ここで紹介するTP-Link(リンク)のArcher(アーチャー) AX90は、Wi-Fi 6の性能を極限まで突き詰めたハイエンドモデルだ。現在、主流となっているWi-Fi規格はWi-Fi 6(11ax)で、登場初期のころのWi-Fiルーターと最新モデルの性能を比べると、両者には雲泥の差がある。
Pick UP!
最高速度4804Mbpsのトライバンド機
8本のアンテナで複数機器との接続にも強い。ストレスのない無線環境が実現した!
TP-Link
Archer AX90
実売価格例:2万6170円
【主な仕様】
●Wi-Fi速度/5GHz:4804Mbps、5GHz:1201Mbps、2.4GHz:574Mbps
●アンテナ数/8
●有線ポート/2.5Gbps WAN/LANポート×1、1Gbps WAN/LANポート×1、1Gbps LANポート×3
●USBポート/USB3.0×1、USB2.0×1
●サイズ/幅311mm×高さ174mm×奥行き207mm
●重量/895g
2.5Gbps対応の有線LANポートも装備
現在、主流となっているWi-Fi規格はWi-Fi 6(11ax)で、登場初期のころのWi-Fiルーターと最新モデルの性能を比べると、両者には雲泥の差がある。ここで紹介するTP-Link(リンク)のArcher(アーチャー) AX90は、Wi-Fi 6の性能を極限まで突き詰めたハイエンドモデルである。
Archer AX90は、5Gヘルツ帯を2系統、2.4Gヘルツ帯を1系統搭載したトライバンド機。5Gヘルツ帯の一つは理論値4804Mbps、もう一つは1201Mbpsの最高速度となっている。
搭載するアンテナは8本。複数機器との接続に強い「MU-MIMO(マイモ)」機能を採用しているため、同時に8台のWi-Fi機器と通信しても速度の低下を招きにくい。昨今は、家庭内でもWi-Fi機器が急増しつつあるので、本機のような複数接続に強い機種は重宝する。
また、Wi-Fiだけでなく、有線LANポートも充実。より高速なインターネット回線(光回線)にも対応できるよう、インターネット側(WAN側)にもLAN側にも使える2.5Gbps対応の有線LANポートが装備されている。
あとからメッシュWi-Fiを構築することも可能
高性能機だが、設置も設定も簡単。設置は、回線業者からリースしているホームゲートウェイのLANポートと、本機のWANポートを付属のケーブルで接続するだけ。スマホにインストールした専用アプリ「Tether(テザー)」に表示される本機を選択し、指示に従ってIDやパスワードを決めて入力すれば設定も完了。トータルで10分程度の作業だった。
2×2アンテナ(送信・受信各2本)のスマホでネット接続の実効速度を計測したところ、「下り450Mbps」で、自宅での最高値を記録。わが家ではスマホが3台、ゲーム機も長時間稼動している状況だが、いずれもまったくストレスを感じなかった。複数端末との通信で遅延を解消する「OFDMA」機能も効果的で、まるで自宅のインターネット回線自体が速くなったかのような感覚である。
Wi-Fi 6のOFDMAは、複数端末向けのデータを一度にやり取りするため、各端末の通信遅延が低減し、通信効率が上がる。同時8台通信のMU-MIMOも遅延低減に貢献する。
同社の独自規格「OneMesh(ワンメッシュ)」に対応したWi-Fiルーターや中継機を導入すれば、高性能なメッシュWi-Fiを構築することも可能。もし本機の導入後に電波が届きにくい場所が見つかったとしても、通信速度を維持しつつ、通信エリアを広げることが可能だ。
◆TP-Link https://www.tp-link.com/jp/
※価格は記事作成当時のものです。
◆解説/福多利夫(フリーライター)