

私たちは毎日、ストレスにさらされています。不安や心配のタネは尽きず、悲しいことや苦しいこと、腹立たしいこともあるでしょう。そうした心の傷の蓄積は、体のいちばん弱いところに現れます。

特に高齢になると、ストレスに弱くなり、ちょっとした家族からの厳しいひと言が心のダメージとなり、それが体に痛みや不調となって現れます。

でも、自分が信じている健康法を身に付けていれば、どんなストレスや心に傷を受けても、「これをしているから大丈夫」と思えるようになります。

「あんなこと言われて、かわいそうだったね」と思いながら足の裏もみをすることは、自分を守る絶大な支えになります。

自分をいたわることは、心と体を元気にしてくれます。ぜひ足の裏もみを実践してみてください。

足には、全身の器官や臓器と対応する「反射区」があります。足の裏もみではその反射区やツボを刺激していきます。

基本&症状別「足の裏もみ」のやり方

足の裏のもみ方

★皮膚を傷めないため&黒ずみ予防のため、クリームの使用をお勧めします。

●鋭角プッシュ
手の人さし指を「コ」の字に曲げ、突起した関節部分で刺激する方法。ピンポイントに深く強い刺激を与える。

●広範囲の鋭角プッシュ
反射区が広い場合、鋭角プッシュの位置をずらしながら行うこと。硬いところ、痛いところを重点的に行うと効果的。

●鋭角スライド
手の人さし指を「コ」の字に曲げ、突起した関節部分で、皮膚の上をしごく方法。

●安定圧
3秒間、一定の力を入れて押し続けること。硬いところや痛みを強く感じる場所は、老廃物がたまって、機能が低下している証拠。2~3回くり返して安定圧を行うと効果が上がる。

●親指プッシュ
手の親指の腹に力を入れて刺激を与える方法。痛気持ちいい程度の、ソフトな刺激を与える。

●親指スライド
手の親指の腹に圧を加え、老廃物を押し出すようにそのまますべらせていく方法。

基本の「足の裏もみ」のやり方

次の(1)~(5)の足の裏もみは、最大の効果を引き出すやり方です。片方の足につき、5分かけて行います。

理想は入浴後ですが、いつでもどんな時間帯でもかまいません。終わったら、白湯を1杯飲むとよいです。なお、就寝直前の場合は、白湯は起床後に飲むとよいでしょう。

なお、後述の症状別の足の裏もみは、この基本の足の裏もみ後に行うと効果が倍増します。症状別も、左右両方の足に同じことを行いましょう。

(1)足首を回す

床に座り、ふくらはぎとかかとを床につける。そのまま、かかとを床から離さないようにして、足首を反時計回りに5回、時計回りに5回、第1指(親指)で円を描くようにできる限り大きく、ゆっくり回す。

(2)足の指を回す

手の親指と人さし指で、足の第1指をつかみ、足指の根元にあるグリグリした骨先端を起点に左回りに3回、右回りに3回回す。第2~5指、すべて行う。

このグリグリしたところを起点として、足の指を回す

(3)毒素を排出する力を高める

※A~Cを1セットとして、3セット行う。

▶腎臓の反射区
広範囲をしごき、鋭角プッシュで3秒圧
Aの○の部分を、人さし指を鋭角にして、上下にしごく。痛いところ、じゃりじゃりするところを見つけて、痛気持ちいいと感じるところまで深く押し、3秒間の安定圧をかける。

▶輸尿管の反射区
鋭角スライドで流す
腎臓と膀胱を斜めにつなぐラインである輸尿管の反射区を、人さし指を鋭角にして安定圧をかけながら流していく。腎臓から膀胱の反射区に向けて、一方向で流す。

▶膀胱の反射区
広範囲の鋭角プッシュで3秒圧
Cの○の部分を、人さし指の鋭角で、痛気持ちいいと感じるところまで深く押し、3秒間の安定圧をかける。

(4)老廃物を押し出す

▶尿道の反射区
親指スライド
尿道の反射区である内くるぶしの下からアキレス腱に向かって、老廃物を押し出すように親指の腹をすべらせる。2~3回くり返す。

(5)万病のもと、冷えを取る

▶生殖腺の反射区
広範囲の鋭角プッシュ
図の○の部分を、人さし指の鋭角で、痛気持ちいい強さの安定圧を3秒ずつかける。かかと全体が軟らかくなってくれば、冷えが取れた証拠!

