片づかないモノは放り込む収納と出しっぱなし収納で使い分けるとラクチンです。また、出しっぱなし収納をキレイに見せるためにはコツがあります。【解説】村越克子・笠原恭子

著者のプロフィール

画像: 著者のプロフィール

村越克子(むらこし・かつこ)

編集会社勤務を経てフリーライターとして生活情報誌を中心に家計・家事・家族関係などをテーマに執筆活動を続ける。主著に『綱渡り生活から抜けられない人のための絶対! 貯める方法』『いつのまにかお金がなくなる人のための今度こそ貯金ができる方法』(永岡書店)。

笠原恭子(かさはら・きょうこ)

出版社勤務を経てフリーランスに。面倒くさがり屋でもできる工夫生活の楽しさに目覚め、片づけ・収納ほか、さまざまな家事のアイデアについての記事を執筆。著書に『リメイクッキング』(しょういん)。

本稿は『汚い部屋から今度こそ絶対抜け出す本』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。

収納のコツ

「放り込む収納」と「出しっぱなし収納」を使い分ける

とにかくラクチン、使いやすい、見た目もおしゃれっぽい「放り込む収納」はズボラさんにとってメリットがいっぱい。部屋中すべての収納をこれで済ませたいくらいです。

でも、実は放り込む収納と同じくらいラクチンで便利な方法があるのです。それが「出しっぱなし収納」。「出しっぱなしって、結局散らかしっぱなしと同じじゃない?」と思うかもしれませんが、ちょっと違います。出しっぱなしといっても、放りっぱなしではなく、ちょっとしたコツでスッキリ見せることを意識した、いわば「飾る収納」。「飾るってなんだか手がかかりそう……」と、片づけ下手さんにはハードルが高そうな印象ですが、ここでもラクチン&シンプルな手法を使うので心配は無用です。

たとえば、よく飲むお茶やコーヒーなどを透明な瓶に入れてキッチンの棚に並べておけば、すぐに飲めるし、統一感があるから見た目もスッキリ。いつも目につくところに置きっぱなしにできるから、いちいちしまう手間いらず。1アクションで使えるからラクチンです。

出しっぱなし収納には2つのポイントがあります。

①自分が「かわいい、ステキ」と思える。
②人に見せたくなるような「出しっぱなし」を心がける。

この2つだったら、やってみたくなりませんか? 雑貨店やカフェのオーナーになったつもりで、ディスプレイ感覚でモノを置いたり、並べたり。味気なかったはずの収納がグンと楽しくなります。

画像: テイストや色あいをそろえると部屋全体がスッキリ見える イラスト/えのきのこ

テイストや色あいをそろえると部屋全体がスッキリ見える
イラスト/えのきのこ

放り込む収納と出しっぱなし収納には、モノによって向き不向きがあります。次のポイントを参考に使い分けてください。

放り込む収納に向いているモノ

▼種類や量が多く、細かな分類が面倒なモノ……文房具、領収書など
▼量が一定せず増えたり減ったりするモノ……雑誌、洗濯物など
▼見た目がイマイチで人の目から隠したいモノ……ガムテープなどの日用品

飾る収納に向いているモノ

▼出しっぱなしにした方が使いやすいモノ……毎日飲むお茶類など
▼デザインがおしゃれで部屋のインテリアにマッチするモノ……調理道具、カトラリーなど
▼自分のセンスやこだわりをアピールできるモノ……お気に入りのジャケットのCDや本など

「そろえる」「まとめる」「こだわる」でキレイに出しっぱなし。「出しっぱなし」を「飾る収納」見せるにはコツがある。

【コツ1】「そろえる」

出しっぱなしのモノを雑然と置くのではなく、きちんとそろえて置くだけでも片づいた印象になります。そろえるポイントとして、次のものがあります。

[色]……「飾る収納」に使う雑貨や収納グッズの色数が多いと、ごちゃごちゃうるさい印象に。部屋やコーナーのメインカラーを決めて統一すると、それだけでスッキリ見えます。

[テイスト]……さまざまな種類のモノをいっしょに飾る場合、カントリーならカントリー、モダンならモダンと、自分が好きなテイストのモノだけをそろえると、スッキリ見えます。

[素材]……サイズやデザインが違うモノが混在する場合も、木製のモノだけ、ステンレス製のモノだけなど同じ素材にそろえると、見た目スッキリ。

[サイズ]……本など同じ種類のモノを並べる場合、サイズをそろえたり高さ順に並べたりすると見た目がキレイ。探しやすいし、ムダな空間が少なくなるという効果も。

【コツ2】「まとめる」

色やテイスト、素材やサイズが違うモノたちが、どうしても出しっぱなしになってしまう。そんなときは、1か所にまとめる工夫をしましょう。おしゃれなカゴやトレイに入れるだけでも、乱雑な印象がぐっと和らぎます。

