無印良品の「人をダメにするソファ」とは通称で、正式名称はの「体にフィットするソファ」。愛称どおり、このソファにはたしかに人をダメにする効果が備わっています。しかし心地よくずっと体を預けていたい感覚になる反面、生活をする中でその心地よさを不便に思う点も。さらに値段のわりに寿命の短いという噂も気になるものです。実際に使用してみた感想と経験者だからわかるお手入れ方法についてまとめました。
無印良品の「人をダメにするソファ」とは?
優れた心地よさを誇る無印良品の「人をダメにするソファ」。正式名称は「体にフィットするソファ」なのですが、俗称の方がよく知られているのではないでしょうか。
ビーズクッションといえば無印良品のこの「人をダメにするソファ」を思い浮かべる方が多く、今や無印良品の大人気商品でもあります。
体が沈みこむ感覚がたまらない…
無印良品の「人をダメにするソファ」の魅力は、なんといっても正式製品にもあるフィット感です。ふかふかさらさらショワショワ、なんともいえない肌触りが体を包みます。たしかに座っていたはずなのに、気づいたら寝転ぶ体勢になっていることも珍しくありません。
そして一度寝転んだら最後。「もうずっと起きたくない」と思わせる心地よさがあります。
価格とサイズ
無印良品の人をダメにするソファは2つのサイズ展開があります。
スタンダードサイズは65cm角の高さが43cm、カバーとセットで1万2980円です。もう一回り小さいサイズが45cm角の高さが33cm、カバーとセットで8990円。小さいほうは女性や子供にぴったりのサイズ感です。
「人をダメにするソファー」を使ってみた感想
無印良品の「人をダメにするソファー」は、ちょっぴりお高いですがわが家でも愛用しています。現在、2代目に突入。1代目を廃棄せざるを得ないのはソファのデメリットによるものですが、それでも2代目が欲しいと思えるのも、やはりメリットが光っていたためです。
メリット1:たしかに気持ち良い
まず最大のメリットは、その心地よさです。すっぽり沈み込む感覚に、はじめて座る人はだいたい「あ~……」と、何とも表現しがたい声をあげます。冷え切った冬に、あたたまった湯船にダイブするかのような心地よさがあるのです。
メリット2:デザインがかわいい
人をダメにするソファーが発売された当初はカバーのデザインも少なかったのですが、現在はカラー展開も豊富。デニムやヒッコリーなど、ナチュラルなお部屋によく合うアースカラーが人気です。
デメリット1:立ち上がりにくい
まず、人をダメにするソファは心地よさが仇となります。一度その快適性に身を任せてしまうと、もう立ち上がりたくなるのです。
そのままゴロゴロと、庭の石のように転がって過ごすことが多くなります。また、立ち上がりにくいのは快適性からくるものばかりではありません。年配の方にとっては沈み込む感覚が立ち上がる際の反動を奪うようで、うまく立ち上がれないことが多いそうです。
デメリット2:部屋が狭くなる
無印良品の人をダメにするソファは、存在感がとても強いインテリアです。そのため狭い部屋に置けば、部屋に圧迫感が生まれます。
部屋が広くないのであれば、小サイズを検討した方が良いかもしれません。
デメリット3:寿命は1年くらい
わが家の人をダメにするソファ1代目が継続ではなく破棄となった理由が、「へたりの寿命」です。
無印良品のビーズクッションは非常にこまかいビーズでできており、そのこまかさがあのフィット感を生んでいます。しかしいくらこまかなビーズでも、人が座り続ければ潰れてしまうもの。
ほぼ毎日、1日のうち6時間は誰かしらが使っていたわが家の人をダメにしてしまうソファは、およそ1年ほどでへたれ、潰れた大福のようになってしまいました。
へたれてしまうと普通に座ってもお尻が地面に届いてしまい、もう「フィットする」とは言えないものになります。
デメリット4:ソファーの中身が入れ替えにくい
「ビーズが潰れてへたれたのならビーズを足せば良い」と、思うでしょう。しかし無印良品の人をダメにするソファには、ビーズの注ぎ口やファスナーがないのです。
つまり、「ダメになったら新しいものを買わなければならない」ということ。無理やりビーズを入れることも可能ですが、ビーズの投入は想定されていない作りなため労力がかかります。
デメリット5:寝てると暑くなる
人をダメにするソファの柔かさは、小さな子供にも人気。わが家の4歳の息子は、よくこのソファでうたた寝をしています。
すっかり寝ついてしまったころ、抱っこしてベッドへ運ぼうとすると後頭部が汗ばんでいました。
ビーズクッションは通気性がよくないのか、体温の高い子供が寝ると汗がにじんでいることがよくあります。
ソファーの上部にあたる生地のストレッチ部分がひんやり気持ち良いため、さぞ冷感作用が強いのだろうと勘違いをしてしまいますが、注意をしてください。
「人をダメにするソファー」のお手入れ方法
買い換えるほどでもないけどちょっぴりへたれてきた……そんなときのお手入れ方法について、ご紹介します。
カバーを洗う
人をダメにするソファのフィット感は、中のふわふわのビーズと、ストレッチ素材の生地と通常の生地が組み合わさったカバーから成っています。
いわばカバーは中のビーズにとって壁のような存在。四方八方に広がろうとするビーズをおさえ、上から圧がかかった部分(ストレッチ素材の部分)のみ、広がるのを許可しているのです。
その壁がのびてしまうとビーズをおさえることができなくなり、ソファにへたれが生じます。のびてしまったカバーは洗濯をすることで、原状回復が期待できます。
ただし使っていればすぐにまた伸びてしまうので、その場限りであることは否めません。
中身を入れ替える(足す)
大仕事となりますが、ビーズクッションの中身を入れ替えたり足したりすることで、元のフィット感を取り戻せます。
ビーズクッションの中身は無印良品公認のものはないですが、市販の0.5mm前後のものがおすすめ。まず最初にビーズクッションの中身を取り出して、二重の縫い目になっているところを探しましょう。
そこの糸をそっと切り、入り口を作ります。その後、サランラップの芯を入れ、入れ替えビーズとクッション両方をしっかりとガムテープで止めて完成!
あとはゆっさゆさと双方をゆすって、ビーズを開通させるのみです。
補充の方がからっぽになっても、しばらくはゆすっておきましょう。ラップの芯とガムテープ周りでビーズが滞っている場合があります。
最後にゆっくりと芯を抜いたら、口を再び縫い合わせて完成です。
デメリットも多いけどやっぱり良い
無印の人をダメにするソファには、デメリットも多くあります。デメリットを払拭した類似品もいくつか出ていますが、「やっぱり無印のものが良い」と思ってしまいます。
あの真四角の安定感のあるフォルムやカバーのデザイン、さらに、どこまでも追求された心地よさ。値段はクッションとしては安くないものの、ソファとしてはかなりお手頃。
「買おうか迷っているんだけど……」という方に、「買った方がいいよ」とおすすめできるポテンシャルを持っています。
綿デニムネイビー・セット
まとめ
無印良品の人をダメにするソファは、たしかに人をダメにする快適性が魅力です。寿命が気になる方もいるかと思いますが、解決する手段もなくはありません。毎日使うものに妥協はしたくないもの。ビーズクッション第一人者ともいえる無印良品の人をダメにするソファで、ぜひ、心からのリラックスタイムを過ごしてください。