コロナ禍の“巣ごもりオーディオ”ではないが、以前よりも自宅で音楽を聴く時間が増えた。そこで今回提案したいのが、好みのジャンルやアーティストまで絞った「特化型」厳選セットだ。スピーカー、アンプ、プレーヤーの3点セットだが、その構成などにキラリと光る個性や特徴のある製品を選んでみよう。

好みのジャンルやアーティストまで絞った「特化型」の厳選セットを提案したい

コロナ禍の“巣ごもりオーディオ”ではないが、以前よりも自宅で音楽を聴く時間が増えた。その音楽ジャンルも定番のクラジャ(クラシック、ジャズ)からどんどん広がって、流行のシティ・ポップや、ビリー・アイリッシュなど何でも楽しみたい。

そこで今回提案したいのが、好みのジャンルやアーティストまで絞った「特化型」厳選セットだ。

スピーカー、アンプ、プレーヤーの3点セットだが、その構成などにキラリと光る個性や特徴のある製品を選んでみよう。もちろん、自分なりの「テーマ性」を持たせたうえでの選定だ。

例えば、「藤田恵美の生声をデスクトップオーディオで再現する!」というテーマは、オーディオクイーンと呼ばれる藤田恵美の「ヘッドホンコンサート」がヒントになったもの。

コロナ禍では、PAを使った大規模なコンサートはできない。ならば少人数限定で、マイクの音をそのままヘッドホンで聴いてもらい、同時に録音しようという珍しい企画である。私も、マイヘッドホン持参で参加した(2021年2月)。そのライブ収録のCDがリリースされているのだ。

藤田恵美の美しい生声を“追体験”させるコンポが組めないだろうか。そんなとき出会ったのが、イクリプスの卵型コンパクトスピーカー、TD307MK3。あまりに生々しいボーカル再生に一目ぼれして、システムの主役に抜擢した。明瞭性、空間再現力、スピード感も抜群だ。ティアック、デノンのコンポとも相性バッチリで、素晴らしいキャスティングとなったしだいだ。

ほかにも、「ブルートゥース対応アクティブスピーカーでお手軽ハイレゾ」や「オールジャパンで音楽の愉悦を追求する」などのテーマを展開。「マッキントッシュ×JBL」のテーマでは、話題の4309スタジオモニターを華麗に鳴らし、ノラ・ジョーンズのライブ会場に飛び込んだか? というような熱い想いを皆さんと共有したい。

一期一会のオーディオライフを過ごしてほしいものだ。

林 正儀セレクト 1
ブルートゥース対応アクティブスピーカーでお手軽ハイレゾ

▶︎組み合わせ価格:37万2900円

アクティブスピーカー
エアパルス
A100 BT5.0
実売価格例:10万8900円(ペア)

画像: ●幅160㎜×高さ255㎜×奥行き283㎜●5.5㎏(1本)

●幅160㎜×高さ255㎜×奥行き283㎜●5.5㎏(1本)

リボンツイーターと127ミリの高性能ウーハーを搭載するブルートゥース対応アクティブスピーカー。それぞれをクラスDアンプで駆動する。

CDプレーヤー
ニュープライム
CDP-9
実売価格例:26万4000円

画像: ●幅235㎜×高さ55㎜×奥行き281㎜●2.3㎏

●幅235㎜×高さ55㎜×奥行き281㎜●2.3㎏

小型高性能オーディオを得意とするニュープライムのCDプレーヤーだ。ハイエンドDACとプリアンプも内蔵している。

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ふだん使いでは、ブルートゥースでスマホの音源を聴く。じっくりと聴きたいときは、CDプレーヤーやパソコンからの高音質ストリーミングで楽しむ。そんなライフスタイルにぴったりのスピーカーシステムを紹介しよう。

エアパルスという新進ブランドのA100 BT5.0だ。フィル・ジョーンズが作ったといえばオーディオファンも納得で、あのアビーロード・スタジオに納入実績のある有名な人物である。

