今回は変わり鍋の素をご紹介します。鍋は「基本的に具材をポンポン入れて煮込むだけなので調理が簡単」「一品で野菜や肉や魚をバランスよくとれる」という、主婦にとってめちゃめちゃありがたい存在です。冬場の週末は、かなりの確率で我が家の食卓に鍋が登場します。そのため、家族からは「お鍋、飽きた」とブーイングされることも少なくありません。そこで、目先が変わる変わり鍋の素にチャレンジ!カルディ、無印良品、ご近所のスーパーでそれぞれ「これだ!」と思う変わり鍋の素を1つずつ買ってきて、食べ比べてみました。
カルディは変わり鍋の素の宝庫!
変わり鍋の素を選ぶため、まず最初にカルディに向かいました。カルディといえば輸入食品とコーヒーというイメージが強く、日本の冬の定番である鍋ものとはあまり結び付かないかもしれません。しかし、異国情緒ただよう鍋の素からだしのきいた鍋の素までずらりと揃うカルディは、知る人ぞ知る「変わり鍋の素の宝庫」なのです。
チムチュムやかんずり鍋などバラエティ豊かなラインナップが人気
カルディ店内に入って、さっそく今年のラインナップを確認していきます。白湯と麻辣の合わせスープの「火鍋の素」(税込345円)、タイのイーサン地方の鍋料理である「タイ風ハーブ鍋セット(チムチュム)」(税込280円)といった自宅で食べる機会の少ない鍋に、まず目が行きました。ただ、辛いものやクセが強いものは、幼稚園児の娘が食べられないため今回はパスです。
リゾットで〆るイタリアン鍋の「ガーリックトマト鍋の素」(税込162円)は味の想像がつくうえ絶対においしいに決まっているので、変わり鍋というには冒険心が足りない気がしてしまいます。
ということで、和風鍋の素がたくさん置いてある棚の前へと歩を進めました。和のキリっとした辛みが楽しめるという「かんずり鍋つゆ こく旨味噌仕立て」(税込298円)、だしがしっかりきいた「青唐辛子塩麹鍋つゆの素」(税込198円)、魚介の旨みがつまった「うに鍋つゆ 味噌仕立て」(税込298円)など、どれもおいしそうです。
さんざん悩んだ挙句に、カルディで選ぶ変わり鍋の素を決定!
じゃじゃーん、パッケージからして海苔色の「有明海産海苔使用 海苔鍋つゆ」です。これは他で見たことがない、なかなかの変わり鍋ではないでしょうか。味海苔や海苔の佃煮的な味なのか、生海苔のお味噌汁的な味なのかわかりませんが、海苔好きの娘が喜びそうだというのもポイントでした。
カルディの変わり鍋の素で海苔鍋を実食!
さて、実際に乗り鍋をつくって食べることにしましょう!変わり鍋第1弾なので、まずは鶏肉、白菜、長ネギ、豆腐、しいたけ、えのきという裏書で例示されている通りの具材をそろえます。
お鍋に鍋の素を注いで加熱し、沸騰したら火の通りにくいものからどんどん具材を入れてフタをして煮込めば出来上がりです。つくり方には鶏肉を入れた後でアクをとるように書かれていましたが……うん、どれがアクだかいまいちわからなかったのでスルーしました。
スープが足りるかなと心配だったのですが、しばらく煮込むと野菜から水が出たのかいい感じのスープ量となりました。ドキドキしながら、ぱくり。
お!マイルドで優しい味わいです。スープの色からするともっとドギツイ味なのかと思っていたのですが、上品な和の味がします。
と、いきなり夫が「これは、おいのりしよう!」と言い出しました。
何を言い出したのかと思いましたが、追いガツオ的な、追い飯的な「追い海苔」だとのこと。娘がいち早く焼き海苔をバリバリにして自分の取り皿に散らして「おいしい!」と太鼓判を押してくれました。
確かに、海苔の風味がさらに濃くなって香りもアップした気がします。〆はうどん+追い海苔で、最後までおいしくいただけました。
海苔鍋つゆ 600g
〆はチーズとご飯を入れて、和風リゾットがおすすめ!
無印良品の食材はどれも間違いなし!
次なる変わり鍋の素を探して、今度は無印良品へと向かいました。世界各地30種類以上のカレーにジャスミン米のパックご飯やフライパンでつくるナンまで取りそろえている無印良品は、私の中ではもはやカレー屋扱いです。とはいえ、ご飯にかけるシリーズやパスタソースなど無印良品の食材はどれも優秀で、鍋の素も毎年チェックを欠かしていません。
1人でも家族皆でも鍋を楽しめる心遣いがGOOD!
無印良品の鍋の素は、昨年までの「手づくり鍋の素」シリーズが今年になってリニューアルされました。「ひとり分からつくれる鍋の素」シリーズとして、鍋スープが小分けタイプになっているのです。
我が家が買ったものには1人前ずつ個包装された鍋スープが4つ入っていました。つまり、1人鍋を楽しむことも、家族の人数に合わせて通常の鍋のように楽しむことも、家族それぞれが同じ食卓で別の味の鍋を楽しむこともできるということです。
娘が生まれてから、好物の辛い鍋やエスニックな鍋などは控えてきました。また、夫が仕事で遅くなったときなどは鍋を1人分だけ取りわけていましたが、鍋の取り置きはどうしても「残り物感」が出てしまいます。それぞれが好きな味を好きなタイミングで食べれるというのは、かなり嬉しい心遣いです。
家族が飽きないように変わり鍋をつくるというコンセプトは置いておいて、無印良品では自分の朝ご飯用の変わり鍋の素を買うことにしました。「ひとり分からつくれる鍋の素 ビスク」(税込350円)、「ひとり分からつくれる鍋の素 胡麻味噌坦々」(税込350円)などをチェックしていって、選んだのがコレ!
