自転車はとても便利ですが、その鍵を筆者はうっかり紛失することが多々あります。外出準備が完了したのに自転車の鍵が見当たらず大あわて、というのはじつに泣けます。本気で悩んでいたある日、「鍵を使わなければ『紛失』しない」はずだと思いつきました。そこで自転車の錠前をキーレスのプッシュボタン式後輪サークル錠に交換したら、鍵の紛失から開放されてじつに快適です。みなさんにお話ししたくなったので、以下に書いていきます。
執筆者のプロフィール
千秋(ちあき)
インドアな仕事をしながら、最近になってアウトドア・レジャーもいいなと思い始めたものの、本格的な登山をするほどではない「やわらかアウトドア」派。どちらかというとやや陰キャ。カメラ、コンピューター、デジタルガジェットも好きで、ネットショップ、ホームセンターあるいは百円ショップでも「安いけどお得な感じ」なものはないかと考えるのが好き。
えっ……私、自転車の鍵紛失しすぎ
もはや情けなくて涙出てくらあ
みなさんは、自転車の鍵を紛失したことはありませんか。
筆者は残念ながら、比較的やや多めに紛失していました。外出準備をしていざ自転車に乗ろうとすると鍵がない、あのときの絶望感たるやどう表現していいものか(やや大げさ)。その頻度が多いと我ながら情けなくなります。
しかし、そんな絶望に見舞われる暮らしは過去の思い出になりました。それは自転車の錠前をネット検索で見つけたパナソニック「プッシュボタン式後輪サークル錠SAJ081」に交換して、キーレスにしたからです。これが超絶便利なのです。おかげで、いまはすごく幸せです!
そうだ!鍵を使わなければ「紛失」しない
後輪サークル錠にもキーレスでプッシュボタン式の製品があった
筆者の乗っているのはごくふつうの27インチのシティサイクルです。自転車の購入時に付属していた鍵式の後輪リング錠(馬蹄錠)を使っていました。これも、2022年現在ではごくあたりまえのような組み合わせです。基本的には困らされることはありませんでした。ただし、鍵の紛失をのぞいては。
「鍵の紛失」といっても、玄関に置いてある「鍵類をぜんぶ入れておくカゴ」に外した鍵を収納し忘れて、衣類のポケットや買い物袋に入れたままにしておいたり、作業机の上に置いたままにしておき、そのことを忘れるという「事案」です。外出先で鍵を完全に紛失したことはありません。そして筆者自身の取り扱い方に問題があるだけで、錠前の機能自体に問題があるわけではありません。
それでも外出するさいに高頻度で鍵を探すことはストレスに感じていました。そう考えていて、あるときひらめいたのです。鍵をしばしば紛失してしまうならば、鍵を使わなければいい……キーレスの番号錠にすれば紛失しないはず!
そう思ってすぐに筆者は「自転車 番号錠」とネット検索をかけました。するとすぐに出てきたのがこのパナソニックのキーレスの錠前「プッシュボタン式後輪サークル錠SAJ081」です。ブラック(SAJ081B)とシルバー(SAJ081S)の2色が用意されています。
メーカー希望小売価格は税別1,700円ですが、筆者が購入した11月上旬時点でのアマゾンでの価格はブラックが1,191円、シルバーは1,415円とあるので、安価なブラックを選びました。現物を見ないまま注文しましたが、パナソニックブランドには親しみもありますので、きっとだいじょうぶ! と思いました。
筆者が見たときにはアマゾンの「自転車用固定式ロック」の売れ筋ランキング2位であり、レビューが200件以上ついていて、星5つが54パーセント、星4つが28パーセントとあることも、購入を決める材料になりました。
「プッシュボタン式後輪サークル錠SAJ081」は取り付けも簡単
キーレス生活はあっけなくスタート
パナソニック「プッシュボタン式後輪サークル錠SAJ081」は、前述のようにキーレスの後輪リング錠。サドル下のシートステイ(座席を支える支柱)に固定する方式で、いままで使っていた鍵式の後輪リング錠を外してそのまま置き換えることができます。
