【万年筆のペン先】何でできている?材質の違いで何が変わる?

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万年筆のペン先の材質の種類は、金とステンレススチールの2種。金を含む合金で作られた「金ペン」とステンレススチールなどの特殊合金で作られた「スチールペン」または「鉄ペン」があります。さらに、金は24分の18の比率で含まれる「18金」など含有量の違いで段階がある。

[別記事:【万年筆】ペン先の太さは「F」「M」「B」の3種が基本!多くのバリエーションがある→]

万年筆のペン先って何でできている?

金とステンレススチールの2種。金は含有量の違いで段階がある

ペン先の材質の種類は大きく分けると、金を含む合金で作られた「金ペン」とステンレススチールなどの特殊合金で作られた「スチールペン」または「鉄ペン」があります。「金ペン」は文字通り貴金属である黄金を含む合金なので、ステンレスと比べると原価が高くなります。

プラチナ万年筆「センチュリー#3776」のペン先には「14K」「585」の表示があるので、金の含有量が24分の14、58.5%である「14金」のペン先であることがわかる。

また、含有率の違いによって、金が24分の14の比率で含まれる「14金」、同じく24分の18の「18金」、24分の21の「21金」があります。こうした材質によるコストの違いで、一般的に廉価な万年筆にはスチールのペン先が用いられ、中級以上の万年筆では金を含むペン先が採用されています。ただし、価格の高いものほど金の含有率が高いとは限りません。ペン先の材料以外の要素も価格に影響を与えるからです。

万年筆のペン先の材質で何が違うの?

スチールは安いが硬めのタッチ。金はタッチが軟らかく調整可能

まず、スチールのペン先のタッチは硬めですが、最大のメリットは経済性です。金ペン先よりもずっと安価に作ることができます。現在ではスチールペン先にはステンレスなどの特殊合金が使われているため、通常の使い方で錆や腐食が発生することはまずありません。

プラチナ万年筆「プロシオン」のペン先はステンレス製。メーカーのロゴと太さを示す文字だけのシンプルな刻印で、素材が判別できるような表記は特にない。

一方の金ペン先は価格が高めになりますが、貴金属の金を含む合金ですので、水分や空気による酸化、インク成分との化学反応による腐食などに強いというメリットがあります。また、タッチが柔らかく、使うほどに書きやすくなります。さらに、ペン先に不具合が生じたときに調整や修理が行いやすいため、高価格のモデルでも安心して購入でき、何十年にもわたって長期間使えます。

◆監修者:高畑正幸

※この記事は『「手書き」をとことん楽しむ万年筆・ガラスペン入門 』(マキノ出版)に掲載されています。

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