(6)「第2の心臓」ふくらはぎをもむ

血液を心臓に戻す働きを強化させる。筋肉をしっかりつまんで、押しつぶし、しぼり出すように強めにもむ。くるぶし側からもみ始め、ひざ側に向けて上がっていく。

症状別「足の裏もみ」のやり方

症状別の足の裏もみは、基本の足の裏もみ後に行うと効果が倍増します。症状別も、左右両方の足に同じことを行いましょう。

高血圧

《高血圧の足の特徴》
色は赤黒い、または、どす黒い。足裏の角質が全体的に厚くなるため、皮が分厚く、めくれていることも。冷えはない。

▶第1指と第4指
指を回す
肝臓と胆嚢に関係する第1指と第4指を、つけ根からしぼり上げるようにもみながら回す。

▶小脳の反射区
親指プッシュ
第1指の第1関節の第2指側ななめ45度付近を、強く力を込めて3秒間の安定圧をかける。

▶箟崙のツボ
親指プッシュ
足の外側のくるぶしとアキレス腱の間を触ると凹みがある。そこが箟崙のツボ。崑崙のツボに親指を当て、3秒間の安定圧をかける。

▶ふくらはぎをもみほぐす
ふくらはぎをよくもみながら内部を探り、硬いしこりを見つけたら、そのしこりがなくなるよう、押しつぶすようによくもみほぐす。

高血圧を呼び込む考え方の癖
「自分がやらないと……」
解放の言葉
「まずは自分のやりたいことを優先させて」
心が緊張し続けるような日々が続いていませんか?さまざまな心の傷によって喜怒哀楽が激しくなって、心に圧力がかかり、血管への圧力も高くなっています。

大切な人たちを幸せにする責任を、一人で背負いこもうとしていませんか?高血圧は、本来の責任とは何かを自らに問い直すサインです。

今、何をしたいですか。心が落ち着くことは何ですか。まずは自分を優先させてください。周りの人の幸せについて気にかけるのはそれからです。そうすれば、心にかかる圧力も落ち着いて、血管への圧も安定してくるでしょう。

糖尿病

《糖尿病の足の特徴》
足の指先や、指のつけ根の下の部分、かかとが黄色くなっていることも。角質が分厚くなっている場合は要注意。

▶胃・膵臓・十二指腸の反射区
鋭角スライド
胃、膵臓、十二指腸の反射区は隣接している。鋭角スライドで反射区全体をしごき、ブチブチした老廃物をつぶしていく。

▶脳下垂体の反射区
鋭角プッシュ
第1指の指紋のほぼ中央にある小さな反射区を、動かないようにしっかり支え、3秒間の安定圧をかける。押してピリッと感じるところがこの反射区。

▶湧泉のツボ
鋭角プッシュ
足裏に穴を開けるような気持ちで、まっすぐ深く強く押し、3秒間の安定圧をかける。

糖尿病性網膜症の人は……
ふくらはぎをよくもみながら内部を探り、硬い石のようなしこりを見つけたら、そのしこりがなくなるよう、押しつぶすようによくもみほぐす。痛くてもがまんして、毎日続ける。

糖尿病を呼び込む考え方の癖
「アレも足りない、コレも足りない」
解放の言葉
「もう十分、幸せだよ」
寂しさや絶望的な思いを経験し、後悔したことが何度もあったのかもしれません。そのため、自分や周りの大切な人たちの幸せのために、すべてを手に入れようとしていませんか。

人と比べて不足していると感じると、不安が強くなります。そのため、自分でコントロールできないことまでなんとかしようと、思考をフル回転させています。その心が重圧になり、体に負担をかけ、エネルギーを消耗して、インスリンの効きが悪くなっています。