スピーカーの見た目は正統派ブックシェルフ型だが、ハイレゾ対応で高性能DACを搭載。背面にはボリュームのほか、高音/低音調整ダイヤルや豊富な入力端子を搭載している。アクティブ(アンプ内蔵)なので電源ケーブルがあり、クラスDアンプでウーハーとツイーターを独立駆動する仕組みだ。

グッと低く、制動されたエアパルスらしい低音域だ。コントラバスもエレキベースも力強くアタック感を描き分け、音楽ジャンルの区別なく重心の安定した出方をする。声やヴァイオリンの透明感が高まるのは、リボンツイーターのリニアリティ(直線性)がいいためだ。余計な色をつけず、音源の忠実再現に徹する。そんなサウンドである。

ブルートゥースのペアリングも簡単で、aptX接続の再生音は、ハイレゾらしくクリアで滑らかだ。どの楽曲を聴いても柔らかな余韻が気持ちよく、BGM的に流しておくのもいい。

プロ機っぽさのあるエアパルスと組み合わせるなら、むしろおしゃれでコンパクトなニュープライムが似合うと思う。CDP-9は、こちらも多機能で、ハイエンドDACと高性能プリアンプも内蔵する光ディスクプレーヤーだ。

機能はかぶるがCDプレーヤーとして使えばOKで、サウンドは力みのない自然体。オーディオ的な堅苦しさがなく、リズムが跳ねるように軽快で、気持ちのいいフラットバランスだ。ボーカルやギターの繊細な表現は、特にグッド。今はやりのシティ・ポップ系もリアルにヒューマンに再生してくれる。

林 正儀セレクト 2
藤田恵美の生声をデスクトップオーディオで再現する!

▶︎組み合わせ価格:23万7530円

スピーカー
イクリプス
TD307MK3
実売価格例:5万5000円(ペア)

画像: ●幅135㎜×高さ212㎜×奥行き184㎜●2㎏(1本)

●幅135㎜×高さ212㎜×奥行き184㎜●2㎏(1本)

TD307の最新機だ。12個の部品を刷新して、1ランク上の性能を実現。低域が80ヘルツまで伸び、驚異のコンパクトスピーカーになった。

CDプレーヤー
デノン
DCD-50
実売価格例:4万1800円

画像: ●幅200㎜×高さ86㎜×奥行き240㎜●2.4㎏

●幅200㎜×高さ86㎜×奥行き240㎜●2.4㎏

縦置きもOKなデスクトップサイズのCDプレーヤー。メカニズムはスロットインで、192kヘルツ/32ビット対応のDACを搭載する。

プリメインアンプ
ティアック
AX-505
実売価格例:14万730円

画像: ●幅290㎜×高さ81.2㎜×奥行き264㎜●4.2㎏

●幅290㎜×高さ81.2㎜×奥行き264㎜●4.2㎏

Referenceシリーズのプリメインだ。A4サイズの筐体に130ワット×2の高出力を実現。二つのレベルメーターが目を引く。

▶︎▶︎

「コンサートのようなレコーディング」「レコーディングのようなコンサート」を体験した。藤田恵美の「ヘッドホンコンサート」(観客数40名)だ。ライブをそのままヘッドホンで聴き、その音を同時録音した世界初のCDが登場。そのコンサートを“追体験”させてくれるスピーカーが欲しい。

それなら、新型イクリプスがぴったりだろう。TD307の3世代機は、デスクトップに似合う卵型デザイン。似合うだけでなく、素晴らしくサウンドが進化したからだ。

新開発グラスファイバーコーンにより、明瞭性、空間再現力、スピード感が驚異的に向上。そのため反応がよく、音の余韻や広がりがきれいだ。シームレスなつながりで、小さい声に感情を乗せる彼女の生声が、ぽっと眼前に現れて感動する。大音量は苦手だが、ピアノトリオや管弦楽も気持ちよくこなして、80ヘルツまで伸びたベースサウンドは、ユニット径6.5センチとは思えない。

