【2020年3月27日一部更新】世界中で感染拡大を続ける新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、まだ未知の点が多く、人々を不安にさせています。しかし、わかってきたこともあります。正しく知ることで正しい備えができ、感染のリスクを下げることにつながるはずです。ここでは、現在の日本国内の感染者数について、厚生労働省・各都道府県・保健所の電話相談窓口について記載しています。なお、本稿は『新型コロナウイルス肺炎、インフルから身を守れ!』(マキノ出版)から一部を抜粋・加筆して掲載しています。

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

藤田紘一郎(ふじた・こういちろう)

東京医科歯科大学名誉教授。医学博士。専門は感染症学、免疫学、アレルギー学。東京医科歯科大学医学部卒業。東京大学医学系大学院修了。金沢医科大学教授、長崎大学医学部教授、東京医科歯科大学大学院教授を歴任。長年にわたり腸内細菌の研究に取り組む。著書は『元気なままで長生きしたければ「腸にいいこと」だけをやりなさい!』 (扶桑社文庫)など多数。
▼専門分野と研究論文(CiNii)
▼藤田紘一郎(Wikipedia)

2020年3月26日現在、1292例を確認

劇的スピードで世界に拡大

2019年、中国湖北省武漢市で原因不明の肺炎患者27人の存在が公表されました。その後、新型コロナウイルスと認定された、正式名称「COVID-19」による感染は劇的スピードで、中国全土へ、そして世界へと広がり始めました。
連日、新型肺炎関連のニュースが報道されていますが、日本国内で感染者が増えつつある現状に不安を覚えている方も多いでしょう。とりわけ不安をかきたてているのが、おそらく次の三点でしょう。

①増え続ける感染者

中国では患者数が7万人を超え、死者も2000人を超えています。
一方、日本では、横浜港沖に停泊する大型クルーズ船ダイヤモンドプリンセス号で集団感染が起こっただけではなく、国内の各地で感染者が次々に報じられ始めました。

現在の国内の感染者数について(3月26日更新)

日本国内の状況について、厚生労働省は、「3月26日12:00現在、国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は1,292例となりました。内訳は、患者1,140例、無症状病原体保有者144例、陽性確定例(症状有無確認中)8例となります。国内の死亡者は45名となりました。国内での退院者は、昨日より49名増加し、359名(患者320名、無症状病原体保有者39名)となりました。」と発表しています。
また、クルーズ船での発生状況については、日本国内の発生件数とは「別個の件数」として取り扱われていると、以下のように発表しています。

なお、2月3日に横浜港に到着したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」については、延べ3,063名について、新型コロナウイルスに関する検査を実施したところ、陽性が確認されたのは634名(うち無症状病原体保有者延べ328名)。本件については、WHOの各国の発生状況の報告において、日本国内の発生件数とは別個(その他)の件数として取り扱われています。

都道府県別の患者報告数(2020年3月26日更新)

厚生労働省が発表している、国内の発生状況は以下の通り。
※出典=厚生労働省(国内事例における都道府県別の患者報告数

○都道府県別の患者報告数(2020年3月25日時点)
※チャーター便、クルーズ船の患者を除く

東京都 201
北海道 166
愛知県 144
大阪府 129
兵庫県 87
神奈川県 77
埼玉県 53
千葉県 51
京都府 27
新潟県 24
大分県 16
和歌山県 15
群馬県 13
岐阜県 12
高知県 11
茨城県 9
福岡県 9
熊本県 6
石川県 6
栃木県 6
三重県 6

奈良県 5
滋賀県 5
青森県 4
沖縄県 4
長野県 4
山梨県 4
福井県 3
山口県 3
静岡県 3
宮崎県 3
広島県 3
愛媛県 2
福島県 2
長崎県 1
秋田県 1
宮城県 1
岡山県 1
香川県 1
佐賀県 1
総計 1119

<0件>
岩手
山形
富山
鳥取
島根
徳島
鹿児島

②わからない感染ルート

新型肺炎の感染は、空気感染はなく、飛沫感染や接触感染によるとされています。しかし気になるのは、無症状の感染者からの感染の可能性が指摘されている点です。無症状の感染者は、当然、チェックをすり抜けてしまいます。その無症状感染者が感染を広げているとすれば、囲い込みによって感染を止められません。
すでに感染経路を追跡できない患者さんが複数見つかっているところから、今後、誰からもらったかわからない「市中感染」が増えていくと予想されます。

③治療薬もワクチンもない

新型のウイルスですから、治療法も確立しておらず、ワクチンもまだできていません。

冷静に対応して予防の徹底を

一方で、次のような見方もできます。

①日本には新型インフルエンザを封じ込めた実績がある

2009年の新型インフルエンザの世界的な大流行の際、各国の死亡率を比べると、日本はダントツで死者率が低かったのです。日本の対策が功を奏したからでした。2月17日、厚生労働省が新たな受診・相談の目安を発表。検査や診療体制の強化など新たな対策が始まりつつあります。