寂しさや後悔は生きる上で誰もが味わうものです。今、目の前にある幸せを感じてください。

頻尿・尿もれ

膀胱の機能は、日中の15~17時に最も活性化するので、都合のつく人は、この時間帯に基本のもみ方をした後に行う。

《頻尿の足の特徴》
足の裏がブヨブヨしてシワっぽい。膀胱の反射区が硬く、ポッテリしている。押すと痛くて、冷たい。

▶尿道の反射区
親指スライド
内くるぶしのきわから、膀胱の反射区である土踏まずの方向へ、親指の腹で、チューブのクリームをしぼり出すように流して、すべらせる。

▶水泉のツボ
親指プッシュ
排尿障害に有効なツボで、かかとの骨が凹んでいるところに親指を当て、3秒間の安定圧をかける。

▶膀胱の反射区
広範囲の鋭角プッシュ
土踏まずを広範囲に鋭角プッシュする。痛気持ちいい強さで深く押し、3秒間の安定圧をかける。

頻尿・尿もれを呼び込む考え方の癖
「なんか、焦っちゃう」
解放の言葉
「急がず、焦らず、我慢しすぎず!」
頻尿の人は無意識の恐れや不安があり、緊張していて、いつも焦っているため、物事が成就するまでの必要な時間を待てない心理状態になっています。欲求の制御パランスがくずれ、欲求不満になると膀胱が思いどおりに働いてくれません。そのため、尿がたまる前に何度もトイレに行きたくなるのです。

これまで、ずいぶん自分にプレッシャーをかけて生きてきませんでしたか。少し立ち止まって、どのような不安や恐れが心を急がせているのか、考えてみましょう。

尿もれの人は長い間、自分さえ我慢すればいいと、感情を抑圧してきたのかもしれません。いつも気持ちがいっぱいいっぱいなのに、それを出そうとしないので、「出してもいいのですよ」とおしっこが出て、サインを送っています。

心からわき上がる本心を否定せず、受け止めましょう。自分の気持ちを否定せず、自分で受け止めてあげると、おしっこのもれも改善します。

耳鳴り・難聴

《耳鳴り・難聴の足の特徴》
足の第4指、第5指がボテっとしている。または、くねっと曲がっている。足裏の第4指、第5指の間に水虫、つけ根近くにタコがあることも。

▶地五会のツボ
親指プッシュ
足の甲側、第4指と第5指の間の凹部にある耳鳴りに有効なツボ。親指をツボにねじりこむようにして、3秒間の安定圧をかける。

▶耳管の反射区
鋭角プッシュ
耳管とは、鼓膜内外の気圧のバランスを取る器官。第2~4指のつけ根にそれぞれ3秒間の安定圧をかける。

▶大脳・小脳の反射区
鋭角スライド+鋭角プッシュ
第1指の腹全体を鋭角スライドでしごき、痛みやしこりのある場所を探して、鋭角プッシュで3秒間の安定圧をかける。

▶耳の反射区
親指プッシュ
第4指と第5指の腹側にある、縦に長い反射区。2~3回に分けて、3秒間の安定圧をかける。

▶鼻の反射区
親指スライド
第1指の側面外側、第1関節から指先に向かって圧をかけながら、チューブをしぼるようにすべらせる。

耳鳴り・難聴を呼び込む考え方の癖
「何も聞きたくない」
解放の言葉
「聞いても大丈夫。嫌なことは聞き流そう」
耳鳴りは、「周りの声を聞いても大丈夫」と知らせる内なる心の声です。過去に泣き叫びたいほど悲しい出来事があったのかもしれません。今は悲しみから立ち直っていますが、周りの意見に耳を傾けられません。

心を開き、「外からの情報や意見を聞いたほうがいい」ことがわかれば、音は気にならなくなるでしょう。

難聴の人は、周りの声を「聞きたくない」と思っているのかもしれません。非難されていると思い込んでいたり、心を閉ざし耳をふさいだりして、自分を守ろうとしているのです。

