足のアーチは5つあり、それぞれに重要な役割を担っています。これらのアーチが適切に機能していることが、健康を維持する上で大切です。アーチ形状が崩れる原因は足底筋の衰えなどさまざまですが、すべては足指が使えていないことに起因します。足指が使えていないということは、すなわち指アーチが機能していないこと。これが他のアーチを崩すきっかけになります。足裏のアーチが崩れると、体にあらゆる症状を引き起こします。足の基本的な機能について、書籍『神の手鍼灸師 3分足指ほぐし』著者で鍼灸師の本田洋三さんに解説していただきました。

解説者のプロフィール

画像: 解説者のプロフィール

本田洋三(ほんだ・ようぞう)

鍼灸師・柔道整復師 1973年大阪府堺市生まれ。元来腰が悪く学生時代にヘルニアを患っていた過去もあり、柔道整復師の資格に興味を持ち、4年勤めた会社を退職して柔道整復師の専門学校に28歳から入学。同時に松原市にある鍼灸整骨院で修行を開始。一日130人近く来る院で毎日30人近い方に施術をおこなう。11年前に開業し、毎月300人近い方の治療をおこないながら、大阪や東京の地域コミュニティなどで足指ほぐしのセルフケア方法を指導している。

本稿は『神の手鍼灸師 3分足指ほぐし』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

イラスト/関祐子、イラストズー

そもそもの足の役割はどういうものか

足は全身の1/4の骨が集まる

足は片足28個、合計56個の骨で構成されており、これは全身の骨206個のうちの1/4に当たると言われています。

なぜ、足に多くの骨が集中しているのでしょうか。それは足の重要な役割である「衝撃を吸収する」機能を果たすためです。立っているときの体重を支え、歩いたり走ったりしたときの衝撃から体を守るのが足です。
頑丈なつくりでありながら、クッション性のある構造になっているため、たくさんの骨が必要なのです。下図では足を形づくるうえで重要な骨を紹介しています。

▼骨と関節の構造

画像: ▼骨と関節の構造

筋肉の衰えで足の形が崩れる

一方足を動かし、足の形を維持するのが筋肉の役割です。足裏にある筋肉を総称して足底筋群と呼びます。足底筋があることで、足は衝撃を吸収する形を維持できています。
しかし、足の筋肉が衰えてしまうと本来の足の形が崩れてしまい、衝撃を吸収できずにひざや腰などにダメージを与えてしまいます。

二の腕の筋肉が衰えたら重たいものを持つと疲れる程度かもしれません。でも、足の筋肉が衰えるとこれまで足に守られていたひざや腰、ひいては全身に、悪い影響を与えることになります。
足底筋には足指を動かすだけではなく、全身の健康を支える重要な役割があるのです。

▼筋肉の構造

足裏には足指を動かすために10個の筋肉(総称して足底筋群と呼ぶ)がありますが、特にこの5つの筋肉が足裏のアーチ形状を維持する主要な筋肉です。

画像: ▼筋肉の構造

本稿は『神の手鍼灸師 3分足指ほぐし』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。

足の形が崩れると、働かなくなる2つの機能

土踏まずはクッション

足の形状を横から見ると、指の付け根とかかとを支点に橋がかかったようなアーチ状になっています。〝土踏まず〟という地面に接地しない部分ができるこの状態があるべき足の形です。
地面に足を接地して荷重が加わったとき、このアーチ構造が地面からの衝撃を吸収するクッションの役割を担ってくれています。

ところが、アーチ形状が崩れていわゆる扁平足の状態になると、クッションの役割を果たさなくなってしまい、衝撃をひざや腰で受け止めることになるのです。

画像: 土踏まずはクッション

足底筋はバネの役割も持つ

足の形を維持する足底筋は、もちろん歩くときにも重要な筋肉です。歩くとき、いわゆる足の指が地面を踏んで蹴る動きをするとき、指が上に上がった状態になります。この上がった指が自然と下がる動作が前に進むための推進力になっているのです。
そして指が上がると着地時に伸びた足底筋が収縮し、足のアーチが持ち上がります。持ち上がったアーチには元に戻ろうとする力が働き、それがバネの役割となって地面を蹴る動作をラクにしてくれています

アーチ形状が崩れていると、クッションの役割を果たさないだけではなく、バネの役割も弱くなり、歩くと足が痛くなったり、疲れやすくなってしまうのです。

画像: 足底筋はバネの役割も持つ

正常な足の形を支える5つのアーチを整えよう

アーチが持つ3つの機能

支持機能
立位で静止しているときに体重を支える

推進機能
歩行時に身体を前方に移動させる

緩衝機能
運動中に接地するとき、上からの衝撃を和らげる

①指アーチ
体を支える面積を広げる役割。足の踏ん張る力や蹴り出す力を高める役割も持つ。

②前横アーチ
運動して荷重がかかったときに、その衝撃を吸収したり分散したりする役割。

③外側縦アーチ
直立しているときに主に体重を支え、バランスをとる機能を持つ。

④内側縦アーチ
運動するときや主に前に進むとき、姿勢の変化に対応する機能を持つ。

⑤足根骨横アーチ
運動時の衝撃を和らげる役割と内側縦アーチ、外側縦アーチを支える役割を持つ。

画像: アーチが持つ3つの機能

指のアーチが最も重要

足のアーチは5つあり、それぞれに重要な役割を担っています。これらのアーチが適切に機能している状態であることが、健康を維持する上で大切なのです。

足裏にある5つのアーチ形状が崩れる原因は、足底筋の衰えなどさまざまありますが、すべては足指が使えていないことに起因します。足指が使えていないということは、すなわち指アーチが機能していないこと。これが他のアーチを崩すきっかけになります。
足裏のアーチが崩れると、体にあらゆる症状を引き起こします。日常生活の中で足指をしっかり使えるようになり、足裏アーチの形状を整えていきしょう。

▼足指をしっかり動かせることが重要

指アーチが機能していると、足の指でものがつかめるなど、指を大きく動かせるようになります。この状態であれば歩くときに地面をしっかり指で捉えることができ、結果、足裏全体のアーチを形づくる足底筋を機能させることにつながります。

画像: ▼足指をしっかり動かせることが重要

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なお、本稿は書籍『神の手鍼灸師 3分足指ほぐし』(西東社)の中から一部を編集・再構成して掲載しています。「足指ほぐし」は、日常的に正しく足指を使えるようになるためのマッサージです。足の指をきちんと使って足裏を整えていくと、全身のバランスが整い体が正常に機能するようになり、さまざまな不調が改善していきます。本書は、基本の足指ほぐし、セルフチェック法、症状別足指ほぐしなど、オールカラーで見やすくまとめています。日常的に取り組みやすい「足指ほぐし」ポスターも付いています。詳しくは下記のリンクからご覧ください。

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2021-11-16 14:55

※①【浮き指・外反母趾】足指ほぐしで予防 足の指を “正しく使う” ことが不調の改善に役立つの記事もご覧ください。

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