筋トレは、老化に抵抗できる唯一の手段です。皮膚などの、見た目でわかる「美容法」だけが、老化に対抗できる方法だと思っているかたも多いですが、ちょっと若そうに見えても、全身の機能は確実に衰えていくわけです。しかし、運動器(筋肉や骨など)だけは、運動でなんとかなることがわかっています。しかも、そのなかで最も運動機能を向上させるものが、筋トレなのです。だから筋トレは、老化に対抗できる唯一の手段といえるのです。

執筆者のプロフィール

画像: 執筆者のプロフィール

小島 央(こじま・ひさし)

央整形外科院長。整形外科医。日本体育協会公認スポーツドクター。e-クリニックスタッフ医師。2007年に、京都府ボディビル選手権にてベストルーキー賞を獲得。筋肉ドクターの愛称で親しまれている。2009年にアイアンクリニック零号店、2014年11月に央整形外科&フィットネスジム・アイアンクリニックを開業。著書に『ひざ・股関節の痛みは週1スクワットで治せる!』(マキノ出版)がある。
▼央整形外科(公式サイト)
▼専門分野と研究論文(CiNii)

本稿は『ざんねんな筋トレ図鑑』(マキノ出版)から一部を抜粋して掲載しています。

筋トレは「老化に抵抗できる」唯一の手段

筋トレのセミナーを開くと、よくお話しすることがあります。
それは筋トレは、老化に抵抗できる唯一の手段であるということです。

人間は、20歳を超えると、全身のあらゆる臓器組織の機能低下が徐々に起こります。心臓も肺も肝臓も膵臓も皮膚も神経も。皮膚などの、見た目でわかる「美容法」だけが、老化に対抗できる方法だと思っているかたも多いですが、ちょっと若そうに見えても、全身の機能は確実に衰えていくわけです。

何か1つでも、体の機能の向上、老化に抵抗できる方法を知っていますか? ないですよね。しかし、運動器(筋肉や骨など)だけは、運動でなんとかなることがわかっています。しかも、そのなかで最も運動機能を向上させるものが、筋トレなのです。だから筋トレは、老化に対抗できる唯一の手段といえるのです。

私たちは、20歳を過ぎると、ふだんからある程度の運動をしていても、年間1%の筋力低下が起こってくるといわれています。加齢変化の影響を最も受けるといわれている太ももの大腿四頭筋は、20代では、体重1kg当たり25gの重さがあります。それが、加齢や運動不足の影響で、しだいにへっていきます。

体重1㎏当たり10gが必要最小水準ライン。10gを切ると、自分の脚で歩くのが困難になり、寝たきりになるというデータもあるのです(福永哲夫・神崎史『貯筋通帳』ワニブックス)。

それに対抗するにはどうしたらいいか。
私が、「筋力を鍛えてくださいね」というと、お年寄りのかたは、「毎日歩いてます!」と答えたりするんですね。多くのかたたちにとっては、歩くこと=筋力を鍛える運動、となっている。

しかし、この認識は間違っています。中高年で体力の衰えたかたが、毎日歩くことで、見違えるように脚が太くなったのを見たことがありますか? 私たちは高強度の運動習慣によって、筋肉強化という適応を引き出さなければなりません。歩くことは、たいてい日常生活動作レベルの強度ですから、有酸素運動にもなっていないことが多いのです。要するに、筋トレにはなりません。いくら毎日歩いていても、ジリジリと筋肉が衰えていきます。

リハビリを継続してやっていて、だんだん筋量・筋力ともに衰えていくのも、同じ事情からです。しかし、私たちには筋トレという手段があります。意識して筋トレを行うことで、筋肉の衰えを防ぐことができるどころか、筋力を上げられます。

これは、野生動物にはできません。野生動物は、強度・容量・頻度を計算できませんし、必要もないのに、高強度の運動をあえて行いません。このため、ある一定の時期がくると(たいていは繁殖を終えると)衰えていきます。高強度の運動習慣をつけることができるのは、人間だけなのです。

ちなみに、よく高齢者に筋トレは無理とか、筋トレは危ないとかいわれていますが、こうした考え方も、筋トレに対する無知からきているといってよいでしょう。何歳になっても、筋トレをキッチリ行えば、着実に、安全に、筋量・筋力がアップしていきます。これによって、さまざまな副次的な効果がもたらされます。

もちろん、もっと若い層、青少年から壮年期のかたにとっても、筋トレが大きな効果をもたらすことは間違いありません。具体的なデータを取り上げながら、筋肉ドクター流・筋トレの効果を確認してみましょう。

データから読む「筋トレの効果」

私のクリニックで、筋トレを行っている人たちのデータをご紹介してみましょう。下は10代から、上は80代までの男女64名(男性29人・女性35人)のかたたちです。筋トレには、前回の記事で紹介した6つの種目のマシンを使っています。