周りの人は、単に自分の思いを発しているにすぎません。それがわかれば聞き流すこともできるようになり、心も耳も外に開いてきます。

老眼

《老眼の足の特徴》
指が太く、硬くなっている。最初に刺激したときは、痛みを感じないほど老廃物がこびりついていて、鈍くなっているはず。

▶第2指、第3指、第4指、第5指
親指プッシュ
第2指の根元を、手の親指と人さし指ではさみ、3秒プッシュ。次に、第2関節、爪の裏側を同様に3秒ずつプッシュする。第3~5指も同様に行う。

▶第2指、第3指、第4指、第5指
親指プッシュ
第2指の側面(第1指側)の足の裏側の斜め45度の角の根元を、3秒プッシュ。第2関節、爪の裏側も同様に3秒ずつプッシュする。終わったら、反対の側面(第3指側)の足の裏側の角も同様に刺激する。第3~5指も同様に行う。

▶第2指、第3指、第4指、第5指
安定圧
(1)~(2)をもう1度行う。すると、足の指がほぐれてきて、痛いところやブツブツとしたしこりなどが浮き上がってくる。ものすごく痛いところが見つかったら、そこに10秒間の安定圧をかける。第3~5指も同様に行う。

▶第2指、第3指、第4指、第5指
親指スライド
第2指の根元から指先まで、手の親指でしぼり上げる。歯磨き粉のチューブを出し切るような強い圧をかけて行う。終わったら、第2指の両側面45度も同様に行う。第3~5指も同様に行う。

老眼を呼び込む考え方の癖
「老いていく自分を見たくない」
解放の言葉
「現状にピントを合わせよう」
環境への順応力が低下して、老化していく自分を受け入れられなくなっています。体力、環境、家族などの移りゆく変化と状況にうまくピントを合わせられず、戸惑ったりイラ立ったり、見たくないと思っていることがあるのでしょう。

年齢を重ねることのメリットは、身体的な老化と引き換えに、「心の目」が養われることです。老眼は、今の自分とこれから出会う人たちにピントを調整し直し、現状を見つめ直す転換期が来ているサインです。

体は老化していくものだと受け入れ、体に合わせて活動し、メンテナンスしていきましょう。

乱視・目の症状

《乱視の足の特徴》
足の第2指と第3指がボテ~ッとむくんでいる。もしくは、一見細く見えるが、カチカチに固まって、曲がっていたり、ねじれていることもある。

▶三半規管の反射区
親指プッシュ
三半規管とは、平衡感覚を保つ器官。第5指の根元をつまみ、3秒間の安定圧をかける。

▶臨泣のツボ
親指プッシュ
臨泣は、足の甲の、第4指と第5指の骨の間にある、目の不調の改善に有効なツボ。手の親指を、骨の間に埋め込むようにして、3秒間の安定圧をかける。

▶目の反射区その1
親指プッシュ
第2指の根元を、手の親指と人さし指ではさみ、3秒プッシュ。次に、第2関節、爪の裏側を同様に3秒ずつプッシュする。第3指も同様に行う。

▶目の反射区その2
鋭角プッシュ
第2指の側面(第1指側)の足の裏側の斜め45度の角の根元を、3秒プッシュ。第2関節、爪の裏側も同様に3秒ずつプッシュする。終わったら、反対の側面(第3指側)の足の裏側の角も同様に刺激する。第3指も同様に行う。

▶三叉神経・大脳の反射区
鋭角スライド+鋭角プッシュ
親指全体を鋭角でしごき、痛いところやプチプチとした老廃物があるところを見つけたら、3秒間の安定圧をかける。

乱視・目の症状を呼び込む考え方の癖
「自分の見方だけを信じる」
解放の言葉
「人の視点で目からうろこが落ちる」
乱視は、社会生活で見せている顔と、内面の心の顔に、ズレが起こっている状態です。他人と自分との物事の見方にズレがあったとき、傷つきやすく、心が乱れ、受け入れることができずに、葛藤します。

