【サバ缶味噌汁の効果】ダイエットや高血圧予防に飲み続けたい最強の味噌汁

美容・ヘルスケア

サバ缶みそ汁は、一過性の流行で終わらせるにはもったいないほどの健康効果を秘めているのです。また、近年発表された複数の大学の研究によると、みその塩分と血圧上昇は関連性がないことが判明しています。週に数回でも、サバ缶みそ汁を食卓に上げてみてはいかがでしょうか。【解説】田谷光一(田谷医院院長)

解説者のプロフィール

田谷光一(たや・こういち)
医療法人社団光栄会田谷医院院長。東京医科大学出身。循環器科、消化器科、代謝内分泌にも精通し、かかりつけ医としての活動、予防医学にも力を入れている。

良質な油でドロドロ血液がサラサラに!

今、空前のサバ缶ブームが、到来しています。一方で、和食の原点であるみそ汁が見直されています。いずれも注目されているのは、その健康機能性です。

今回取り上げる「サバ缶みそ汁」は、これら話題の食品を、ただ組み合わせたものではありません。

サバ缶ブームに伴い、テレビでも、しばしば取り上げられていますが、なにより、サバ缶みそ汁は、一過性の流行で終わらせるにはもったいないほどの健康効果を秘めているのです。

『壮快』2019年3月号誌面に登場された女性は、サバ缶みそ汁を2~3日おきに食卓に出していたところ1ヵ月ほどで、夫婦ともに血圧が下がったのだそうです。特に、ご主人のほうは、150mmHgを超えていた最大血圧が130mmHgまで降下(基準値は140mmHg未満)。医師から驚かれ、血圧の薬を減らすことができたといいますから、サバ缶みそ汁の健康効果は、目を見張るものがあります。

サバ缶とみそ汁を組み合わせたサバ缶みそ汁は、両者の効能が相乗した、最強の健康みそ汁といえるでしょう。では、サバ缶とみそ汁のどういった成分が、これほどの効果をもたらすのでしょうか。

まず、サバ缶に代表的な成分といえば、魚油に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)などの多価不飽和脂肪酸。「健康にいい」として少し前に流行した、エゴマ油やアマニ油と同じオメガ3系に分類されます。

これらの多価不飽和脂肪酸には、大きく分けて、

  • (1)脂質代謝を改善させる
  • (2)血小板の凝集を抑える
  • (3)炎症反応を抑制する
  • (4)脳機能を向上させる

といった多面的な機能があります。

特に強力なエビデンス(科学的根拠)があるのは、(1)と(2)です。EPAやDHAには、血中の中性脂肪を減らす作用があります。さらに、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールを減らし、善玉と呼ばれるHDLコレステロールの働きを高めます。

その結果、ドロドロ血液がサラサラになり、動脈の粥状硬化巣(プラーク)が改善。血小板の凝集を抑えるので、心筋梗塞や脳梗塞の原因となる血栓(血の塊)の予防につながります。

(3)は、EPAやDHAに体内の炎症を鎮めたり、炎症性物質の生成を抑えたりする機能があるということ。ぜんそくや、アトピー性皮膚炎などのかゆみ、リウマチや関節炎の痛みなどの改善が期待できます。

(4)の効果は、脳細胞の「シナプス膜」の主材料としてDHAが使われることに由来しています。シナプス膜は、情報伝達機能を受け持つ重要な部分。DHAを十分に摂取することで、記憶力の向上や認知症予防が期待できるのです。

みその塩分をとっても血圧は上昇しない!

かたや、みそ汁にはどんな有効成分があるでしょうか。

みそは、日本が誇る発酵食品です。主原料である大豆を、こうじ菌で発酵させることで、元の大豆をしのぐほどの栄養価が生み出されます。

たんぱく質の一種であるアミノ酸を豊富に含むため、筋肉の合成や、新陳代謝の促進に効果的です。肝機能の向上、神経機能の正常化、精神安定、ストレス軽減など、アミノ酸には多彩な作用があります。

みそは、糖尿病にも有効です。脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンというホルモンには、インスリンの働きを助ける作用があり、糖尿病の発症リスクを低下させます。みその大豆たんぱくは、このアディポネクチンを増やすので、糖尿病の予防・改善に効果的なのです。

みそに含まれる褐色の色素成分・メラノイジンにも、血糖値の上昇を抑え、インスリンの分泌を促す作用があります。

また、大豆の健康成分としてよく知られているのが、豊富に含まれるイソフラボンです。イソフラボンは、ポリフェノールの一種であるフラボノイドの仲間。女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをして、ホルモンバランスを整え、更年期障害の改善に効果を発揮します。

私は、来院される患者さんにもみそ汁をとるよう勧めていますが、塩分の過剰摂取を気にされるかたが、少なからずいらっしゃいます。

しかし、結論からいうと、みそに含まれる塩分で血圧は上昇しません。近年発表された複数の大学の研究によると、みその塩分と血圧上昇は関連性がないことが判明しています。

加えて、みそに含まれるマグネシウムやカリウムは、血管を拡張させたり、ナトリウムの排出を促す作用があります。血圧を上げるどころか、むしろ下げる効果も期待できるのです。

サバ缶みそ汁には、ほかにも骨粗鬆症予防や美肌、ダイエットなどへの効果が大いに期待できます。

週に数回でも、サバ缶みそ汁を食卓に上げてみてはいかがでしょうか。きっと、いい効果を実感できるはずです。

《サバ缶みそ汁の健康効果》
動脈硬化・高血圧・糖尿病
脂質異常症・中性脂肪
心血管系疾患・脳卒中予防
肌のかゆみ・体の痛みなどの炎症
記憶力向上・認知症予防
筋肉増強・代謝促進
ダイエット・美肌
肝機能向上
精神安定・更年期障害

この記事は『壮快』2019年6月号に掲載されています。

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