日本人は外国の方に比べれば一回りは手のひらが小さい感じがします。「ティファール」から、アイロンと衣類スチーマーそれぞれに、コンパクトタイプの新モデルが出ましたが、コレが手のひらにぴったりのサイズですごく使いやすいのです。
海外家電、特に手持ち家電が使いづらい理由
日本人は手が小さい
日本人は外国の方に比べれば、一回りは手のひらが小さい感じがします。手が小さいことで影響が出てくるのが、手に持って使うタイプの家電使用です。スティック型掃除機は好例で、先のレポートで手持ち重量1.2kg以下なら使いやすいと書きましたが、海外ではそれ以上でも大丈夫と言う人が多いでしょうね。ドイツの街並みを歩いている時、気づいたのがマネキンの二の腕の太さ。マネキンまでそうかと、驚きながらも深くうなずいたものです。
さて、この春、フランスのブランド「ティファール」から、アイロンと衣類スチーマーの新モデルが出ました。この2つのモデルは、共通の特徴が”小さい”と言うこと。使ってみると、手のひらにぴったりのサイズです。すごく使いやすいこの2つのモデルをレポートします。
小さめサイズの「アイロン」
フリームーブミニ 6460
【製品仕様】
▼かけ面:セラミック▼先細りチップ:○▼コードの種類:(コードレス)▼定格消費電力 (W):1,300▼本体サイズ 幅×長さ×高さ (cm):10.6×21.0×13.4▼本体重量 (kg):920▼コードの長さ (m):1.45▼水タンク容量 (ml):80▼ジェットスチーム (最大/分):90g/分▼ジェットススチームトリガー:×▼通常スチーム (最大/分):0-14g/分
小さいアイロンのデメリットは何でしょうか。
1つは、重さがないのでかけ面がすべらないこと。かけ面が小さいのですから、大きなアイロンよりも手数を必要とします。そんな時、かけ面が滑らなかったらどうでしょう。あちこち引っかかったらどうでしょう。すっごく嫌になります。
アイロンのかけ面は、各社技術のノーハウを突っ込んで作りますが、そこは世界中で使われているティファール。抜けておりません。セラミック掛け面が良い仕事をします。ただし、滑りが良いのは温度が上がってからです。普通に置いてあるときは、そんなに滑りが良いとは思いません。店頭で触ってみて、「話が違うじゃないか!」と思うなかれ。大丈夫です。
2つ目は、スチームがあまり出ないことでしょう。水タンクも小さいですから、節約したい気分はわかりますが、やはりスチームがバッチリでないことには、かけにくいものです。その点このモデルは、パワージェットスチームと言って、最大90g/分でます。通常スチームでも最大14g/分。衣類スチーマーでも、十分に力を発揮できる量です。
こうなると、フリームーブシリーズ本来の良さが出てきます。コードレスですね。コードレスアイロンは、プロのように衣類の形を素早く整えることができるような人は、否定する人もいますが、普通に使う人にはとっても便利です。腕の動きを全く妨げるようなことがありませんので。
当然、アイロンの置き台は、専用です。置けば充電されるようになっています。ここは当たり前ですが、嬉しいことが2つ。
1つは置き台のケーブルは自動巻き取り方式。アイロンに巻き付けたりする事は不要です。
もう一つは、専用カバーがあり、置き台と一緒になって、ケースになることです。これはいいですね。カバーは、スモークがかかっているので、リビングに置いておいても、なかなかアイロンとは判りません。これもちょっと嬉しい。
アイロンのデザインは、オーソドックスです。アイロンは、欧米では、ほぼ毎日使う家電になります。そのために、欧米のアイロンの形は、ほぼ似通っています。つまり、ずっと使ってきた人の最大公約数と言うわけです。そして、それが小さくなったわけですから、日本人にもぴったり。面倒なアイロンがけですが、それが少しでも楽にできるのはうれしいですね。
小さめサイズの「衣類スチーマー」
アクセススチーム ポケット
【製品仕様】
▼かけ面:プラスチック▼定格消費電力 (W):1,100▼本体サイズ 幅×長さ×高さ (cm):10.5×12.5×22.0(折り畳み時 10.5×12.5×18.0)▼本体重量 (g):約800(水タンクが空の時)▼コードの長さ (m):約2.6▼水タンク容量 (ml):120▼通常スチーム (平均/分):13g▼立ち上がり時間 (秒):15▼連続運転時間 (分):9▼付属品:ブラシアタッチメント、計量カップ、収納バッグ
アクセススチームポケットの特徴もコンパクトなことです。
専用衣類スチーマーとして、衣類関係者からはもちろん、アイロンがけを不得意とする人まで、人気の高いティファールのアクセススチームですが、欠点はそれなりに大きいことです。どちらかと言うと頭でっかちな家電ですので、水タンクに水がない時はちょっと不安定です。このため、あまり高い所には置きたくないと言うのが本音ですね。
それを一挙に解決に導いたのが、ヘッド部の折り畳み。水鳥が休んでる姿にも似て、とても優雅です。
しかも小さいので、手になじみます。その上重さは800g。軽いのはいいです。
スチームのほうは、13g/分で、これも十分。水タンクは最大120g入りますので、9分かけることができます。シワの程度にもよりますが、3〜5枚は軽くいけます。
今回のは、旅行にも持って行ける大きさなのがうれしいです。
まとめ
いろいろことに上達するには、正しく道具を選ぶことです。その点、軽く、日本人の手のひらサイズに合い、機能も充実しているこの2つは、お勧めです。
そして、もう一つのお勧め理由は、小さい分お値段が安いのです。その分、両方買って、平日サポートは衣類スチーマー、休日じっくり取り組むときはアイロンと言う手もあります。
目指せ、クリーニング要らずが実現できるかも。
◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。