自分の見方を信じて歩んできたので固執してしまい、客観的に物事を見ることができなくなってしまうのです。そのため、眼球の表面にひずみができて、ゆがんで見えるようになります。

葛藤に気づいたとき、人の視点を受け入れてみましょう。目からうろこが落ちるように開眼できるかもしれません。そうすれば、目のピントのゆがみも落ち着いてくるでしょう。

ひざ痛

《ひざ痛の足の特徴》
足首の内側と外側、さらにふくらはぎの真ん中くらいまで、ボッテリと腫れている。老廃物がたまっている足。

▶ひざの反射区
鋭角プッシュ
足の甲側の側面、外くるぶしの真下、足裏との境い目の辺りにあるひざの反射区全面に、3秒間の安定圧をすき間なく入れていく。

▶曲泉のツボ
親指プッシュ
ひざを深く曲げたときに内側にできる横ジワの先端にあるツボ。3秒間の安定圧をかける。痛みに効く。

▶陰陵泉のツボ
親指プッシュ
足の内くるぶしから骨の内側を真上にたどっていくと、指が止まるところが陰陵泉のツボ。脛骨のきわに親指を食い込ませるようにして、3秒間の安定圧をかける。

▶陽輔のツボ
親指プッシュ
外くるぶしから人さし指4本分、ひざ側に上がったところにある。3秒間の安定圧をかける。

▶委中のツボ
ひざの真裏にあるツボ。痛みのあるひざを立てて座り、両手の中指と薬指を突き合わせるように合わせて、ひざ裏に当てる。ひざを軽く5回上げて下げる。リズミカルに「トントン」と行う。指を左右にずらして行うと、ひざ裏全体のツボ刺激になる。

ひざ痛を呼び込む考え方の癖
「自分の考えを曲げたくない」
解放の言葉
「流れに身を任せて大丈夫」
未来への柔軟性を失っている状態です。自分の考えを曲げず、がんこになっているかもしれません。それが原因で止まっている出来事はありませんか?

だから前に進むためのひざの関節が曲げられなくなり、自由に動けなくなってしまうのです。このがんこさは、自分ではまったく気づいていないことが多いのです。

芯の強さとがんこさは、似ているようでまったく違います。柔軟性を持っているかどうか。違うやり方、人の意見を受け入れる、流れに任せるという柔軟性を取り入れるときがきています。

座骨神経痛

《座骨神経痛の足の特徴》
かかとに角質がある。アキレス腱が埋もれている。ふくらはぎの骨のきわに老廃物が多く、硬くなっている。ひざ裏リンパ節が腫れている。

▶座骨神経痛の反射区(足の内側・外側)
親指プッシュ
ふくらはぎの外側と内側、両方にある反射区を、親指に力を入れて7~12ヵ所、各3秒間の安定圧をかける。

▶委中のツボ
ひざの真裏にあるツボ。ひざを立てて座り、両手の中指と薬指を突き合わせるように合わせて、ひざ裏に当てる。ひざを軽く5回上げて下げる。リズミカルに「トントン」と行う。指を左右にずらして行うと、ひざ裏全体のツボ刺激になる。これを2セットくり返す。

座骨神経痛を呼び込む考え方の癖
「ずっとこのままいけるかな。とても心配」
解放の言葉
「健全な思考だよ」
お金や財産のことを心配していて、そんなことを考えている自分を責めている状態です。もしくは、お金や財産が心配で、挑戦することをやめてしまい、葛藤しているのかもしれません。

それが体の中でいちばん太くて長い座骨神経に影響を与え、痛みやしびれというシグナルとなって現れているのです。

お金のことで心配している自分を受け入れ、認めることです。社会的な責任感がある人間ならば誰でも持つ健全な思考です。そして、必要なことも物も人も、必要なときに出合うことができるというふうに、考え方を変える時期がきています。

