「酢ナッツ」も、長年、私が愛食している酢漬けの一つです。漫画家の職業病ともいえる、腰痛や肩こりも改善しました。おそらく、血流がよくなった影響でしょう。ちなみに、どんなに前日の夜に深酒しても、酢ナッツをとっていると二日酔いしません。【体験談】柴田亜美(漫画家)
プロフィール
柴田亜美(しばた・あみ)
漫画家。1992年にデビュー作『南国少年パプワくん』(スクウェア・エニックス社)がテレビアニメ化され、男女ともに幅広い層から支持される。代表作はほかに、『自由人HERO』(集英社)、『カキヨミ』(スクウェア・エニックス社)など。現在、モバイルアプリ「ファンタジーライフオンライン」ゲーム内にて『FLO4コマ劇場』を連載中。また、自身の生活習慣の改善がきっかけで、美容家としても精力的に活動している。
朝から元気いっぱい!手足の冷えも解消!
※クルミやピーナッツを食べて湿疹が出たり不調を感じたりした場合は、アレルギーの可能性がありますので、摂取を控えてください。
10年前の私は、今とは別人のように太っていました。身長が154.5cmで体重は56kg。みごとな三段腹で、自分の足もとさえも見えませんでした。
そんな私を変えたのが、44歳のときに始めた、野菜や果物を酢漬けにして食べる「酢ベジ」生活です。酢が大好きな私は、これらを毎日の食事のお供にしたのです。
すると、どんどん体重が落ちていき、なんと、17kgの減量に成功。もちろん、お肌の調子も体調も絶好調になりました。
酢漬けに使う食材も増えました。「酢ナッツ」も、長年、私が愛食している酢漬けの一つです。以前から酢アーモンドを食べていましたが、3年ほど前からピーナッツやクルミも酢に漬けるようになりました。
私は、自分がいいと思ってとり続けている食べ物を、あえて中断する時期を設けています。そして、1ヵ月後に再開すると、体調の変化がよくわかるんです。当然、酢ナッツも、その効果を確かめました。
酢ナッツをやめて強く出た症状は、疲労でした。起床時に、とてもだるく感じるようになったのです。
ところが、酢ナッツを再開したら、とたんに疲れにくくなり、朝から元気いっぱい。手足の冷えが取れて、肌の色も明るくなりました。
さらに、漫画家の職業病ともいえる、腰痛や肩こりも改善しました。おそらく、血流がよくなった影響でしょう。ちなみに、どんなに前日の夜に深酒しても、酢ナッツをとっていると二日酔いしません。
私自身は、もともとお通じがよいほうですが、酢ナッツを勧めた人からは、便通がよくなったという声を多く聞きます。また、健康的に5kgやせられたという40代の女性もいました。
残った漬け酢は料理にフル活用!
私は、次のような目的別に、酢ナッツを食べ分けています。
酢アーモンドは、主に美容とダイエットが目的です。アーモンドに豊富なビタミンEは「若返りビタミン」とも呼ばれ、老化を防ぐ効果が期待できます。
酢ピーナッツは、体力増強のためです。私は、毎朝5粒食べるだけで元気が出ます。漫画の締め切りが迫った時期は、特に頼っています。薄皮にポリフェノールが豊富に含まれているので、薄皮ごと漬けています。
クルミは、肝臓によいという研究があるので、飲んべえの私には欠かせません。また、脳の老化予防にも役立つそうです。
酢ピーナッツは朝起きたときに食べ、酢アーモンドはおやつや酒のつまみとして食べています。酢クルミは、料理の材料として使います。砕いてサラダや酢漬けの魚のトッピングにすると、絶品です。
漬け酢は、リンゴ酢を使い、黒糖を加えます。黒糖は溶けにくいので、一度煮立たせてから、ナッツを入れた瓶に注ぎます。アーモンドにシナモン、クルミにローリエを加えるのは、ハーブの風味と効能を加えるためです(下記参照)。
柴田亜美さんの「酢ナッツ」の作り方
【材料】
・好みのナッツ(無塩)…50〜100g
Ⓐ・リンゴ酢…100ml
・黒糖…大さじ1
・水…20ml(酸味が強ければ加える)
【作り方】
❶Ⓐを小鍋に入れて、黒糖が溶けるまでひと煮立ちさせる。
❷清潔な瓶にナッツを入れ、(1)を注ぐ。粗熱を取り、ふたをして冷蔵庫に保存する。3日間漬けたら完成。
冷蔵保存し、1ヵ月以内に食べ切る。
ピーナッツの場合は、薄皮ごと漬ける。アーモンドの場合はシナモン、クルミの場合はローリエを加えて漬けるとおいしい。
酢ナッツはつい食べ過ぎてしまいがちなので、酢ピーナッツは1日5粒、酢アーモンドは7〜8粒にとどめています。料理に使う酢クルミは、1日3~5粒分でしょうか。
残った漬け酢は、ドレッシングに使ったり、出汁やしょうゆを足して肉料理の煮汁に使ったりしています。
これから週刊誌での連載が始まり、今まで以上に多忙になりそうです。でも、そんなときこそ、酢ナッツの出番。これからも毎日とり続けて、いい作品を元気に描きたいと思います。
ハーブも入れて漬ければさらなる血行促進効果(前東京女子医科大学東医療センター内科教授・医師 渡辺尚彦)
ピーナッツの茶色い薄皮に多く含まれるポリフェノールには、細胞や血管を老化させる活性酸素を消去する、強い抗酸化作用があります。ポリフェノールは、アーモンドやクルミ、ピスタチオなどのナッツの薄皮にも豊富です。酢漬けにする場合は、柴田さんのように、薄皮ごと漬けましょう。
ハーブもいっしょに漬けるのは、いいアイデアです。味の変化が楽しめるほか、さらなる血行促進の効果も期待できます。