9月1日の防災の日を前に、ワンちゃんと猫ちゃんの「ペット用防災セット」が登場。折り畳みトイレや迷子札など、避難時に心強い15アイテムがセットになった入門キットで、4,400円前後という手頃な価格が魅力です。防災手帳も入っていて実用度満点。災害に向けて、飼い主はどんな備えをしておけば良いのでしょうか。ペットオーナーさん必見です。
ペット防災の現状と課題から生まれた『ペット用防災セット』
愛しいペットとの生活は、何にも変え難いものがあります。2024年に行われた調査によると、約3.5人に1人がペットを飼育しているとのこと。しかしその中で、ペットの防災の備えをしている人どのくらいでしょうか。ペット用の防災セットを準備しているのは、約2割というデータもあります。理由としては「何を購入していいのかわからない」という声が大半なのですが、そんなペットオーナーに向けて発売されたのが、アイリスオーヤマの『ペット用防災セット』です。
アイリスオーヤマの防災への取り組み
アイリスオーヤマというと家電や日用品のイメージがありますが、防災グッズにも歴史があり、阪神大震災の1995年から取り扱いを始めて今年で30年の実績があります。2011年の東日本大震災では宮城県の本社が大きな被害を受け、より熱心に防災に取り組むきっかけに。被災経験のある社員も多く、今回のセットも被災時に感じたペット防災への課題感から生まれたそうです。

ペットだけでなく、もちろん人用の緊急防災セットも充実したラインナップで販売している

ペット災害危機管理士が監修した災害時に役立つ15アイテム
『ペット用防災セット』の中身は、ペット災害危機管理士(R)3級(※)の監修のもと、ペットの衛生面や安全性、安心できる環境づくりを考慮して厳選された15アイテム。ペットを自宅に残すのではなく、家族と一緒に安全な場所まで避難する同行避難を想定して、3日分の備えが用意されています。
【犬/猫用】ペット用防災セット 15点セット 各 4,400円前後(編集部調べ)
◆共通アイテム(13点)
ショルダーバッグ/ディッシュ×2/折りたたみトイレ/防臭袋×20/迷子札/首輪/アルミシート/タオル/おそうじシート×10/自着性テープ/ハンカチ(ガーゼ素材)/テープ/防災手帳
◆犬用(2点)
ペットシーツ×10/リード
◆猫用(2点)
猫砂用スコップ/猫ネット
実用性とカスタマイズ性を両立
ペットの居場所となるケージやクレートは、すでに所有しているという前提でセット内容から省き、その分価格が抑えられています。ペットによって好みが分かれるペットフードやおもちゃ、猫のトイレ砂なども同梱されていません。そのぶんバッグにはスペースにゆとりがあり、フードや猫砂など約2~3日分が入れられる設計に。他に必要なものは個人で買い足し、自分のペットに合わせてカスタマイズしてokです。
人間用の防災リュックと被らないように、ペット用のバッグは斜め掛けタイプを採用。背中にはリュック、ペット用は斜めがけにし、手にはケージやクレートを持って避難することを想定しています。

追加で500mLペットボトル×6本入る大きさ。猫砂(約4L)も入ります。
実際の使用イメージと気づき
中身のラインナップを見て「お掃除シートってこんなに準備するのか」や「保温や防寒にアルミシートが役立つんだ」など、言われてみると確かに! という発見がありました。強く引っ張られても伸びない頑丈なリード、猫を捕獲しやすいように口が大きく開いたネットなど、犬/猫それぞれに向けた品揃えも頼もしく感じます。ペット連れの避難の手引きが書かれた防災手帳は、実際に災害が起きた時に大きな働きをしてくれそう。

ペットシーツを敷いた折りたたみ式のトイレ
発表会には、モデルとしてワンちゃんが来場していました。飼い主さんのいうとおりにじっとおすわりをしている姿を見て癒されたのですが、同時に「この可愛らしさを人間が守らないといけないんだな」と改めて実感しました。ちなみに、ワンちゃんが座っているのはセットに入ってる折りたたみ式トイレ。敷いてあるペットシーツはトイレとピッタリのサイズで、ワンちゃんと飼い主のストレスを軽減します。
まとめ:ペット防災の第一歩に最適な価格と内容
ペット用の防災バッグは他でも売られていて、相場は1万円~1万5000円ほど。本品はペットの防災を広めることを目的としているため、4,400円前後と手に取りやすい価格になっています。ペットは大事な家族と重々承知の上なのに、防災については抜け落ちてしまっているケースは珍しくありません。本品の準備がペットの防災と向き合うきっかけになると良いですね。