長年夫婦を続けていると、倦怠期が必ず訪れるものです。家庭によっては、年がら年中倦怠期、という夫婦もいらっしゃるかもしれません。法律事務所に離婚の相談をするのは、半数以上が女性だそうです。奥様から「離婚しましょう」と言われるのが怖い、家にいて、ホッと一息つけるのはトイレだけ、というご主人の対策について、書籍『我が家は前からソーシャル・ディスタンス』著者で漫談家の綾小路きみまろさんに教えていただきました。

著者のプロフィール

画像: 著者のプロフィール

綾小路きみまろ(あやのこうじ・きみまろ)

1950年、鹿児島県生まれ。漫談家。落語協会会員。司会者を目指し上京。その後、キャバレーの司会者や森進一、小林幸子、伍代夏子ら演歌歌手の専属司会者を経て、中高年の悲哀を題材とした自作の漫談テープがきっかけとなり、2002年にCD『綾小路きみまろ 爆笑スーパーライブ第1集! 中高年に愛を込めて…』をリリース。185万枚超の売り上げを記録し、以降、「中高年のアイドル」としてライブをはじめ、各メディアで絶大な人気を誇る。現在もライブツアーをはじめ、YouTubeチャンネルを開設するなど、精力的な活動を続けている。CD・DVD総売り上げ520万枚超、著書累計200万部超。
▼公式ホームページ
▼公式YouTube「綾小路きみまろ公式チャンネル」
▼公式Instagramアカウント

本稿は『我が家は前からソーシャル・ディスタンス』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

イラスト/おおさわゆう

会社で安定剤を一錠、妻の顔を見て三錠

夫婦に倦怠期はつきもの

ワクチンを打ってもなんともないのに、夫の顔を見て副反応発症。

会社で安定剤を一錠、妻の顔を見て三錠。

長年夫婦を続けていると、倦怠期が必ず訪れるものです。いや、ご家庭によっては、年がら年中倦怠期、という夫婦もいらっしゃるかもしれません。我が家は前からソーシャル・ディスタンス。コロナが流行する前から心の距離が離れていた、という悲しい実例もあるのでしょう。

特に奥様のほうが、ご主人に不満を持ちながら生活している傾向にあるといいます。また、法律事務所に離婚の相談をするのも、半数以上が女性だそうです。

「あなたは昔、『俺といっしょになってくれなかったら死ぬ!』って言ったじゃない。いつ死ぬの?」こんなことを言われたら、もう末期。早急に打開策を練らなくてはなりません。

まずは「うしろめたさ」の原因を解消しましょう

では、どうしたらご主人の名誉を挽回できるのでしょうか?

奥様から「離婚しましょう」と言われるのが怖くて、あまり近付かないようにしている。家にいて、ホッと一息つけるのはトイレだけ、というそこのご主人様!実は、あなたのビクビクした態度が、奥様をいちいちイラッとさせているのかもしれません。

それだけ怯えているということは、自分に後ろめたいことがあるという証拠です。ろくに家事も手伝わず、亭主関白を貫いているから?テレビに映るグラビアアイドルに鼻を伸ばしていたから?加齢臭がきついから?思い当たる節はありませんか?もしあれば、なあなあにしないで、さっさとその原因を解消しましょう。まずはそこからです。

「自分なりに悪いところを見直したぞ、きみまろ!次は、妻の手をそっと握りしめるのはどうだ⁉」

ご主人、血迷ったのですか!まだ嫌われているかもしれないというのに、そんなことをしたら、「いやー!痴漢!泥棒よ‼」と、奥様が周囲に助けを求める騒ぎになるかもしれません。それは荒療治すぎます。

感謝の伝え方(きみまろ流)

ここは素直に、日頃の感謝を、奥様に言葉で伝えてみましょう。

ただし、いつも「ありがとう、ありがとう」と、壊れたカセットテープみたいに連発すると、「この人、何か悪さをしでかしたのか?」と、逆に怪しまれる可能性があります。そこで、何気ないタイミングでポツリと、「いつもありがとう」と言ってみてください。心を込めた一回のほうが、奥様の心を打つと思いますよ。

どうしても照れる、プライドが邪魔をする、というのであれば、「〝皮肉部分〟は口に出さずに伝える」方法をご活用ください。

「いつもありがとう(犬のポチよ)」

カッコの言葉は、決して言わないように!感謝を伝えられたら奥様も、「まだなんとかやっていけそうね」となることでしょう。

「こんなことまでしないと言えないの⁉」と呆れ返っている奥様。そうなんです。男とは、プライドと見栄の塊のような生き物なのです。本当は、奥様に感謝しているに決まっています。ただ、素直に言えないのです。どうか突き放さず、ご主人にチャンスを与えていただけるよう、皆様の夫婦円満を望む私から、心よりお願い申し上げます。