【コツ3】「こだわる」

部屋にお気に入りのモノが並んでいると、居心地がよくなりますよね。出しっぱなし=「飾る収納」を心がけ始めると、モノを買うにも自分が見ていて気持ちのよいもの、落ち着くモノを選ぼう、と思うようになります。自分の好きなモノ、本当に使うモノしか置きたくなくなり、使わない不用品を処分しようという気にもなるはずです。

自分流のラクチンな「飾る収納」が楽しめるようになると、そのすごい威力にも気づき始めます。部屋が少しぐらい散らかっていても、出しっぱなしの部分に目を奪われ、見てほしくないズボラ部分が目立たなくなる、という効果があるのです。

次から、実際に「放り込む収納」と「出しっぱなし収納」とを使い分けて部屋を片づける具体的なワザを見ていきましょう。

POINT
出しっぱなしで見栄えもよくするには、「そろえる」「まとめる」「こだわる」のがコツ。

スッキリさせるコツ

マイルームは、少しぐらい雑然としていた方が落ち着くという人もいるかもしれませんが、暮らしの核となる場所だけに、いつも「居心地がいいな」と感じられる程度には、片づいていてほしいもの。自分のお気に入りのモノたちが発するオーラを楽しみながらリラックスでき、彼や友人が来たときに「おしゃれ」と思ってもらえるような空間にできたら最高です。

ふだんよく使うモノやお気に入りのモノは出しっぱなしを心がける一方で、リビングの困りもの=「ちょい置きモノ」と「たまりモノ」をどう片づけるかが課題。ラクチンワザを駆使して、モノが出ていてもスッキリと快適な空間作りを目指しましょう。

こまごました生活雑貨やリモコン類、本や雑誌、CDなど、リビングでは、いつの間にかいろんなモノがあちこちに移動して散らかってしまいがちです。これは、私たちが無意識のうちにしてしまう「ちょい置き」が原因です。「ちょい置き」を完全に防ぐのはムリなので、「ちょい置き」することを前提にモノの片づけ方を決めていきましょう。

「ちょい置き」モノを放り込めるよう、カゴを常備する

棚の一番下など、部屋の目立たない場所に、大きめのカゴを常備しておきましょう。部屋のあちこちにちょい置きしたモノが目立ってきたな、と思ったら、とりあえずそこにポイポイ放り込んでいくのに便利。ゴチャゴチャが視界から消えるので、これだけでもスッキリします。

放り込んだモノは、しばらくの間は放っておいても構いません。必要なモノだけ取り出して使えばいいのですから。でも、いつまでも放りっぱなしにせず、なるべく早く「住所」に戻すのを忘れずに。そうすれば、カゴのなかのモノは自然に減っていくはずです。もしそのカゴにずっととどまっているモノがあれば、それは不用なモノだと疑ってみるべき。しかるべき方法で処分しましょう。

あちこちに移動するモノの「住所」は数か所作る

携帯電話やテレビ・エアコンのリモコンなどは、つい「ちょい置き」しがちで、家のなかで「住所」が定着しづらいモノの代表格です。うっかり行方不明になるのを防ぐためにも、テーブルの上、ソファのサイドテーブルなど、よく使う場所の近く、数か所にカゴや布製バケツなどを置き、そこに入れる習慣をつけましょう。

ソファの上、テレビの前など、自分の行動に合わせて数か所に「住所」を決めておけば、1か所に限定したときよりも、戻れる確率は増えるはず。入れ物のどれかを探せば必ず入っている、と安心できるまで習慣づけることができればしめたもの。あてずっぽうに探すより時間の節約になるし、単品でバラバラあちこちにあるよりもまとまり感があってスッキリ見えます。

布製ウォールポケットは生活感を隠しながらの収納に便利

マイルームでくつろぐのはいつもきまった場所、という人は、自分が座ったまま手が届く場所に、壁と同系色のウォールポケットを吊るしておくと便利。 イチオシの使い道は、リモコン入れ。テレビもDVDもCDプレーヤーもエアコンも、部屋中のリモコンを1つずつのポケットに放り込むだけで、まとめて収納できるので便利。リモコンがちょこっとだけ見える深さのポケット付きのものを選べば、適度に生活感を隠しながら収納できます。

余ったポケットには、メモ帳とペンなどもスタンバイ。気になる情報をメモしたり、録画や録音をした後にさっとラベルを書くのに重宝します。

もちろん、爪切り、はさみ、ペンなど、マイルームでよく使うさまざまな生活雑貨の収納にも大活躍。自分がくつろいでいる場所から、さっと手を伸ばして「ちょい置き」できるから快適です。