鳴らすアンプやCDプレーヤーも品位のあるコンパクトモデルにしよう。AX-505は、ティアックのA4サイズプリメインだ。うたい文句は「デスクトップにはまる高音質」。

オランダ・Hypex社製のアンプモジュールを使いこなし、最高級シリーズらしいドライブ力のある、しなやかなサウンドに仕上げている。歌唱力のある女性ボーカルは格別で、上白石萌音の、爽やかに伸びる高音域にも聴きほれた。

DCD-50は、デノン・デザインシリーズのCD専用プレーヤーだ。軽快な操作フィーリングのスロットイン方式。縦置きもOKなデスクトップサイズで、AX-505とも相性がいい。価格が手ごろで、デノンらしい座りのよさと音色の統一感がこのプレーヤーの魅力だ。

合計20万円と少しで、このセットが組めれば大満足といえる。TD307MK3は、私的にはイクリプス史上ベストといえる出来栄えで、1本買いができるのもAVホームシアターファンにはうれしい。5.1chパッケージでも購入可能だ。

林 正儀セレクト 3
オールジャパンで音楽の愉悦を追求する

▶︎組み合わせ価格:83万4730円

スピーカー
クリプトン
KX-0.5Ⅱ
実売価格例:21万4500円(ペア)

画像: ●幅194㎜×高さ352㎜×奥行き319㎜●7.2㎏(1本)

●幅194㎜×高さ352㎜×奥行き319㎜●7.2㎏(1本)

人気のKX-0.5がバイワイヤリング仕様に進化した。ハイレゾ対応のリングツイータとウーハーは同じで、内部配線材を高級化。

SACD/CDプレーヤー
ヤマハ
CD-S2100
実売価格例:25万7230円

画像: ●幅435㎜×高さ137㎜×奥行き438㎜●15.6㎏

●幅435㎜×高さ137㎜×奥行き438㎜●15.6㎏

ヤマハのオリジナル技術を結集したCDプレーヤー。高剛性無共振メカやESS社製の高性能DAC、フルバランス伝送などが特徴。

プリメインアンプ
アキュフェーズ
E-280
実売価格例:36万3000円

画像: ●幅465㎜×高さ151㎜×奥行き420㎜●20.4㎏

●幅465㎜×高さ151㎜×奥行き420㎜●20.4㎏

駆動力と低雑音化をさらに進めたアキュフェーズのスタンダードプリメインだ。AAVAボリュームなど、上位のノウハウを引き継ぐ。

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国産機はオーディオ性能は優秀だが、音楽的な表現力が…。などといわれた時代はもう古い。その好例が、アキュフェーズとヤマハ、そして国産スピーカーブランドの代表であるクリプトンがタッグを組んだ、ご覧のシステムだ。

クリプトンのKX-0.5シリーズがⅡに進化して、いちばん変わったのが内部配線材。上位機、KX-1.5と同じPCトリプルCなどの最高グレード品で、さらにバイワイヤリング端子とした。配線材と音のチューニングでスピーカーはガラリと変わり、ユニットの能力がより一層引き出される。設計者が浴びるほど音楽ソフトを聴いて、納得するまで追い込んだ力作ブックシェルフなのだ。

14センチのカーボンポリプロピレン製ウーハーから聴けるのは、密閉型らしい、もたつきのない音。力強い鮮やかな鳴りっぷりだ。締まったベースやドラムプレイが小気味よく、リングツイーターのおかげで50kヘルツまで帯域が伸び、爽やかな音場イメージを体感させ、ボーカル音域のつながりもいい。

その駆動アンプに、国産アンプメーカーの雄、アキュフェーズを使えば鬼に金棒だ。E-280はオーディオ的な再生能力と音楽性をみごとに両立させたハイエンド入門機。直系の初代機は1995年に登場(E-210)という由緒ある傑作アンプなのだ。

