パイナップルを酢に漬けた「パイン酢」は、夏の季節のアンチエイジングに大いに役立つと期待できるのです。グルコシルセラミドという成分に、肌の保湿をしたりシミを軽減したりする美肌作用があることがすでに確認されています。【解説】大澤俊彦(人間総合科学大学特任教授・愛知学院大学特任教授)

解説者のプロフィール

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大澤俊彦(おおさわ・としひこ)

人間総合科学大学特任教授・愛知学院大学特任教授。機能性食品や抗酸化食品研究の第一人者。食事を要因とする生活習慣病の誘発メカニズムの解明に関する研究を行っている。一般社団法人ウェルネスフード推進協会副代表理事、日本抗酸化・機能研究会理事長、日本食品安全協会理事、日本食品・機械研究会会長。食品の健康効果の解説など、メディアへの登場も多い。

パイナップルの効果

発酵食品として、古くからさまざまな薬効が知られている酢。最近では、その効果が科学的にも証明され、さまざまな健康効果が発表されています。

大手醸造酢メーカーの調査では、血圧が高めの人が大さじ1杯分の食酢を10週間摂取したところ、最高血圧は6.5%、最低血圧は8%低下したと発表されています。

さらに、肥満ぎみの人が大さじ1杯分の食酢を12週間摂取したら、内臓脂肪や体重、中性脂肪値などが減少したというデータも公表されています。

このような多様な効果を持つ酢にフルーツを漬け込むと、フルーツの栄養成分が加わるうえ、酢の酸味がまろやかになって飲みやすくなります。

なかでも、パイナップルを酢に漬けた「パイン酢」は、夏の季節のアンチエイジングに大いに役立つと期待できるのです。

パイナップルについては、グルコシルセラミドという成分に、肌の保湿をしたりシミを軽減したりする美肌作用があることがすでに確認されています。

ただ、これまでは「パイナップルには美肌効果がある」といった情報だけが一人歩きしているという印象がありました。エビデンス(科学的根拠)もなく、フルーツの効果や健康への影響は「なんだかよさそう」などと感覚的にとらえられていたのではないでしょうか。

そこで今回は、パイナップルを食べると美肌効果などが発揮されるのか、臨床試験を行って確かめることにしました。

協力をお願いしたのは、25~63歳の日本人女性、35人です。その中の19人には毎日100gのパイナップルを食べてもらい、残りの16人にはパイナップルを食べず、4週間後にアンケートと検査を行いました。

その結果、肌に関するアンケートでは、パイナップルを食べたグループは、そうではないグループと比べて、肌の調子やキメ、潤いなどといった点で改善していました。

また、腸内フローラ(腸内細菌叢)を調べたところ、パイナップルを食べたグループでは、ルミノコッカス属やブラウティア属といった善玉菌が明らかに増えていたのです。アンケートでも、排便回数や便量が増えて、便通が改善したことがわかりました。

この臨床試験から、パイナップルを食べると肌の状態や便通が改善するというエビデンスが得られたのです。

シミ・シワの原因を抑制

パイナップルには、先に述べたグルコシルセラミドのほかにも、食物繊維ビタミンCを代表とするビタミンやミネラルが豊富に含まれています。こうした栄養成分が組み合わさって作用したことで、美肌・整腸効果が発揮されたのでしょう。

画像: シミ・シワの原因を抑制

そして、パイナップルに含まれているミネラルの中で、特に注目されているのが、マンガンです。

私たちの体の中ではさまざまな化学反応が起こっていますが、その反応を促しているのが酵素という物質です。そしてマンガンは、酵素の構成成分なのです。

老化や生活習慣病、脳神経の疾患には、酸化ストレスが大きく関係しています。酸化ストレスとは、紫外線や加齢といった要因から、病気や老化のもととなる活性酸素が体内で大量に発生し、悪影響を及ぼしている状態です。

私たちの体には、活性酸素の害から細胞などを守る働きが備わっています。その一つが、活性酸素を分解する酵素であるSODで、マンガンはそのSODを構成しているのです。

さらに、ビタミンCには、活性酸素をすばやく消去する働きがあります。

以上のことから、マンガンやビタミンCが含まれているパイナップルを食べることで、シミ・シワの原因となる活性酸素が取り除かれて、肌の状態が改善したとも考えられます。

しかし一方で、パイナップルに限らず、日本人については全般的にフルーツの摂取量が低下しています。毎日、なんらかの形でフルーツを食べる習慣をつけてほしいものです。

その点でもパイン酢は、パイナップルを一口大に切ってから酢に漬けるだけなので、簡単に作れます。また、酢に漬けることで保存も利くため、冷蔵庫に常備しておけば、手軽にとることができます。

パイナップルを漬けた酢は、水で割ってスポーツドリンク代わりに飲むほか、ドレッシングをはじめ、料理にも幅広く使えるでしょう。

今年は5月から30℃を超える日が続くなど、夏の暑さが予想されます。強い日差しや暑さで受けるダメージから体を守り、若々しさを保つために、パイン酢をとり入れてはいかがでしょうか。

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