この記事では世界中でプレイされているオープンワールドRPG「Skyrim(スカイリム)」の魅力をお伝えします。スカイリムは疲れた大人にぴったりの癒しゲームです。残酷なシーンや暗いシーンもありますが、美しい世界と自由な冒険は、現実世界のストレスを忘れさせてくれます。子育て・家事・仕事に終われ、時間がないはずの筆者も睡眠時間を削ってまでプレイするほど、どっぷりどハマり。この記事ではSwitch版「スカイリム」をプレイ中の筆者が、本ゲームの魅力をご紹介します。
スカイリムとは
スカイリムとは、2011年11月11日にリリースされた海外発のRPGゲームです。「The Elder Scrollsシリーズ」と呼ばれるゲームの、5作目にあたります。
当時、発売のプラトッフォームはXBox360、PS3、PCだけでしたが、瞬く間に大反響に。その後、英語版・日本語版のみならず、スペイン・フランス・ドイツ・イタリア語で翻訳され、あっという間に世界中の人を虜にしてきました。
2016年にはグラフィックを改良した「Special Edition」版が発売され、XBox oneやPS4などでも発売。プレイ可能なプラットフォームを広げています。
The Elder Scrolls | Skyrim
The Elder Scrolls V: Skyrim Special Edition.
elderscrolls.bethesda.net
「Nintendo Switch」でも発売中
現在、スカイリムのSpecialEdition版はNintendo Switchでも発売されています。ダウンロード版で税込7,678円、パッケージ版は発売店舗によって異なりますが、6,000円前後が多い印象です。
世界中でプレイされている理由を考えてみた
先日、Switchのあるわが家も「何となく人気だから」という理由だけで、スカイリムをダウンロードしてみました。
正直ここまで、私がどハマりすることになるとは思いもしませんでした。発売から4年が経過した今でも世界中の人に愛され続け、「やめどきがわからない」と言われている理由がわかりました。私なりにたどり着いたのは以下の4つの理由です。
(1)自由度が高い
スカイリムが愛されてきた理由のひとつが、自由度の高さです。主人公には「ドラゴンと戦える才能を持った希少な人物」という設定があります。
メインストーリーも、主人公がドラゴンから世界を救う、といった内容です。しかしこのメインストーリーは無視してもかまわないのです。
「ドラゴンを倒すために向かえ」と指示された行き先をスルーして、広大な大地の中で、自分の好きな場所を見つけ好きなように生きられます。
たどり着いた先で盗賊になるもよし、怪しい組織に入って闇の世界で生きるもよし、吸血鬼の王になるもよし、結婚をして養子にとって家族とのどかに暮らすもよし。どう生きても選択した人生に沿った、数え切れないほどのサブストーリーやミッションに出会えるため、飽きることがありません。
「何にも縛られない自由」を現実世界で働く大人が実感するのは、ちょっと難しいですよね。
スカイリムの自由度の高さは、ゲームの中で「もうひとつの人生」をシミュレーションしている感覚にさせてくれます。
(2)美しい世界観
スカイリムはいわゆる「剣と魔法」がメインの、ファンタジックな世界です。ゲーム内での暮らしに電気や文明を感じさせるものはなく、中世ヨーロッパを彷彿とさせます。
そんな情緒あふれるワールドを闊歩すれば、目に飛び込んでくるのは、山、自然、湖!
夜空の月もどこか妖しげで神秘的。何をするでもなく、うろうろするだけで癒される美しい世界です。
時折のんびり歩いていると狼やクマが襲いかかってきますが、走って逃げればOK。そして、道中で詰んだ花やきのこで、薬を作ったり料理を作ったり。戦闘や難しいクエストをこなさず、美しい世界の中でのんびり過ごしているだけでも、充分に楽しめます。
(3)今までのRPGの概念を超える
これまでのRPGでは村人の家に入り、タンスを開け、薬草をいただいて出て行く、というのが当たり前でした。しかしスカイリムではRPGで当たり前の行為が、許されていません。
スカイリムで人の家に入るには、基本、家主が鍵を開けているときを狙わなくてはなりません。さらに、時間帯や家主との関係性によっては、鍵が開いていたとしても「出て行け。衛兵を呼ぶぞ」と言われてしまいます。(出ていかないと本当に呼ばれ、逮捕されます。)
ものを勝手に取ろうものなら、たとえそれがオタマひとつでも、街中追いかけ回される始末です。
人がいない時に入るには、「ピッキング」でこっそり侵入をします。もちろん、人に見られないように。
家の中にあるものが欲しければ家主が見ていない隙にこっそり盗むか、家主関連のクエストをこなして、勝手に持ち出しても大目に見てくれるくらいの関係になる必要があります。