POINT
ちょい置きでもスッキリ見えるコツは、カゴで適度にまとまり感を出すこと。

「吊るす」を活用する

床に置かずに、空間を有効活用できる「ひっかけ」収納は、狭いマイルームを広く見せる強い味方。あちこちにセンスよく「ちょい掛け」できる場所を作ってしまいましょう。

上着やバッグはお手軽フックを活用

マイルームに入ったとたん、つい脱ぎっぱなしにしてしまう上着や、置きっぱなしにしてしまいがちなバッグにも、ちゃんとした住所を作りましょう。

おすすめは、後づけできて取り外しも簡単なフック。家具の最上部にひっかけられるタイプのフックをつければ、あっという間に買い物バッグや洋服ハンガーをひっかけられる便利な収納場所に早変わりです。

また、ドアの最上部にひっかけて使うタイプのドアフックも便利。ちょっと位置が高めですが、丈の長いコートをかけたり、お客様用の上着やバッグかけとして使うこともでき、重宝します。

シンプルで丈夫なステンレス製など、100円均一ショップなどでも売っています。お気に入りを探してみてください。

帽子を入れた買い物バッグもフックやイスにちょい掛け

ふだん近所に買い物やお散歩に行くときに使う布バッグや、夏なら日よけ帽子、冬なら手袋など、出かけるたびに「あれ、どこに置いたっけ?」と探したりしていませんか?

そんな人は、家具の側面につけたフックやイスの背などを買い物バッグの「住所」にして、帰ってきたらすぐちょい掛けするルールにしてみてはいかがでしょうか。なかに帽子や手袋などを入れっぱなしにしておけば、すぐにお出かけ準備完了です。

いつも行方不明になるティッシュにも「住所」を

ティッシュも床にじか置きだと「あれ、どこだっけ?」になりやすいモノ。毎回わざわざ探すのが面倒なら、ちょい掛けテクで場所を固定してしまいましょう。市販の布製のティッシュボックスカバー(吊るせるタイプ)に入れ、自分が一番よくくつろいでいる場所から手の届く壁や家具にフックをつけ、ひっかけるだけでOK。

出っ張りのある部屋ならつっぱりポールが大活躍

真四角ではなく、壁際に出っ張りがあったりと、デッドスペースのある部屋なら、その狭い間口はつっぱりポールを設置するのにぴったり。洋服やバッグ、マフラーや帽子など、いろんなモノをひっかけて収納するのに重宝します。

重さですぐ落ちてしまわないよう、100円ショップの細いポールではなく、太めでつっぱり強度を調整できるタイプを選びましょう。奥と手前、2本ポールをつけて、手前にはカーテンを吊るせば見た目もスッキリ。

割引チケットはピンで吊るしたひもにひとまとめ

割引チケットやサービスチケットは、しまいこんではダメ。目につきやすい家具の側面のピンに吊るしたひもに、ミニ洗濯バサミではさんでおけば、使い忘れを防げます。ひもは麻、ミニ洗濯バサミは木製など、自然素材にこだわり、センスのいいポストカードをいっしょに飾ったりすれば、おしゃれに見えます。

画像: つっぱりポールでデッドスペースを有効利用するのも手 イラスト/えのきのこ

つっぱりポールでデッドスペースを有効利用するのも手
イラスト/えのきのこ

POINT
空間、デッドスペースを最大限に利用するには、ちょい掛け&吊るし収納で決まり。

本類・CD・DVDの収納のコツ

いつのまにかたまってしまう本・雑誌も、マイルームの困りもの。収納力も重視しつつ、スッキリ見えて、処分のタイミングがわかる収納ワザを工夫しましょう。CDやDVDの収納にも応用できます。

本棚の前面をおしゃれな布でカバーリング

ぎっしり本が詰まった本棚をマイルームにドーンと置くのは圧迫感ありすぎ。とりあえず一番カンタンに見た目をスッキリさせたいなら、本棚の最上部にフック2つと棒を使って布を吊るし、ふだんは隠しておくとスッキリ。日焼けによる本の色あせも防げます。吊るす布はどんなインテリアにもしっくりなじむ、生成りなどのナチュラルカラーを選ぶのがおすすめ。あまり存在感のある布だと、そこだけ変に目立ってしまうので注意してください。

カバーを裏返して見せればスッキリ

布をかけなくても、本棚をスッキリ見せる簡単な方法があります。それは、本を並べるときに、同じサイズや種類の本をまとめること。文庫は文庫本だけでまとめるなど、本の高さをそろえるだけでもスッキリ見えます。