ボリュームは高性能なAAVA方式にてS/N優秀。120ワット+120ワット(4Ω)の高出力で、スピーカー端子はバイワイヤリングつなぎにも便利なA/Bの2系統だ。

ヤマハのCD-S2100とも相性がいい。音の鮮度とレスポンスを高めた全段フルバランス伝送+ディスクリート構成で、この組み合わせはクラシックやボーカル、小編成のジャズを得意とするが、SACD盤の角田健一ビッグバンドでも、スカッと爽快なライブ演奏の空気感を体感させる。管弦楽ものは、ドイツの重いシンフォニーよりも、優雅で色彩的な「幻想交響曲」が私好みだ。

林 正儀セレクト 4
復活したアナログレコードを味わい尽くす

▶︎組み合わせ価格:43万6700円

スピーカー
ソナス・ファベール
Sonetto Ⅰ
実売価格例:21万7800円(ペア)

画像: ●幅219㎜×高さ359㎜×奥行き315㎜●7㎏(1本)

●幅219㎜×高さ359㎜×奥行き315㎜●7㎏(1本)

Sonettoシリーズのブックシェルフだ。高性能ユニットに筐体は伝統のリュート型。底部に設けたポートから豊かな低音を放射する。

レコードプレーヤー
テクニクス
SL-1500C
実売価格例:11万円

画像: ●幅453㎜×高さ169㎜×奥行き372㎜●9.9㎏

●幅453㎜×高さ169㎜×奥行き372㎜●9.9㎏

プレミアムクラスのDDプレーヤーだ。コアレスDDモーターで回転精度が高く、MMカートリッジとフォノイコ付きのハイCP機。

プリメインアンプ
ケンブリッジオーディオ
CXA61
実売価格例:10万8900円

画像: ●幅430㎜×高さ115㎜×奥行き341㎜●8.3㎏

●幅430㎜×高さ115㎜×奥行き341㎜●8.3㎏

ケンブリッジのミドルクラスプリメインだ。大型トロイダル、高剛性筐体など王道といえる音作りで、USB DAC機能も備える。

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時代遅れどころか、完全復活を遂げたアナログレコードを、お気に入りのセットで味わいたい。針を下ろす瞬間の、ゾクっとくる感触を……。というわけで、割と手軽な40万円クラスの組み合わせを提案しよう。

レコードプレーヤーは、カートリッジ(オルトフォンのMMレッド)も、フォノイコライザーも内蔵された、テクニクスのSL-1500Cだ。

同じダイレクトドライブ(DD)でも、DJモデルとは一味違う大人の雰囲気がいいなと思う。アルミダイキャスト仕上げのシンプルで高級感のあるルックスが、アナログ再生にしっくりくるはずだ。その音はDD方式らしく、明快でスピード感も十分。

本機なら、アンプのライン入力にそのままつなげばOKだから、アンプ選びの自由度が高い。ここでは、ケンブリッジオーディオのCXA61を起用した。英国ブランドらしく、正統派然とした作りのよさと余裕を持ったサウンドのたたずまいが、このアンプの持ち味だ。

CXA60の後継機で、60ワット+60ワットと出力は控えめだが電源は申し分なく強力で、バランスの取れた音質を確保しつつ、クリアでエネルギー感の高い奔放な音を楽しませる。

スピーカーは、イタリアの名門、ソナス・ファベールがいい。近年、高級化の著しい同社だが、Sonettoは、手の届く高級シリーズである。

生粋のイタリアメイド。古楽器「リュート」のようなシックな外観と、レザー貼りの天板に熟練のぬくもりが感じられる。コンパクトな2ウエイ型モデルだが、アルミ合金のウーハーはSonetto専用。サイズを超えたダイナミズムに感動してほしい。