「ひとり分からつくれる鍋の素 台湾風豆乳スープ」(税込350円)です。いまや豆乳鍋は定番ですが、これは台湾のシェントウジャンをお手本にしているそうなのでちょっと趣向が異なります。シェントウジャンは好きなので、どんな味に仕上がるのか楽しみです!
無印良品の変わり鍋の素で朝からのんびり1人鍋
本来のシェントウジャンは、干しエビ、ザーサイ、小葱ぐらいしか具材がなく、油條と呼ばれる揚げパンを添えていただきます。それに対して、「ひとり分からつくれる鍋の素 台湾風豆乳スープ」の裏書で例示された具材は、牛乳、鶏もも肉、白菜、しめじ、豆腐、小葱となかなかの具だくさんです。
シェントウジャンは豆乳にお酢を入れることでゆるっとしたおぼろ豆腐のようになるのですが、ベースの豆乳がゆるっとでも固まってしまっては鍋にはなりません。そのため、牛乳と豆腐を入れることでシェントウジャンらしさを出すのだと思います。
パッケージを開けて、1人用の土鍋に1人前分のスープを注ぎました。想定外に赤みが強いスープで「え?辛いの?え?」とあせりましたが、水と牛乳を加えてよく混ぜるとマイルドな色に変わります。
鍋を火にかけて具材をすべて放り込んだら、あとは似るだけです。ただし、牛乳が入っているので、沸騰させすぎるとスープが分離してしまうかもしれません。万全を期して、沸騰したら少し火を弱めておきました。
出来上がりです!シェントウジャンらしさを求めて、揚げパンの代用にオーブントースターでカリカリに焼いた油あげを添えて、いただきます。
黒酢とラー油が入っているとのことですが、酸っぱかったり、辛かったりは、ほとんど感じませんでした。これなら、娘も食べられるかもしれません。まろやかながらも独特のコクと旨味があって、とてもおいしいです!
シェントウジャンぽいかと言われると「…ちょっと違うかな?」という感じですが、ランチや夕飯のおかずにするのであればこちらのほうがむしろいいと思います。今回は朝ご飯ということもあって油揚げと豆腐でお腹がいっぱいになってしまったので、次回は裏書でおすすめされた〆の春雨か中華麺にチャレンジしたいです!
台湾風豆乳スープ
スーパーの鍋の素は群雄割拠
最後に、変わり鍋の素を探して近隣5軒のスーパーをまわりました。この季節、スーパーには数多くの鍋の素が並びます。地域性のある鍋や有名ラーメン店とのコラボ鍋など、いくつものメーカーがシェアを競い合っているので、見ているだけでもなかなか楽しいです。
個人的な推しはモランボンの鍋の素!
お店によって取り扱い商品は変わってきますが、なかでも人気がありそうだと感じた6つのメーカーについて以下に特徴をまとめてみました。
無印良品と同じく1人鍋が楽しめるタイプの鍋の素で人気なのが、「鍋キューブ」シリーズの味の素と「プチッと鍋」シリーズのエバラです。
一方で、ストレートタイプの鍋の素で人気なのが、「〆まで美味しい鍋つゆ」シリーズのミツカン、「だし屋の鍋」シリーズのヤマキ、バラエティに富んだラインナップのダイショーとモランボンになります。
どこもおいしいのですが、個人的にはモランボン推しです。2021年も「コク旨スープが絡む 悪魔の肉鍋用スープ」(10パックで税込3,402円)や「Bistro Dish 完熟トマト鍋スープ」(10パックで税込3,402円)などが人気を博しました。
話題のものを選んでも面白くないということで、選んだのがコレ!
野菜のおいしさを引き出してくれるという謳い文句の糀レモン鍋用スープ(10パックで税込3,402円)です。レタスなどの葉物野菜をまとめて「草」と呼ぶ夫にどう野菜を食べさせるか苦労しているので、レタスが鍋に入れられるということで決めました。
鯛を丸ごと1匹を入れたら超・豪華鍋に
ここで1つ謝罪をしなくてはいけません。裏書で例示された具材はレタス、ミニトマト、きのこ、長ネギ、水菜、鶏肉でした。しかし、冷蔵庫に賞味期限がギリギリの鯛が丸ごと1匹出番を待っていたんです。
なんで鯛が1匹冷蔵庫にいるんだよ、というツッコミは甘んじて受け入れます。前日がアクアパッツァだったんです、鯛が2匹セットでしか売ってなかったんです…。
ということで、鯛1匹、エビ(前日がアクアパッ…以下略)入りの、とんだ豪華鍋になってしまいました。
もう変わり鍋もなにもあったもんじゃありません。とてもおいしくて、〆のラーメンまで娘も夫も大喜びでしたが、鍋の素がおいしいのか魚介類のだしがきいたのかわからない状態です。
こんな鍋なら毎週末やっていいというお許しは出たので、家族の「鍋、飽きた」というブーイングを払拭するという目的は果たしました。果たしましたが、変わり鍋の素の食べ比べという趣旨から外れてしまってすいません…。
まとめ
その昔、カレー鍋が出たときには衝撃を受けた私ですが、いまや変わり鍋も変わり鍋の素も種類豊富にそろうようになりました。ひと冬、飽きずに楽しくお鍋を食べ続けられるよう、変わり鍋もぜひお鍋ラインナップに入れてみてください。「これ、何の鍋?すんごいスープ黒いんだけど!」などと、家族との会話のタネにもなりますよ。