もっとこだわるなら、本屋さんでかけてもらったカバーを裏返して、ナチュラルカラーの無地の背表紙に統一してから並べると、見た目もグッドです。

縦長カゴに立てれば処分どきがよくわかる

雑誌をマガジンラックに入れると決めても、ついテキトーに放り込んでしまうと、乱雑な印象になります。しかも、雑誌は一定量になったら処分するというルールを決めておいたつもりが、どんどん入れる量が増えて、今やあふれんばかり。これって、ありがちですよね。放り込み収納ができるマガジンラックは雑誌の収納場所に最適のはずですが、入れやすいよう上側が広く開いているため、ムリすればどんどん入ってしまうのが欠点。見栄えが悪くなるし、どうしても雑誌の処分のタイミングが甘くなりがちです。

そこで試してほしいのが、雑誌が丸ごと入るサイズの四角いおしゃれなカゴをマガジンラック代わりに使うこと。雑誌を読み終わったらそこに立てて入れていくことにするのです。ごちゃつく表紙をすっぽり隠しながら、直立の形でしまえるから、雑誌を出し入れしやすいのがメリット。雑誌を無理やり押し込めないので、入らなくなった時点で何冊か雑誌を捨てなきゃ、という気にさせられます。

読んだ雑誌は右端に入れる、というルールにすれば、読まない雑誌だけが左にたまり、「これなら捨ててもいい」という判断がしやすくなります。

まっすぐ積むだけもでスッキリ

マガジンラックやカゴに立てて入れることすら面倒……そんな人は、ふだん使わないイスの上などを指定席に決め、まっすぐ積み重ねておくだけでもOK。本や雑誌の大きさをそろえ、同じ方向に背を向け、きっちり重ねる、これだけの手間で片づいた印象になります。一番上には一番お気に入りの表紙の一冊を乗せれば気分もいい!

イスの上に乗せるのは、掃除のときに動かせるから。プランター台など、キャスターつきの台に載せるのもおすすめです。重ねておくことのメリットは見た目だけではありません。それは、処分のしどきが一目でわかること。「そろそろ積むのも限界!」と感じたら、片づけなきゃ、という気になるはず。

画像: 大容量のマガジンラックは死蔵品の温床にも イラスト/えのきのこ

大容量のマガジンラックは死蔵品の温床にも
イラスト/えのきのこ

おしゃれな紙袋を活用する

4つ折にした新聞や雑誌を入れるのにちょうどいいサイズの手提げタイプの紙袋があったら、それを収納に使わない手はありません。読み終わった新聞や雑誌をどんどん立てて入れていきましょう。おしゃれな紙袋を使えば、部屋にぽんと置いてあってもインテリアのじゃまになりません。
紙袋がいっぱいになったら資源ごみ置き場に直行。新聞や雑誌を束ねたりする手間もいらず、ラクチンです。

大量のマンガ単行本は引き出す収納で

つい全巻そろえたくなるお気に入りのマンガの単行本。けれども、ふつうに並べると、すぐ本棚が満杯になってしまうし、奥と手前に2列に並べたのでは取りにくくなってしまうのが痛いところです。

そこでおすすめなのが、本棚の奥行にぴったり合う箱のなかに入れて、箱ごと出し入れする方法。どこに何があるかすぐわかるし、奥の方にある本を取るのもカンタンです。

100円ショップでもマンガ単行本用サイズの収納ケースが売られているし、使い終えたティッシュの空き箱の上部を切り取ってそこに立てれば、約15冊が入る引き出しに変身します。これは文庫本の収納にも応用できます。

前に本が並んでいても後ろの本が見えれば探すのがラク

箱を用意するのが面倒、という人には、前後に段差をつけて本を収納する方法がおすすめ。まずはもう読むことはないだろうけれど、一応取っておきたい「死蔵本」を後列に3〜4冊くらいずつ積んでいって段差を作ります。その上に「もしかしたら1年以内に読み直すかもしれない」本を立てて並べ、さらに前段には「何度も読み直したい本」をふつうに並べればOK。

前に本を並べても、後ろの本のタイトルの一部が見えるように段差を作るのがコツ。いざ読みたくなったときに、ラクに探せます。

POINT
雑誌や本は隠す収納がイチバン。本棚の使いやすさを工夫することも、お部屋スッキリのポイント。

なお、本稿は『汚い部屋から今度こそ絶対抜け出す本』(永岡書店)から一部を抜粋して掲載しています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

画像: 【汚部屋がスッキリ】収納テクニック リビングの小物、クローゼットの服は100均グッズが大活躍!
汚い部屋から
今度こそ絶対抜け出す本
▼これまでどうやっても部屋を片づけられなかった人のために、絶対片づく方法を徹底紹介。▼常に足の踏み場がないくらい部屋が散らかっている、という最低レベルの人でも挫折しないよう、限りなくハードルの低い解説で構成。▼「これならできる! 」と必ず思える、使える一冊です。

※⑤「片付けの基本」はこちら

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