トレーニングの頻度は、各種目、週1回1セットずつ。これを始めた時点の平均値と、3ヵ月後の記録とを比べて、その増加率を出してみました。

ちなみに、このデータには、ドロップアウトしたかたは含まれていません。週1回だけの運動ですが、1回当たりの運動強度は高くなっています。本人にキツく感じられなかったら、筋肉強化の点では意味がないのです。キツい運動ですが、それをしっかりやる。だから、やる気がないと、効果が現れてこないのですね。

きちんとやれば、週に1回でも、しっかりと効果が現れてきます。
レッグプレスを取り上げてみましょう。
初期の平均値を1としたときの、3ヵ月後の数値の増加率のグラフです。レッグプレスは、スクワットに近い運動で、下半身全般の強化に役立ちます。10~29歳、30~49歳、50歳以上の3グループに分けて集計しています。下のグラフを見てください。

レッグプレスの運動効果

画像1: レッグプレスの運動効果

いずれのグループも、3ヵ月後には数値が右肩上がりに大きく上昇しています。ことに、50歳以上のグループの伸びがすばらしいことがよくわかります。

ほかの2グループに比べても、目立って大きく伸びています。私のクリニックにやってくるのは、それまでほとんど運動をしていなかったかたがほとんどです。高齢者は、特に足腰の衰えが目立つかたが少なくありません。そういうかたが筋トレを始めると、そもそも初期値がかなり低めですから、筋トレによって、グンと筋力が伸びてくるのですね。それが、増加率の大きな差となってグラフ上にも現れていると考えられます。

筋トレが、老化に対抗できる運動だということが、これらのデータからも推し量ることができるでしょう。

個別のデータも見てみましょう。
例えば、Aさん(女性・50歳以上)は、レッグプレスの初期値が62・5㎏でしたが、3ヵ月後には、97・5㎏(3ヵ月で、増加率は1・56倍)になっています。挙げられる重量が35㎏もふえ、100㎏近くまで挙げられるようになりました。

Aさんはアブドミナル(腹筋)の値も、12・5㎏が27・5㎏と、2倍以上になっています。ほかの数値も、非常に高い割合で伸びています。男性では、Bさん(50歳以上)は、レッグプレスが最初は92・5㎏だったのが、3ヵ月で115㎏に(1・24倍)。20㎏以上、重量をふやせたことになります。Cさんは、アブドミナルは25㎏→45㎏へ。こちらも20㎏(1・8倍)もふえています。AさんやCさんは、増加率の高い例になりますが、ほかのかたたちも軒並み数値がアップしました。

画像2: レッグプレスの運動効果

なお、同じレッグプレスの効果を、男女別に統計を取ってみると、男女とも、変わりなく記録が伸びていっていることがわかりました。

筋肉ドクター流の高強度の運動を習慣づけることによって、筋肉の強化が着実に進んでいきます。それは、高齢者に限らず、もっと若い層、壮年期のかたにとっても同様です。

例えば、Dさん(30代~49歳)を見てみましょう。Dさんの場合、レッグプレスの初期値が、110㎏でしたが、3カ月後には、137・5㎏まで(1・25倍)まで伸びています。腹筋も、初期値32・5㎏が、3カ月後には52・5㎏と強くなっています。ほかに、ローイングは40㎏→57・5㎏、ラットプルダウンは37・5㎏→50・0㎏と、大幅にパワーアップしました。

このように、男女を問わず、老いも若きも、きちんと筋トレを続ければ、通常は弱ってくる筋肉を強化できることが、はっきりわかると思います。そして、筋肉が強化されることによって、さらに多くの健康効果が生まれてくるのです。

画像3: レッグプレスの運動効果

筋トレによって、どんな健康効果がもたらされるか

筋肉強化が進むことによって、どんな影響が体に現れてくるでしょうか。

①元気になる・歩けるようになる
②パフォーマンスがアップする
③痛みが取れる
④体が締まる・カッコよくなる
⑤病気・症状が改善する

私のクリニックにも、足腰が弱って杖をつくかた、家族に支えられないと通院できないかたがたくさんいらっしゃいます。加齢や運動不足などによって、筋力低下が進むと、歩くのさえつらくなってしまうのです。

筋トレを始めると、こうしたかたたちにも劇的な効果が現れます。筋力がつけば、「杖がいらなくなる」「家族の助けがいらなくなる」「1人で歩いて通院できる」などの変化が見られるようになります。

足腰が格段にしっかりとしてきますから、「今までふらつきがちだった人が、ふらつかなくなる」「動き出しもよくなり、活動性が高まる」「階段の上り下りも楽にできるようになる」「走れなかった人が走れるようになる」なども、珍しくありません。

今もよく覚えているのは、私のクリニックを開業する前に診た患者さんです。90歳を超えた男性でしたが、このかたはT字杖だけでは足りず、もう一方の側をご家族に支えられてやってきました。それくらい足腰が弱っていたのです。このかたには、足腰の強化のために私が有効と考えているやり方で、初診時と、その1週間後の2回、スクワットをやってもらいました。すると、杖なしで歩けるようになったのです!