リウマチ

《リウマチの足の特徴》
赤っぽい肌色で、顔色も赤め。触れるとジワッと汗がにじむ人が多い。皮膚は柔らかいが、腫れて、ツボや反射区に刺激が入りにくい。すべての関節が硬い。ふくらはぎを含め、皮膚の中が硬い。

▶副腎の反射区
鋭角プッシュ
足の裏側中央辺りの、第2指と第3指の骨の間に手の人さし指を鋭角にして食い込ませ、足の指の方向に突き上げるようにして3秒間の安定圧をかける。

▶副甲状腺の反射区
親指プッシュ
足の第1指のつけ根の側面、骨が少しへこんでいる場所に、手の親指を埋め込むようにして3秒間の安定圧をかける。

▶商丘のツボ
親指プッシュ
内くるぶし沿いの少し下にあるへこみにあるツボ。リウマチに効果のあるツボ。親指で3秒間の安定圧をかける。

▶解谿のツボ
親指プッシュ
足の甲の根元中央あたり、内くるぶしと外くるぶしを結んだ線の中央にあるツボ。関節炎に効果がある。親指で3秒間の安定圧をかける。

▶水泉のツボ
親指プッシュ
かかとと内くるぶしの中間にある、かかとの骨の手前のへこみにあるツボ。排尿障害に効果のあるツボ。親指で3秒間の安定圧をかける。

リウマチを呼び込む考え方の癖
「私ばっかりがんばって尽くしているのに…」
解放の言葉
「頼ってもいいし、甘えてもいいんだよ」
人間関係のバランスがくずれている状態です。自分を後回しにして人を最優先にしているのに、期待したほどにはわかり合えない、協力を得られない、自分だけがんばっているような孤独感を感じているかもしれません。

同時に、人にも自分にも厳しい考え方を持つ人が多く、心が硬直しています。人を責める心、自分を責める心が、攻撃となって体に現れています。それが自分の細胞を外敵とみなして攻撃し、変形や炎症の症状となっています。

ときには人に頼り、甘えてもいいという考え方に変えることで、関係性のバランスを取り戻せるでしょう。「自分を犠牲にするほど尽くさないで」という、体からの警告です。

虚弱体質・慢性疲労

《虚弱体質の足の特徴》
青白い肌色で、顔色も青白い。カサカサして、足裏のシワが多い。足全体に力がなく、柔らかいのに、ツボや反射区を刺激しても、グニャッとして力が届きにくい。

▶生殖腺の反射区
鋭角プッシュ
かかとの中央にある生殖腺の反射区を、点で面を埋め尽くすように、3秒間の安定圧を細かく入れる。冷えが取れる。

▶失眠のツボ
鋭角プッシュ
足裏を3等分した3分の2よりややかかと寄り、中央にある眠りの質を高めるツボ。アキレス腱に向けて、突き抜けるように深く押圧し、痛みを感じたらそのまま3秒間の安定圧を入れる。

▶湧泉と足心のツボ
鋭角プッシュ
足でグーをしたとき、いちばんへこむ場所が湧泉のツボ。足裏のほぼ中央にある、土踏まずのへこみ部分にあるのが足心のツボ。甲に向かって、足裏に穴を開けるような気持ちでまっすぐに押し、痛みを感じたところで3秒間の安定圧をかける。

▶すねの前面
親指プッシュ+親指スライド
ひざのすぐ下の出っぱった骨の真横のくぼみに3秒間の安定圧をかけたら、そのままの圧で足首まですべらせ、さらに3秒間の安定圧をかける。次に、すねの前面をまんべんなくもむ。慢性疲労に効果あり。

虚弱体質を呼び込む考え方の癖
「争うぐらいなら、弱く見せておこう」
解放の言葉
「自分の資質と力を信じて」
立ち向かう勇気が弱くなっていて、本来の資質や力が隠れている状態です。子どもの頃は、泣き虫だったかもしれません。泣くことでしか相手に立ち向かうことができない、または、自分を弱く見せることによって、自分を守るという術を身に付けてきたのでしょう。