画像: 感謝の伝え方(きみまろ流)

本稿は『我が家は前からソーシャル・ディスタンス』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

過去の栄華はもう〝えーか〟ら!自慢話は家族の敵

過去の自慢話は「中高年あるある」

「俺は、昔はモテたんだ」と、私にではなく、娘や孫によく自慢する夫。ああ、二度とそのセリフを言えなくする一言はないかしら?聞かされるあの子たちが、可哀そうで仕方ありません――。

ご主人にとっては耳の痛い話かもしれませんが、リアルな声として、しかとお付き合いください。

これは「中高年あるある」かもしれません。「俺も昔はモテたんだ」「あの歌手と友達だったんだ」とか、証拠も証人もいない世界のことなんて、なんでも言えますからね。過去の自慢話って、他人にとっては数分で嫌になるものです。聞いてもいないのに「高級外車に乗っている」とか、「あの高級クラブ店で俺は〝顔〟なんだ」とか言ってくる人、いますよね。そういう人、みんなに避けられていることを自分でも多少は理解しているんでしょうけど、話すと止まらないんですよね。

男とは、もろくて切ない生き物

さて、過去の男のモテ自慢に関しては、真理はたった一つ。本当にモテていた男性は、過去の自慢なんかしません。つまり、モテていたなんて、真っ赤なウソなのです。ご主人が本当にモテていたら、奥様となんか結婚していないのです。鏡でそのお顔を見れば、納得されることでしょう。

いずれにせよ、自分で「モテる」「過去にモテた」と豪語してしまうのは、今の自分を少しでも認めてほしいという〝承認欲求〟にほかなりません。

年を重ねるほど、夫と妻の力関係は逆転していきます。ご主人が現役バリバリで働いていた頃、奥様は感謝の気持ちがあったはずです。ところが、定年退職後、ご主人が「メシ!」「風呂!」と叫びながら家に居座ると、奥様の自由はどんどん奪われる。そして、「外に出かけて、高そうな車にひかれますように……」と願掛けされてしまうわけです。ああ、男とは、仕事を奪ったら何も残らなくなる、もろくて切ない生き物です。

自慢話は縁の切れ目

今回のケースであれば、かなり不本意かもしれませんが、いっそのこと何も言わず、ニコニコと聞き流してみてはいかがでしょうか。旦那様の虚栄心や承認欲求を、すんなり認めてあげるのです。「本当はモテなかったくせに!」と、真実をお子さんやお孫さんに暴露したいお気持ちはわかります。しかし、ここはグッとこらえて、徳を積む思いで、言わせておくのです。そのあなたのお姿は、きっと、迷惑をかけられているお子さんにも感銘を与えるでしょう。「ああ、お母さん、お父さんが変なこと言ってもニコニコ笑っていて、余裕があるなあ」と。

中国の長編小説『西遊記』に、孫悟空がお釈迦様の手のひらから飛び出したつもりでも、実は手のひらの中から抜け出せなかった、という有名な場面があります。ご主人は、まさに孫悟空。しょせん、奥様というお釈迦様の管轄下にあるのです。自慢話をすればするほど、あなたの株価はどんどん暴落していきますよ。

画像1: 自慢話は縁の切れ目

そのほか、延々と自慢話を聞かされるケースに遭遇したら、「本当はウソなんだな」と考えてみましょう。
「若い頃は、地元の悪い奴らとヤンチャしてたなあ」(=ヤンチャな奴らのカバン持ちだったんだろうなあ)
「昔は高級料理店に通い詰めたもんだよ」(=行きたかったけど、店の前でヨダレを垂らしていただけなんだろうなあ)

「金の切れ目が縁の切れ目」といいますが、「自慢話も縁の切れ目」になりかねません。そのうち誰もいなくなるのが嫌ならば、ほどほどに控えましょう。

画像2: 自慢話は縁の切れ目

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なお、本稿は書籍『我が家は前からソーシャル・ディスタンス』(マキノ出版)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。コロナ疲れに自粛疲れ。知らず知らずのうちにストレスがたまる日々。大いに笑いたい、大いに人生を楽しみたい。でも、どこかで誰かに遠慮しなくてはいけない。なかなか難しい時代ですが、一人であれば、誰にも遠慮することなく笑っていいのです。本書は、ただひたすらに笑ってほしいと願う著者が、中高年の悩みを一“笑”両断した内容となっています。また公演内容をもとに再構成した紙上漫談も収載されています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

画像: 【夫婦の倦怠期】夫の顔を見ただけで副反応……冷めた妻と濃厚接触圏内に近づくには
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※「昔ラブラブ、今デブデブでときめきはゼロ……熟年夫婦における「SDGs」とは」の記事もご覧ください。



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