その後は通院されなくなりましたが、1人で歩けるようになりました。ご自分でスクワットをやられていたようです。こうした患者さんを診ていましたから、開業して筋トレ指導をすれば、多くの成果が上がるだろうと予想していました。実際、そのとおり、というより、想定以上になりました。データでも示したとおり、キッチリと筋トレをこなしたかたたちには、大きな成果が得られたのです。

筋力がつくことで、パフォーマンスがアップする

筋トレによって、筋力強化が進めば、スポーツのパフォーマンスも大きく伸びてきます。
実際に、筋肉ドクター流・筋トレを実践して、効果が現れた声をご紹介してみましょう。

バスケットをやっている男性(20代)は、どんどんパワーアップできて、全く当たり負けしなくなりました。どちらかといえば猫背のほうでしたが、筋トレで姿勢もよくなり、背が高くなったといわれるようになったといいます。

スキーと弓道をやっている女性(20代)は、ひざを痛めて関節鏡を受けた後、スポーツ整形でリハビリをやっていましたが、いっこうによくなっていませんでした。うちのクリニックで筋トレを続けたところ、ひざ痛が改善。それだけでなく、ひざが以前より強靱になった感覚があるといっています。スキーは以前より上達し、弓道の練習量もふやせたと喜んでいました。

学生時代にスピードスケートをやっていたという男性(30代)は、筋トレを始めたところ、数ヵ月で脚の太さが現役時代の太さに戻ったと話しています。高校まで水泳の選手だったという女性(20代)は、もともとは、長距離の選手でしたが、短距離では力が発揮できないと感じていました。

ところが、筋肉ドクター流の筋トレをやってみたら、違った感想を抱くようになったといいます。「そもそも自分は筋力がなかったのだと、今ごろになって気づきました。試しに泳いでみたら、短距離は、現役時代より速くなっているんですよ」と話してくれました。

中高を通してバドミントン部だったという女性(20代)は、長年、腰痛と両股関節痛に悩まされていましたが、それが改善し、大学のスキー部では滑れる距離も伸びました。このように、いろいろなスポーツで、パフォーマンスが上昇していることがわかってきました。

筋肉ドクター流・筋トレを継続すると、筋量・筋力ともに着実にアップしていきます。ここで取り上げた以外のスポーツにおいても、パフォーマンスを引き上げる力となる可能性があると考えられます。

ひざ痛・股関節痛が改善

私のクリニックを訪れるお年寄りのなかには、大して動いてもいないのに、「運動したから、ひざが痛くなった」と訴えるかたがよくいらっしゃいます。

しかし、この認識はまちがっています。運動がひざ痛を誘発したのではありません。こうした訴えをするかたは、たいてい加齢と運動不足によって、筋力低下が急速に進んでいます。この筋力低下が、痛みを引き起こす直接的な原因となっているケースが非常に多いのです。

運動不足と老化によって筋力が低下し、筋肉が弱りきっているからこそ、運動すると、たちまち痛みが出てくるのです。こうしたかたが筋トレをしっかりやって、弱っていた筋力を取り戻すと、「それだけで痛みが楽になっていく」ことも多いのです。

もちろん、実際に、ひざに問題を抱えているひざ痛の高齢者もいらっしゃるでしょう。しかし、そうしたかたたちにとっても、筋トレを行って、ひざ関節の周辺をしっかり支えられる筋肉をつけることは、ひざへの負担をへらし、痛みや症状の軽減をもたらします。

筋トレだけで、「ひざ痛が解消する」可能性もあります。ひざに水がたまっていた人の場合、「ひざに水がたまりにくくなる」「たまっていた水がなくなる」こともよくあります。

股関節痛についても、同様のことが当てはまります。筋力アップにより、全般的に「痛みがへる」可能性があります。歩き方も変わり、以前より楽に歩けるようになる人もいます。股関節の状態が悪化すれば、手術を勧められることになりますが、筋トレによって、いい状態をキープできれば、「手術を先延ばしする」こともできるでしょう。

また、腱鞘炎でお悩みのかたなら、ローイング(特にマシントレ)が有効です。ローイングでは、手首だけではなく、上半身を中心として多くの筋肉を全身的に鍛えることができます。それがひいては、手首の強化ともなり、腱鞘炎の症状にもいい影響を及ぼすのです。

私のクリニックには、ケガをした中高生や学生たちもたくさん訪れます。特に、現在の中高生は、運動の二極化が進んでいます。全く運動をしない生徒と、部活に打ち込み、練習しすぎている生徒に大きく分かれてしまっているのです。

