RF歯ブラシ「Silk’n Wave」とは
RFと言うモノをご存じでしょうか?日本語でいうと「ラジオ波」。どちらかというと女性の方が馴染みがあるかも知れません。美肌用の美容家電でも使われていますからね。肌にラジオ波、つまる弱いエネルギーを与えることにより、細胞を活性化。肌の新陳代謝を促し、美肌にしようと言うモノです。
しかし、この9月に発売されたRFを使った歯ブラシ「Silk’n Wave(シルキンWave)」は、なんと歯石を取り除く効果があるものでした。
RFオーラルケア電動歯ブラシ
Silk’n WAVE(シルキン ウェイブ)
【価格】35,000円+税
【内容】
本体/ブラシヘッド(大・小各1個)/充電用アダプター
「歯石」を取る電動歯ブラシ
電動歯ブラシはとても便利です。私も30年以上愛用しています。
何がイイかというと、当てているだけで、細かい所まで磨いてくれることです。普通の歯ブラシの場合、歯に正確に当てた上に、正確にブラッシングする必要がありますが、これが結構面倒です。一方、電動歯ブラシは、当てるだけですから、とても楽ちん。しかも磨いた後、知り合いの歯科衛生士に診てもらっても「OK。よく磨けている。満点。」と言われるので、とても元には戻れません。
今、電動歯ブラシを出している有名どころは、パナソニック、ブラウン、フィリップス、そしてオムロン。パナソニック、ブラウン、フィリップスは、髭剃りと被ります。双方とも、高速でブラシもしくは刃を動かすわけで、技術的には似たところがあります。
特にパナソニックの電動歯ブラシは、歯科医師推奨の磨き方ができる、唯一の電動歯ブラシということを友だちの歯科衛生士から聞いています。
ここでいう歯科医師推奨の磨き方と言うのは、毛先を歯面に90°(直角)に当てる「スクラッピング法」、そして毛先を歯と歯ぐきの境目に45°で当てる「バス法」のことです。私の電動歯ブラシもパナソニックの「ドルツ」ですが、まあ、動きが素直。キチンと当てると、あっと言う間に「歯垢」を落としてくれます。
それ程、便利な電動歯ブラシですが、落としてくれないモノもあります。「歯石」がそれです。歯石は歯垢が唾液の中のミネラルにより硬くなったモノ。2日間もあれば、できてしまうと言いますから、ちょっとした油断もできません。
そして歯石は、歯磨きでは取れない。定期的に歯科衛生士他に処理してもらうしかありませんでした。
シルキン Waveはその「歯石」を取ってしまうと言うのですから、スゴいモノです。またステインもなくなるそうです。
医療大国「イスラエル」生まれ
今回の歯ブラシ「シルキン Wave」は、イスラエルで生まれました。
イスラエルについて皆さんご存じでしょうか?
流浪の民だったユダヤ人が作った国で、建国は1948年。できた理由は、旧約聖書に預言されていたから。確かに、その旨の記述は旧約聖書のゼガリヤ書に出ていますし、ドイツでは大虐殺の目にあい一致団結する必要があったとは言え、完全に空いている荒野ではなし、すごいことだと思います。
最大の都市はエルサレム。ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖地でもあります。
強引に作った国家である上に、内に3つの宗教の聖地を持ち分けですから、紛争が絶えません。このためイスラエルは世界有数の戦争遂行能力のある軍隊を持っています。
考えてみるとユダヤ人は、自国を持たず流浪の民だったわけで、その間、身を守るために財産は常に持って逃げられる様に宝石類にして身につけていたのはもちろんのこと、金融業が得意でした。シェイクスピアの喜劇「ヴェニスの商人」の敵役として出てくる、金貸しのシャイロックは、当時の典型的なユダヤ人として描かれています。
また、金持ちだったからこそ、いろいろな才能も開花します。作曲家のメンデルスゾーンもユダヤ人ですし、近年では科学者のアインシュタインもユダヤ人でした。
お金があり、軍隊があり、教育もある。すると、次は国の充実を図りますので、「医学」が発達します。実際、イスラエルは世界有数の医療大国でもあります。外務省のホームページにも、「都市部は医療水準が高く、外国からのメディカル・ツーリズムにも対応。ただし、私立病院を中心に医療費は高い。」とあります。
「シルキンWave」を開発、発売するホーム・スキノベーションズは、そのイスラエルにある美容機器メーカーで、光技術力に定評があり、脱毛器「センスエピ」や美顔器「リジュー」などを世界56か国で展開している会社です。
「シルキンWave」の技術
では、「シルキン Wave」の歯石を取る原理はどうなっているのでしょうか?
ブラシ部分の中央に黄緑色のシリコンラバーがあり、その左右に電極が取り付けられています。RFはエネルギーですから、電極間を最短で結ぼうとします。しかし、それを防ぐのがシリコンラバー。RFはシリコンラバーの上を通り、電極から電極へぬけるわけです。
そして今回のミソは、そのエネルギーの行き先は、「歯磨き粉」だということです。歯磨き粉の中に含まれる成分を活性化させ歯石を落とすのだそうです。しかし、どの成分に、どの様に作用しているのかは明かせないそうです。ただ、市販されている歯磨き粉なら何でもいいと言うことは、強調していました。
医療に関係する家電は臨床実験を経て導入されるのが常で、今回は、アメリカで臨床実験を行い、その効果が認められたそうです。
そして、この9月から、世界三カ国、日本、ドイツ、中国で同時発売。アメリカは手続きに時間が掛かっており年末より導入される予定だそうです。
実際に使ってみた感想
「シルキン Wave」に同梱されているブラシで試してみた感想です。
ブラシの感触は「並み」。今ドキのブラシです。
また、振動は非常に微細。普通はブラッシングの感触があるのですが、その感触は皆無。震えるブラシを口の中で移動させる感覚です。ある意味、本当に硬い歯石が落とせるのかしらと心配になるほどです。
効果は、使い始めで間がないのでなんとも言えませんが、化粧箱には、1ヶ月後、2ヶ月の写真が掲載されていますので、数ヶ月試みないと、効果が実感できないかもしれません。
しかし、歯は健康寿命に大きな影響を及ぼすといいますし、ルックスも大幅に変わります。芸能人を目指す人がまず行うことは、歯のホワイトニングだそうです。そう考えると、よりよい人生を過ごすなら、この歯ブラシとなるかも知れません。
◆多賀一晃(生活家電.com主宰)
企画とユーザーをつなぐ商品企画コンサルティング、ポップ-アップ・プランニング・オフィス代表。また米・食味鑑定士の資格を所有。オーディオ・ビデオ関連の開発経験があり、理論的だけでなく、官能評価も得意。趣味は、東京歴史散歩とラーメンの食べ歩き。