パッケージには「軽快車からCTBまで対応可能」とあります。ハンドルが真っ直ぐなシティサイクル、曲がっている軽快車(いわゆるママチャリ)、CTBとよばれるシティバイクにも使用可能なようです。「どろよけがついている場合、大きさや形状によって取り付けられない場合があります」と注意書きがありますが、筆者の27インチのシティサイクルにはどろよけがあっても装着できました。もともと後輪サークル錠のつけられている自転車ならば、取付可能でしょう。
なお、シートステーに錠本体を固定する方式ですので、シートステーの後部にブレーキアームのあるスポーツタイプの自転車には装着できません。他社の同様の構造の錠前にはこのブレーキアームに装着できるアタッチメントが付属する製品もあるようです。
製品にはシートステーの寸法によって3種類の取付バンドが用意されています。直径13ミリ、16ミリ、19ミリのステーに対応します。シートステーにあわせて丸みをつけながら折り曲げます。
錠本体裏面の取付金具部分にこの取付バンドのねじ部から通します。
取付バンドは比較的やわらかい素材なので、成人であれば指で曲げることができます。厳密なかたちに曲げる必要はなく、だいたいの曲線になれば、あとはねじで固定するときに修正できます。
ねじは一般的なM4ねじで、広く流通しているM4ねじのプラスドライバーで固定可能。数分の作業で交換することができました。
取付バンドを曲げるところだけが、なれない方にはもしかしたら面食らうかもしれません。自信のない方は自転車販売店に依頼して、取付作業代金を支払えば取りつけてもらえるはずです。
「プッシュボタン式後輪サークル錠SAJ081」の使い方
施錠するときはセーフティツマミを左に回します。あわせて背面のクリアーボタンを押します。施錠後にクリアーボタンを押す動作を心がけておくほうがいいでしょう。
開錠するときには、設定されている暗証番号をプッシュ式のボタンで入力し、開錠ボタンを押します。暗証番号は工場出荷状態で決められているので、ユーザーは変更できません。
そして開錠後にもクリアーボタンを押しておきましょう。「施錠時と開錠時にはクリアーボタンを押す」ことを習慣づけておくといいと思います。
まとめ
開錠ボタンで暗証番号がクリアーできるようになるといい
製品重量:(約)280g
原産国:中国
色:ブラック
便利なキーレスタイプ。
プッシュボタン式。
使い始めてからは、キーレスの錠前であることの便利さを自転車に乗るたびに享受していて、非常に満足しています。いままで鍵を紛失するたびに感じていたストレスは、思っていたよりも大きかったのです。
このパナソニック「プッシュボタン式後輪サークル錠SAJ081」にはとても満足しているのですが、使用にあたっての注意事項があります。それは、開錠後に裏面にあるクリアーボタンを忘れずに押すこと。クリアーボタンを押さないと、暗証番号ボタンは押されたままで復帰しない仕組みなのです。そのため、クリアーボタンを押さないままでいると暗証番号が第三者にわかってしまう可能性があります。
筆者が「施錠後と開錠後にそのつどクリアーボタンを押すことを習慣づけるといい」と書いたのは、そういう理由です。
この点は本製品に限らず、どうやら同様の構造のプッシュボタン式後輪サークル錠のどれにもあてはまるようです。この点だけが惜しまれるので、改良をぜひとも希望します。たとえば、開錠ボタンを押して暗証番号ボタンがクリアーできるようになれば、とても便利でしょう。そのために値上がりしても筆者は買います。
番号錠には後輪リング式だけではなく、チェーン錠をはじめワイヤー錠やU字ロックなどもあります。筆者はこれらの錠前は荷物が増えると思い、いままで使用しませんでした。また、電子式では電池の消耗に注意する必要があることから、機械的な錠前が好みです。とはいえ防犯上は、二種類の錠前を組み合わせるほうがより安全でしょう。使いやすそうなワイヤー錠があれば本製品に追加しようかと思っています。