本来、立ち向かうべきだったエネルギーは、怒りとなり、免疫力が低下してさまざまな体の不調となって現れています。

人生には、戦うことが必要なときがあります。戦う相手は単なるきっかけであり、結局は、自分が強くなるための自分との戦いです。どのような状況や環境であっても、自分を信じてまっすぐに立ち向かうことができれば、本来の資質と力が花を咲かせ、体もそれに比例して強くなっていきます。

「足の裏もみ」Q&A

「足の裏もみ」Q&A

回答・田辺智美(「足健道」さと足ツボ療術院院長)

Q1.足をもむと疲れてしまうのですが、どうしたらよいでしょうか。

A1. 上半身に力を入れすぎている可能性があります。押すとき、息を止めていませんか?肩の力を抜き、リラックスして、息を吐きながら押すとよいでしょう。

また、姿勢も大事です。ネコ背や骨盤を寝かせた姿勢だと、よけいな力を消耗し、力が伝わりにくく、疲れやすくなります。床で座って行うなら、骨盤を立てて、背筋を伸ばし、意識を丹田において、姿勢を正すとよいでしょう。

肩に力が入っている、ネコ背、骨盤が倒れている

骨盤を立てる、姿勢を正す、意識を丹田におく、息を吐きながら押す

Q2.足をもむと痛いところだらけで続きません。

A2.「足をもむと痛い」という人は、体が冷えていたり、心と体に大きなダメージを受けていたりする人に多くみられます。自分が意識している以上に、心と体が疲れているということに気づきましょう。

また、「痛い」と感じるため、足をもむこと自体に不安感を強く持っているかもしれません。そのため心と体が緊張したままになっているのです。

足は、心臓や脳といった生命を維持するのに重要な器官からいちばん遠く離れた部位です。遠く離れたところから血液を動かして、全身の血流を促すことができるのです。

「足から弱っている臓器や器官の働きを正常に、活性させていく」というイメージをしながらもむことが大切です。そして、痛くない力加減、痛いけど気持ちよい力加減、また、痛くない場所から優しくもんでいきましょう。

Q3.弱い力でもんでも効果はありますか?

A3.弱い力でもんでも、効果はあります。ただし、効果が出るのに時間がかかる可能性があります。

強い力(深く入れる)のほうが早く効果が出やすいのですが、痛くすればよいというわけではありません。痛すぎると緊張状態になります。「痛いけど気持ちがいい」が心身をリラックスさせ、免疫力が上がるので、ベストです。

Q4.なかなか効果が出ないのですが……。

A4.効果が出にくい理由として考えられるのは、
❶体が冷えてい ❷薬を大量に飲んでいる ❸まったく体を動かしていない ❹熟睡できていない ❺力加減が弱い ❻もみ方が間違っている
などの理由が考えられます。

❶に当てはまる人は、足湯をして体を温めたり、ショウガ湯を飲んだり、足首にサポーターをつけたりして体に冷えを入れないなどの生活習慣をプラスするとよいでしょう。冷えが取れると、足の裏もみの効果が劇的に上がります。

❷と❸の場合は、代謝が悪くなっている可能性が考えられます。普通の人よりも効果が出るのに時間がかかることを自覚してください。また、体内にたまっている老廃物が出るための反応として、好転反応が出やすいことも考えられます。

だるくなったり、眠たくなったり、尿や便の回数が増えたりすることや、かゆみや湿疹、鼻水、耳あか、目やに、タン、おりものなどの老廃物が出てきたりします。好転反応が強く出るかたも、自分が思っている以上に体が疲れているという体からの信号です。

❸は、体が弱っているときは無理して体を動かす必要はありません。筋肉を伸ばす程度のストレッチやヨガなど、体に負担にならない程度の軽い運動を取り入れてみてください。

❹の場合は、肉体と脳をしっかり休ませる必要があります。シーツやパジャマの素材は、綿やシルクなどの天然素材や、遠赤外線効果のある素材にして、締めつけ感のある下着は避けてください。