②感染力・致死率ともに、それほど高くない

新型コロナウイルスの感染力自体は、今のところ、インフルエンザと同程度か、やや上と考えられています。致死率もそれほど高くないことがわかってきています。現在まで、遺伝子変異も報告されていません。

③対症療法で大多数が回復

治療法やワクチンは開発中ですが、対症療法によって、多くの患者さんがよくなっています。8割の方が軽症ですむというデータも出ています。重症化しやすい方たちの傾向もわかってきました。

④感染症予防の徹底が有効

朗報は、インフルエンザの予防策として推奨される手洗い、セキエチケット、消毒などが、新型コロナウイルスの対策としても役立つということです。
ですから、新型コロナウイルスに対して、パニックになることなく、冷静に対応し、基本的な予防法を徹底することが重要です。それが、感染リスクを遠ざけるいちばんの対策となるはずです。

新型コロナウイルス肺炎の最新情報はここ!

新型コロナウイルスについて必要な知識が一通りわかる
首相官邸
新型コロナウイルスに関連した感染症対策情報

首相官邸HP内に開設された「新型コロナウイルスに関連した感染症対策情報」ページでは、「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策」から「新型コロナウイルス感染症ってどんな病気?」「一人ひとりができる新型コロナウイルス感染症対策は?」「各都道府県発表のお知らせ・相談窓口」といった形で、今、国民に必要な情報がわかりやすくまとめられている。

国内の正確な感染情報を手に入れるならココ
厚生労働省

新型コロナウイルスに関する最新かつ正確な情報が手に入る。国内の発生状況や厚労省の対応、さらには感染した患者一人ひとりに関する詳細な行動履歴などもわかるので、不確かな情報に踊らされることなく、まずは自分の目で確認しよう。感染症の疑いがある場合の相談・受診の目安や、丁寧なQ&Aも用意されている。

新型コロナウイルスについて疫学的な見地から情報を提供
NIID 国立感染症研究所

国立感染症研究所は通称NIID(National Institute of Infectious Diseases)と呼ばれ、コロナウイルスによる症状、予防法や流行への対策、ワクチン開発の展望などについて、国内最高峰の知見を持つ。直近でも、患者のサンプルからウイルスそのものを分離し、培養することに成功。分離したウイルスを使い、より短時間で検出できる検査方法の開発を進めている。

コロナウイルスの世界の拡散状況をリアルタイムで確認
ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター
2019-nCOV Global Cases by Jhon Hopkins CSSE

コロナウイルスの世界の感染者数、死亡者数、回復者数、さらには感染が確認された場所や事例をリアルタイムで知ることができる。画面には、複数の数値とグラフが表示されており、それらをクリックすると、拡大して詳細なデータを見ることができる。拡散する一方のコロナウイルスの状況を知るのは恐怖だが、全体像が視覚的にわかるので、とても便利だ。

海外に渡航・滞在する人は必ずチェックしておきたい
外務省
海外安全ホームページ

海外に渡航・滞在される人が自分自身で安全を確保するために必要な情報を公開。サイト上の世界地図から渡航先をクリックすると、そのエリアにおける注意喚起情報を知ることができる。新型コロナウイルスの感染症危険情報については、別ページが用意されており、「スポット情報・広域情報」「感染症危険情報」「現地大使館・領事館からの安全情報」などが入手できる。

電話相談窓口

●厚生労働省の電話相談窓口

電話番号:0120-565653
受付時間:9時00分~21時00分(土日・祝日も対応)

●都道府県・保健所等による電話相談窓口

なお、本稿は2020年2月19日時点の情報であり、2020年2月29日発売の『新型コロナウイルス肺炎、インフルから身を守れ!』(マキノ出版)から一部を抜粋・加筆して掲載しています。詳細は下記のリンクよりご覧ください。

画像: 【新型コロナウイルス】都道府県別の感染者数 最新情報まとめ 厚生労働省の電話相談窓口も紹介(随時更新)
新型コロナウイルス肺炎、インフルから身を守れ!(安心4月号増刊)
▼猛威を振るう新型コロナウイルス肺炎。▼感染は世界各地に広がり、感染者数、死亡者数はとどまるところを知りません。▼テレビをつけても感染拡大やマスク不足など、不安を煽る番組がほとんどで、ネットではデマや誤報まで流れ始めています。▼しかし、こういう時こそ落ち着いて、新型コロナウイルス肺炎についての正確な情報と正しい対応の仕方を学ぶべきです。

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