地域限定発売だったBATジャパンの新機種「グロー・ヒーロ」が追加機種とともに9月から全国発売になるなど、騒がしい「グロー」界隈。今回は現役機種に愛着のある人のための「グロー・ハイパー」専用スティックの新味『ネオ・ブリリアント・ワイルドベリー』と『ネオ・ブリリアント・マスカット』を、加熱式タバコ黎明期から吸い続けてきたスモーカーの筆者が、実際に吸ってレポートします。
「グロー・ハイパー」と新機種「グロー・ヒーロ」にスティックの互換性はナシ
新機種「グロー・ヒーロ」は従来のスティックと互換性のない、中心加熱用の独自のたばこスティック(「ヴァルト」)を使用するモデルです。したがって、たったいま吸っている「グロー・ハイパー/同プロ」が使い慣れていて愛着を持っている人が乗り換える場合は、銘柄も乗り換えなくてはならないというハードルがあります。
そんな中、従来機種「グロー・ハイパー」用スティック2種類、BATジャパン『ネオ・ブリリアント・ワイルドベリー』『ネオ・ブリリアント・マスカット』(各1箱20本入・税込500円・2025年6月16日発売)が追加されました。同月23日には、真夏の夜空をイメージした限定カラーデバイス「グロー・ハイパー・プロ・オニキス・パープル」(数量限定・税込3,980円)も登場したので、そのナイトカラーのデバイスとともに、2種類のスティックを味見したいと思います。
加熱式タバコのために生まれた銘柄「ネオ(neo)」のワンコイン価格の魅力
2023年末に全面リニューアルを果たした「グロー・ハイパー/同プロ」。加熱技術「HEATBOOST テクノロジー(ヒートブースト テクノロジー)」を採用し、ニオイを抑えつつ、香ばしさを増やし、喫味をアップさせる改革を行いました。以降登場するスティックも、先端が閉じられ(スティックシール)、その2機種に最適化された味わいにブレンドが見直されたといいます。

一気に潰すのがコツ
中でも「ネオ」は紙巻きタバコとしては存在しない、加熱式タバコ専用銘柄として2018年に誕生した銘柄で、フラッグシップライン(最高値)として君臨してきました。それなのに、現在の価格は1箱500円と、お財布や電子マネー残高にやさしいままの庶民の味方銘柄です。主にカプセル入りフレーバー・メンソールタイプの製品が人気が高くなっています。
加熱式タバコ専用銘柄「ネオ」の特徴としては、キツめの喫味と、強力な清涼感のカプセル入りフレーバーメンソールものが人気。今回の追加で、レギュラー×1、メンソール×3、カプセル入りフレーバーメンソール×5の全9種類展開と、半分以上カプセルものになりました。
【喫煙レビュー】『ネオ・ブリリアント・ワイルドベリー』
そもそもは喫煙途中の味変用に用意されたカプセルですが、現在はほとんどのユーザーが最初からカプセルを潰している状況。そこで筆者もまずカプセルを潰してから味わっていきます。また「グロー・ハイパー/同プロ」は長く吸える「スタンダードモード」(4分30秒)と喫煙時間は3分と短いけれど、喫味を限界アップさせる「ブーストモード」の切替式なので、それぞれの味わいも比較します。
『ネオ・ブリリアント・ワイルドベリー』と聞いて、「おや?」と思う人も多いでしょう。なぜならフルーティーなみずみずしさが特徴の「ブリリアント・ベリー」がすでに存在するからです。野生との差をどうやって表現しているのでしょうか。
「スタンダードモード」の味わい
実際に吸ってみると、『ネオ・ブリリアント・ワイルドベリー』は同じように甘みはあるものの、ちょっとタイプが違いました。果皮の味わいを色濃く感じる、まさに野性的な味わい。強力な辛口メンソールとのハーモニーで、濃いめの世界観を感じさせてくれます。
ところがそのベリー感は中盤を境に次第に薄まり、軽いベリー風味の濃い口メンソールタバコの味わいがドカンと広がります。ケミカルさは感じませんでしたが、タバコくさいヤニ感がなんとも罪深い仕上がりでした。
「ブーストモード」の味わい
喉奥に辛口メンソールパンチが炸裂。あやしげでエキゾチックな果皮の香りが立ち上るのがブーストモード。ワイルドです。でもこちらでも中盤でフレーバーが薄まり、攻撃的なタバコ感=タール感がガツンと来ます。メンソールも抜けて、後半は見事にキツいタバコ感が炸裂しました。吸い殻のニオイも強いですが、タバコ感は強力です。
【喫煙レビュー】『ネオ・ブリリアント・マスカット』
「スタンダードモード」の味わい
マスカットフレーバーは、ケミカルな味わいに仕上がっていることが多いので、筆者はとりあえず警戒しながら加熱オン。ふんわりと広がる甘いマスカットの香りはごく自然です。吸い込むと、ケミカルに傾きそうな味わいを辛口の強力メンソールがうまく軌道修正している感じ。
あくまで清涼感が主体で、雰囲気としてマスカットフレーバーをまとっていると考えた方が良い味わいでした。
「ブーストモード」の味わい
吸い込んだ途端に、喉が「辛ッ」と悲鳴を上げるほど強力なペパーミントなメンソール感。目が覚めます。ただ同時に雰囲気としてまとわせていたマスカット感もかなり吹き飛んでしまいます。フルーティーさが好きなら「スタンダード」がおすすめかも。
まとめ:良くも悪くももっとも紙巻きタバコに近いフィーリング
タバコを吸うときに、周囲のこととタバコのうまさを天秤にかけると、うまさに傾くという人に向いているのが「グロー・ハイパー/同プロ」なのだと改めて感じました。吸っている最中も、吸い殻も罪深いくらい強いニオイを放ちます。
とはいえ、紙巻きタバコに比べればそれでもだいぶマイルド。タバコのうまさを重視する人で、強刺激メンソール好きで少しだけフレーバーがほしいなら、『ネオ・ブリリアント・ワイルドベリー』『ネオ・ブリリアント・マスカット』はおすすめです。
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