この組み合わせの音は、アナログに寄った、柔らかみのある暖かな音調といおう。そこにケンブリッジの元気よさがプラスされ、クラシックや女性ボーカルを明るく楽しく鑑賞することができる。オペラ「カルメン」のシルクのような艶やかさと、ボリューム感に富む豊かな低域再生はゴキゲンだ。

林 正儀セレクト 5
碧く輝く北欧の空に思いをはせ、ヨーロピアンサウンドに浸る

▶︎組み合わせ価格:129万6660円

スピーカー
ダリ
RUBICON 6
実売価格例:61万6000円(ペア)

画像: ●幅200㎜×高さ990㎜×奥行き380㎜●20.2㎏(1本)

●幅200㎜×高さ990㎜×奥行き380㎜●20.2㎏(1本)

ダリの中堅に位置するスタイリッシュなトールボーイ型。ウッドファイバーコーンとツイーター2基による構成で生粋のデンマーク製。

ネットワークSACDプレーヤー
マランツ
SACD 30n
実売価格例:31万1300円

画像: ●幅443㎜×高さ130㎜×奥行き424㎜●13.7㎏

●幅443㎜×高さ130㎜×奥行き424㎜●13.7㎏

アニバーサリー機にふさわしいマランツの高性能プレーヤ-だ。メカエンジンはオリジナル。ネットワーク機能を備え、デザインも新鮮。

プリメインアンプ
ロクサン
Caspian Integrated AMP
実売価格例:36万9360円

画像: ●幅432㎜×高さ80㎜×奥行き330㎜●13.0㎏

●幅432㎜×高さ80㎜×奥行き330㎜●13.0㎏

懐かしいロクサンの中堅プリメインだ。歴史のあるシリーズで、薄型サイズながらシンプルイズベストに徹し、ドライブ力も高い。

▶︎▶︎

スカンジナビアに憧れを持つオーディオファンは多い。私もその一人で、碧く輝く北欧の空に思いをはせ、静かな音楽の語らいに身を任せたい。そんなロマンチックな気分にさせてくれるのが、ダリのスピーカーである。RUBICON 6は、デンマークのダリ本社工場で設計、製造されている魅力的なトールボーイ型だ。「2+1/2+1/2ウエイ」という独自のネットワーク構成を採用。

赤紫色のウッドファイバーコーンからタイトで深みのあるリズムが響き、透き通るようなキラキラした高音域は、ソフトドームとリボンのツイーターが担当する。その按配が素晴らしいのだ。カエサルの「ルビコン川を渡る」由来のモデル名も含め、私のお気に入りのスピーカーである。

アンプは、英国ブランドにしよう。多くのメーカーがある中で古参のロクサンに決定。昔からXERXESなどのアナログプレーヤーが有名だが、このCaspianは1998年に誕生した歴史の長いシリーズだ。現在は、モニターオーディオの傘下にあって、パーツ選びやプリ/パワー分離の高性能電源などリファインが行われた。高級スピーカーも難なく生き生きと鳴らすドライブ力が魅力だ。

マランツのSACD 30nを加えたのは、伝統のマランツスピリットにほれ込んだからだ。昔のいろいろな年代のデザインがブレンドされ、そのサウンドは凛々しくフレッシュ。専用設計のメカエンジンやディスクリートDACが、確かに効いている印象だ。空間の余韻も音離れよく立体的で、マランツらしい美しさが伝わると思う。

RUBICON 6から流れる音楽は、ボーカルも楽器も、エレガントさと緻密な表現力を併せ持つ。女性シンガー・ソングライター、オーロラの透き通るような美声が、さらに倍音たっぷりに響き、モーツァルトの交響曲「ハフナー」は、力強くクリスタルな輝きを放つ弦セクションの響きに包まれた。芸術性の高い再生音だ。

林 正儀セレクト 6
マッキントッシュでJBLスタジオモニターを華麗に鳴らす

▶︎組み合わせ価格:124万3000円

スピーカー
JBL
4309
実売価格例:19万8000円(ペア)

