解説者のプロフィール
福田麻琴(ふくだ・まこと)
1998年に文化服装学院を卒業後、アパレル会社勤務を経てスタイリスト森美幸氏に師事。2003年に独立。「LEE」や「Marisol」、「éclat」(ともに集英社)などの女性誌を中心に広告、CM、カタログ、タレントのスタイリストとして活躍。1児の母として30〜40代の女性に絶大な支持を得ている。著書に『38歳から着たい服 』や『コスパのいい服』(ともにすばる舎)がある。
本稿は『ただ着るだけでおしゃれになる ワンツーコーデ』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。
なりたい自分になるためには色別のワンツーコーデを纏うべし
色はそれぞれに、その色が放つイメージがあります。フォーマルなシーンすべてに対応する黒は優雅な印象の色。エレガントな色なので、アイテムがカジュアルだったとしてもどこかきれいめにまとまります。
同じようなシーンで使われる白はきちんと感が強い色。加えて真っ白で明度が高いので、爽やか、清潔といったイメージも持ち合わせています。
ネイビーやベージュ、ブラウンなどのベーシックカラーは、それぞれに放つイメージもありますが、ベーシックというだけあって合わせやすく使い勝手のいい色です。
そして効かせ色。鮮やかで明るく目を引く色です。そのため避けている方も少なくないかもしれませんが、今こそぜひ効かせ色を着てほしいと思っています。
色の力
私の実感として、年齢を重ねて効かせ色の力を借りたいと思う機会が増えました。20代の頃は、その力を借りなくても自分にエネルギーが有り余っていましたが、年齢を重ねた今は、少しパワーダウンした部分を効かせ色に補って欲しいと思うようになってきたのです。
実際に明るい色は肌映りもよいですし、着ている人を明るく元気に見せてくれます。
色だけでなく柄にも言えることですが、このふたつはなりたいイメージを簡単に纏うことができるのです。たとえばピンクや花柄ならフェミニン、チェックならトラッド、ネイビーなら知性的など、その色や柄が放つイメージを着る人に纏わせてくれます。

なりたいイメージをかたちにする
そしてワンツーコーデにすることで、そのイメージをよりブラッシュアップしたり、少しシフトチェンジして着ることができます。
たとえばボーダーでカジュアルになりすぎたら、黒を合わせて少しきちんと感を足す。ミリタリーのイメージがあり、カジュアルなカーキもワントーンにして、色を統一するとまとまりが出て、きれいめなコーデになります。
色を使ったワンツーコーデができるようになれば、なりたいイメージをすぐにかたちにすることができるのです。
幅広いシーンに対応できるモノトーンコーデ
黒は優雅な印象、白はきちんと感が強い色。だからこそ、きれいめに着れば一気にビジネスシーンも冠婚葬祭にも対応しますし、どんなにカジュアルなアイテムだったとしてもどこか上品で、きちんと感が漂う着こなしに。着られるシーンの幅が広い色なのです。

右から
ブーツ:PIPPICHIC
パンプス:PIPPICHIC
バッグ:VASIC
バッグ:Traditional Weatherwear×arron
左から
カーディガン:SLOANE
パンツ:GAP
シャツ:ZARA
セットアップ:MICA&DEAL
本稿は『ただ着るだけでおしゃれになる ワンツーコーデ』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。