加湿器を使う季節は基本的に「冬」です。しかし、最近は夏でも加湿器を使う人が増えているようです。とはいえ、夏を快適に過ごすためには除湿が一番。どうしても夏に加湿器を使いたいというのなら「小型」のものを選ぶといいでしょう。
夏に加湿器は必要か?
加湿器は、基本冬のモノです。特に活躍するのは、インフルエンザ流行時。インフルエンザは、接触感染、飛沫感染ですが、加えて湿度が高いと、足止めできるので、60%以上の湿度、マスクをした時の、口、鼻の湿度アップは、インフルエンザウイルスの足を留めます。
新型コロナウイルスの場合、最終結論は出ていませんが、インフルエンザウイルスと同じ接触感染と飛沫感染ではないかと言われています。そのためでしょうか、加湿機でトップシェアのダイニチ工業は、4月に前年300%の売り上げを出したそうです。
こうなると加湿器も一家に一台に近くなります。夏に使う加湿器はどんなものがいいのでしょうか?
夏は「小型」を選ぼう
空調のイロハは、部屋のコンディションを均一にすることです。隅から隅まで、同じコンディションが理想です。
夏を快適に過ごすなら、除湿です。普通、これはエアコンが勝手にしてしまいます。これはヒートポンプを使うからです。
が、それでも加湿器を使いたい人は、小型をおすすめします。要するに、自分の周りだけ加湿すると言う考え方です。本来の空調の概念とは異なりますが、こちらは予防のためですから、部屋よりも人に対応すべきと思います。
ウイルスは部屋で単独で増殖することはないと言われています。持って入るのは人です。このため、するなら人です。
それ以外でも、小型と言うのはプラスです。夏は、空調機器を色々出して使います。エアコンは壁掛けですから考えから外すとして、大物は扇風機。また、部屋干しをしている人は除湿機を使っていると思います。これに加えて、加湿器となると、置き場を作るのも大変です。それに対し、小型だと、棚に置く、テーブルの隅に置くなど、いろいろな置き方が可能です。
夏の加湿器のおすすめはコレ
カドー
STEM 300
ポイント(1)デザイン
カドーと言うメーカーがあります。「華道」からとった名前の通り、性能だけでなくデザインも優れた製品を世に出しているメーカーです。海外にも製品展開しており、高い評価を得ています。私も、IFA(ドイツでの展示会)のカドーブースを見物したことがありますが、欧州のバイヤーがひっきりなしに訪れていました。口々に言うのは、「クール」。「ビューティフル」。カドーの面目躍如といったところです。
欧州メーカーは、一眼で、どこのメーカーかわかるデザインが多い。それだけに、洗練されています。その中で、認められたカドーのデザインは評価高いです。
特にSTEM300は、動作時のLEDも上手く使っています。先日、アクアの掃除機でもご紹介しましたが、この動作時のLEDでのデザイン。今後主流になるデザインの一つです。
ポイント(2)衛生
小型の加湿器の多くは、超音波方式を用います。理由はメカ部を最小にすることができるからです。が、しかし、超音波型加湿器は、独特の特徴があります。それは、水蒸気ではなく、水滴で加湿すると言うことです。細かい水滴を多量に空気中に放出します。このため超音波加湿器は、白い水煙を出します。
このため、水槽の水がそのまま空気中に流れ出します。このため水槽で細菌が繁殖してると、その細菌が空気中を漂うことになります。このため水替え、メンテナンスを小まめに行うことはもちろんですが、メーカーの方も色々対応します。カドーは、ここに充分力を入れており、抗菌プレート、フィルターなどを導入しています。
また、各パーツなどは大ぶりでバラすことができ、手が入れられない部分はありません。水を使うものには必須ですが、それがきちんと実践されています。
ポイント(3)水以外も使える
超音波型加湿器の特徴は、水をそのまま霧状にして空気中に噴霧することにあります。前述の通り、水の中の内容物が空気中に噴出されます。
細菌が繁殖し空気を汚染することだけ見るとマイナスですが、プラスの部分はないのでしょうか?
あります。例えば、アロマを入れた水。部屋にいい香りが立ち込めます。また、まだ科学的な有効性について結論が出ていませんが、次亜塩素酸水も使うことが可能だとメーカーは言っています。双方とも、使ってある素材が傷まないことが最低条件です。
Purio |
www.onetenth.co.jp
いずれの場合も、メーカーチェックができている範囲内で楽しむことがポイントです。自分で好き放題できるわけでないので、不満は残るかも知れませんが、安心です。カドーは、きちんとテストしたものは、テスト結果を公示していますし、また商品としても用意しています。
最後に
加湿器が必ずしも必需品でなかった頃は、とりあえず加湿できればいいでしたが、年中必要な可能性が出てきた今、違うステージへ上がりつつあります。それをいち早く具現化したカドー。今後、注目メーカーの一つです。
◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。