画像: ●幅260㎜×高さ419㎜×奥行き227㎜●11.0㎏(1本)

●幅260㎜×高さ419㎜×奥行き227㎜●11.0㎏(1本)

JBL4300シリーズの最小スタジオモニターだ。新開発の165ミリウーハー+ホーンに、リアルウッドのボックスを採用した。

CDプレーヤー
トライオード
TRV-CD6SE
実売価格例:29万2600円

画像: ●幅345㎜×高さ105㎜×奥行き335㎜●8.1㎏

●幅345㎜×高さ105㎜×奥行き335㎜●8.1㎏

MQA対応や真空管出力など一台でさまざまサウンドが楽しめるトライオードのCDプレーヤーだ。アップサンプリング機能もある。

プリアンプ
マッキントッシュ
C8
実売価格例:52万2500円

画像: ●幅312㎜×高さ194㎜×奥行き413㎜●8.2㎏

●幅312㎜×高さ194㎜×奥行き413㎜●8.2㎏

マッキントッシュの新型真空管プリアンプ。4本の12AX7Aを保護ケージに収納して搭載。フォノイコライザーも内蔵する。

パワーアンプ
トライオード
TRX-P300S
実売価格例:22万9900円

画像: ●幅340㎜×高さ210㎜×奥行き320㎜●17.5㎏

●幅340㎜×高さ210㎜×奥行き320㎜●17.5㎏

300Bの音楽性豊かなサウンドを伝えるA級シングル機。出力は8ワット×2で、入力ボリュームが付き、プリメインとしても使える。

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往年のオーディオファンは、マッキトッシュとJBLに憧れた。その思いを現代の製品で実現しようという作戦だ。一つ条件にしたのは、価格も含め、大げさなシステムにしないこと。リビングにさりげなくセットしたい。

JBLの4309は、デスクトップモニター用途もターゲットにした、現代の小型2ウエイ機である。サイズは幅260ミリ×高さ419ミリ×奥行き227ミリ。ブルーバッフルに装着されたHDI(定指向性)ホーンとピュアパルプの強力なウーハーがJBLの象徴だ。バスレフポートも左右にしっかりと。背面には高音のレベルコントローラーも備え、部屋の環境や音楽の好みによって使いこなすのもいい。

鳴らすアンプは、同じ米国の老舗マッキントッシュとした。パワーアンプの得意なメーカーで、半導体アンプ全盛の今日でも出力トランスにこだわり、プリアンプは多機能さが売りだ。ここでは、C8という管球プリアンプの最新機を起用しよう。

マッキンらしい腰の座った堂々たる風格。その濃厚な響きを引き継ぎながら、現代的なキレ味や解像度を身にまとった感じである。ハイブリッドプリメインアンプのMA252と似たルックスだが、こうなるとパワーアンプも真空管が好ましい。

パワーアンプとCDプレーヤーも、真空管つながりでトライオードにしよう。300BシングルステレオのTRX-P300Sと、MQA-CDに対応したTRV-CD6SEだ。パワーアンプは8ワット/chと出力は控えめだが、能率の高いJBLスピーカーだから心配無用。プリアンプとの相性も上々で、C8の支配力を立てつつ、300Bのよさであるアナログっぽい体温感と高いグルーブ感を引き出してくれる。

これは、JBLスタジオモニターを華麗に鳴らすというテーマにぴったりだ。ノラ・ジョーンズのライブ集や、10代のポップスター、ビリー・アイリッシュのセカンドアルバム「ハピアー・ザン・エヴァー」のパワフルで美しいサウンドに浸ろう。

※価格は記事作成時のものです。
■解説/林 正儀 (AV評論家)

画像: この記事は『大人のオーディオ大百科2021』(マキノ出版)に掲載されています。 www.amazon.co.jp

この記事は『大人のオーディオ大百科2021』(マキノ出版)に掲載されています。

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