部活で運動をやっていて、どこかを傷めたという生徒や学生は、不慮の事故を除き、間違いなくオーバーユース(使いすぎ)です。練習の負荷に耐え切れず、故障しているんですね。しかも、その故障はなかなか治りくいのです。

よく「ドクターストップ」などと、練習を完全休養する場合があります。完全休養は安静と同じなので、体力は低下してしまいます。その状態で復帰し、しかも体を傷める原因となった練習内容を改善することは、ほとんどないため、また体を傷めることは頻繁に起こります。

これをくり返し、引退を余儀なくされる選手がいます。こうした子たちには、競技の練習を控えてもらって、そのかたわら、筋トレは続けてもらいます。こうすることによって、今まではなかなか治りにくかった故障がよくなっていきます。そして、ケガをする以前より、いい状態で復活する人が多いのです。

体が締まる

筋肉ドクター流・筋トレを続けていると、確実に体が締まってきます。体つきが明らかに変わってくる人がたくさんいるのです。筋肉量がふえると、基礎代謝が高まり、やせやすい体になるといわれています。しかし私は、体が変わってきたときに、実際に体重が落ちているかどうかは、あまり重要ではないと考えています。

「減量が目的で筋トレを始めた」というかたは不満に思われるかもしれませんが、筋肉がしっかりついてくると、かえって体重が少しふえる人もいるでしょう。
重要なのは、次の点です。
筋肉がつくと、体重が逆に少しふえたり、体重がまったく変わっていないにもかかわらず、「最近、やせたね」といわれることが多くなります。女性には、こうした傾向が目立ちます。

筋肉がつくことで、体脂肪が下がり、体のシルエットが変化してきます。体が締まる結果、スリムに見えるようになってくるのです。最初のころは、トレーニングの際、ダボダボのパンツ姿だった女性が、しだいにスキニーなパンツ姿へと変わっていきます。トレーニングのために動きやすい格好をしたいというのもあるでしょうが、体型が締まってくるので、自信がついてくるという点も大きいと思います。

男性も、体が締まって、カッコよくなりますね。いずれにしても、不健康なダイエットに励んで、無理やり体重を落とすよりも、筋トレを続けて、締まった体を手に入れるほうがずっと健康的です。

病気・症状が改善

筋トレが健康効果をもたらす疾患として注目を集めている病気の1つが、糖尿病です。

糖尿病の運動療法としては、以前から、ウォーキングやジョギングといった有酸素運動が勧められてきました。しかし、近年、筋肉と糖尿病との関連についての研究が進み、筋トレを行うことで、糖尿病の予防・改善に役立つ可能性があることがわかってきました。

私の患者さんにも、実際に、筋トレを行うことによって、症状が改善した人がいらっしゃいます。

60代の女性は、ひざ痛で来院しました。平成28年のことになります。見た目は、ちょっとぽっちゃり型の体型でした。それが、筋トレを始めると、どんどんやせていきました。筋肉がつき、やせていくうちに、ひざ痛が改善。そして、やせていくのとともに、血糖値も着実に下がっていきました。

彼女が糖尿病を診てもらっていた病院では、血糖値が下がり、どんどんよくなることを不思議に思ったようです。尋ねられた彼女がうちの名前を出すと、その病院の看護師さんが、私のクリニックに見学にやってきました。「うちの治療では、こんなによくなった人がいないんですよ。どんなことをなさっているのだろうと思って」と、看護師さんは話してくれました。

60代の男性は、ひざ痛と肩痛で来院。かなり太めで、以前から、糖尿病があり、教育入院もしていました。肥満のうえに、睡眠時無呼吸症候群もありました。そこで週1回の筋トレをしてもらったところ、ひざ痛と肩痛が軽快。そのうち、やせ始めました。その男性は、「教育入院していた当時よりも効率的に体重がへり、血糖値も下がってきた」ととても喜んでいらっしゃいました。

週1回の筋トレは、このように多くの効果をもたらします。くり返しになりますが、筋トレは、若い人にも、お年を召したかたにも勧められる運動です。興味をお持ちのかたは、ぜひ一度チャレンジしてみてください。せっかくやる気になって始めた筋トレです。成果を効率的に上げるためにも、くれぐれもざんねんな筋トレにならないよう、本稿を参考にしていただければ幸いです。

なお、本稿は『ざんねんな筋トレ図鑑』(マキノ出版)から一部を抜粋して掲載しています。下記の本は、知りたい情報の全文がコンパクトにまとまった一冊です。詳しくは以下のリンクをご参照ください。

画像: 【筋トレの健康効果】高齢者・シニアへのメリット 筋力をつけることで得られる効果をデータで解説
ざんねんな筋トレ図鑑
¥1,386
2020-12-15 15:49

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