寝るときの部屋は真っ暗にして、布団に入ってからは考えごとをしないことです。何か考えるのなら、ニタニタできるようなことだけにしましょう。どうしても嫌なことを思い出してしまう人は、「眠っている間に浄化できる」と思うようにしましょう。

❺は、もう少し、強めに、深く入れるように心がけてみてください。手や指が痛い人は、棒を使いましょう。

❻ですが、足をこすったり、なでたりしている人をときどきお見受けします。ひどいと、こすりすぎて色素沈着を起こしているかたもいらっしゃいました。

足の裏もみは、「押す」ことを指導しています。押しながら(老廃物を)流す。さらに神経に響かせるために安定圧を重視しています。前ページを熟読して、もみ方を習得してください。

Q5.足の裏をもんでいるとき、どんな心持ちでやるとよいでしょうか。

A5.以前、お客さまが「悪いところを攻撃する」という気持ちでもんでいるとお話しされて、驚いたことがあります。自分を攻撃するのでは、自分がかわいそうです。毎日がんばっている自分を労わる、自分を大切にする、自分を愛してあげる、という心の持ち方にしましょう。

足をもみながら、「よく頑張っているね」、「いつもありがとう」、「よし、よし」などという気持ちがお勧めです。こういう言葉は、人に言われるとうれしいですね。これを自分で言ってあげるのです。

また、反射区を押しながら「対応する臓器や器官と神経がつながって、血流がよくなって、こびりついていた老廃物が動き出し流れ出る。細胞が速やかに修復されて、みずみずしく若返る」というようなイメージで行ってください。

自分の体にあるものを攻撃するのではなく、足と神経がつながって、ぐんぐん流れ出して元気になっていく、そう考えて行ってください。

Q6.すぐに手が痛くなってやめてしまうのですが、棒を使っても効果はありますか?

A6.あります。ただし、いちばん効果が上がるのは「手」です。直接肌と肌を合わせるので、温度や湿度、乾燥、こりや腫れ、老廃物などを確認しやすいからです。

でもやらなくなってしまうぐらいなら、棒を使っても十分、効果が期待できます。初めに手で足の状態を確認してから、棒を使ってもみましょう。

注意点は、甲側などお肉が少なくて、血管が浮き出ている場所は、優しく行うこと。色素沈着を防ぎ、皮膚を守るためにクリームを必ず使用すること。

クリームを使えば、ツボや反射区にも深く入りやすくなるので、らくに足もみが行えるでしょう。毎日棒を使う人は、ときどき、手で足の状態を確認するようにしてください。

Q7.毎日やらなくてもいいでしょうか?

A7.それはご自分で決めていただければよいと思います。ですが「少しでも体を元気にしたい」とか、「この症状を軽減させたい」と願って始めるのなら、10秒でもいいし、足首を回すだけでもいいので、ほんの少しだけでも毎日足を触るという習慣をつけてください。

どうしても疲れていて、「やらなければ」というようなストレスになってしまうような日はお休みして、次の日に前日の分を挽回してください。

私が足もみを始めたとき、1日1時間、多い日は2時間半、毎日もみました。それを3年半続けました。どうして続けられたのか?Q5でお答えしたようなイメージを常に持ちながらやりましたので、毎日体が元気になっていく感覚がとてもうれしくて楽しかったからです。

体質を変えるのに3年かかるといわれますが、私は楽しみながら、いつの間にか3年続けていたのです。すっかり体がよくなった現在は、少ない日は、1日3分くらい、とても疲れた日や、足のむくみが強く出た日は、30分ほどもみます。ですが、まったく足に触らないという日は、現在までありません。

生きている限り肉体の老化は進みますし、心も体も酷使されるし、ストレスも受けます。足をもむだけで、血流がよくなって、代謝が上がって、毒素の排出能力が上がって、免疫力が上がるのです。

「毎日もまなければいけない」という意識から「毎日もむことができる!」という意識に変わっていくといいですね。

この記事は『安心』2019年5月号に掲載されています。

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