このように、スカイリムではこれまでのRPGで当たり前とされてプレーヤーが意識していなかったことが、非常にスリリングに味わえる形式になっています。こういった点も、スカイリムが面白いと言われる理由です。
(4)戦闘スキルは不要
のんびり楽しめるスカイリムですが、もちろん戦闘もあります。しかし戦闘は、そう難しいものではありません。
スカイリムには「従者」というシステムがあり、道中の村などで旅のお供をスカウトできます。彼らが戦闘を手伝ってくれるため、ほとんどの場合、Aボタン連打で剣を振り回していればOK。
「アクションRPGは難しいから苦手」という方でもそう苦労することはなく、すぐに慣れてくると思います。
かえって愛おしく感じる「スカイリム」の欠点
楽しいことばかりのスカイリムですが、そこはやはり海外製。日本のゲームではあまり見られないような、洋ゲーらしい欠点がいくつかあります。
ですが、その欠点さえも、スカイリムが「おもしろい」と感じられる理由といえるのです。ひとつずつご紹介します。
(1)翻訳がひどい
まず、スカイリムの欠点といえるのが、翻訳のひどさです。
これはスカイリムプレイヤーに散々言われていることですが、スカイリムは翻訳のひどさゆえに、ストーリーがさっぱり頭に入ってきません。
さらに、固有名詞や「あれ」や「それ」など指示代名詞が多く、プレイヤーが事情を知っているのを大前提で話し出すため、何が何だかわからないのです。
ゲームとして致命的とも思えるこの問題ですが、意外にも、スカイリムプレイヤーたちがこぞって口にするのは「ストーリーはわからなくてOK」ということ。
基本、スカイリムはストーリーを楽しむゲームではなく、自由度を楽しむゲームなため、村人の話はなんとなくわかっていれば問題ありません。
「よくわからないけど、何かが起きてるのね!」くらいの感覚で、どんどん冒険を進めていきましょう。
(2)キャラメイクが難しい
スカイリムに美男・美女を求めてはいけません。どのキャラクターも皆、かなり怖い顔をしています。登場する子供に至っても、プレイヤー間で「じゃがいも」と揶揄されるほどです。
また、これも洋ゲーあるあるですが、キャラクターの彫りが深すぎるためか男も女もゴツく怖く見えてしまいます。
そのため、ゲーム最初に行うプレイヤーのキャラメイクに頭を抱えるユーザーも多いようです。
PC版ではmodというシステムを導入すれば、美しいキャラクターが作れます。
※公式がおすすめしているmod
しかし2020年11月現在、Switch版では公式modがまだないようです。そのためキャラメイクをもっと楽しみたいのなら、自己責任で非公式modを入れる必要があります。
しかし、筆者は、慣れてくれば口角の下がった彼らの顔にも愛着がわいてきました。
スカイリムに登場するキャラクターは数え切れないほどいるため、彼らがどんな顔をしているのか見比べるのも、楽しいですよ。
(3)とにかくバグが多い
プレイをしていて1番うんざりしたのが、バグの多さです。日本のゲームでは考えられないようなバグが、いたるところにあります。
たとえば、物語のカギとなるメモを拾って中身を見れば……
白紙です。
「酒を取ってきてほしい」というクエストを受け、酒があると言われた場所に行くと……
酒なんてどこにもありません。
このように、このままではクエストがクリアできない!というバグが非常に多くあります。
しかし今はインターネットを調べれば解決策に一発で出会えるため、筆者はどうしようもないと判断した時は、Google検索に頼りました。
バグが続くとだんだん慣れていき、「またか」という程度で落ち着きますが、最初の5回くらいはイライラするはずです。
基本はクエストはどうしてもクリアしなくてはならない、というものでもないため、無理だと判断したら諦めてもかまいません。
なかには、「どうした?」とツッコミたくなるユニークなバグもあります。たとえば、馬が不思議なポーズのまま山に引っかかったり…。
店に入ったのに、店主が透明人間だったり…。
進行不能になるものは厄介ですが笑えるものも多い、スカイリムのバグは何だか憎みきれないのです。
スカイリムは18歳以上対象。子供はプレイできない
自由度も高く、飽きのこないスカイリムですが、子供にはおすすめできません。そもそもスカイリムのCEROレーティングは「Z」、18歳以上のみ対象のゲームです。
スカイリムの「自由度の高さ」はキラキラした内容ばかりではなく、人をあやめたり盗みを働いたりと、ダークな方面での自由度も高くなっています。
それがスカイリムの楽しみの一部といえばそうなのかもしれませんが、子供には刺激が強いでしょう。
わが家ではスカイリムのソフト自体も子供に見せていません。子供が寝たあとに大人だけがひっそりと遊ぶゲームとして、楽しんでいます。
まとめ
今回はスカイリムの魅力や憎めない欠点についてもご紹介しました。スカイリムにはバグや残酷なシーンもありますが、基本は自由度の高さと美しい世界観に癒されるゲームだと思います。興味のある方はぜひ、その楽しさを存分に味わってみてはいかがでしょう。