音域は2オクターブをカバー。リード楽器であるが、リコーダーに似た優しい指使いで、サクソフォンのような本格的な音色と吹き心地が味わえる。軽く持ち運びしやすく、連れ出して練習やセッションができる。水洗いができるので、手入れも簡単だ。
ヤマハ
ヴェノーヴァ YVS-100
実売価格例:1万800円
管楽器のハードルを一気に下げたのが、ヤマハの「ヴェノーヴァ」だ。プラスチック製で軽く、リコーダーのような外観で指使いも簡単。左手の指だけでも、音数の少ない「聖者の行進」などであれば、楽に吹けてしまう。オクターブキーやメインキーは当面使う必要はない。
とはいえ、リード楽器である。リコーダーのように息を吹き込めばすぐに鳴るというものではない。マウスピースに上の歯を当て、下唇でリードを支える「アンブシュア」というフォームを取る必要がある。と、書くと難しいようだが、説明書どおりに口のフォームを決めれば、買ったその日に音が出せるだろう。
学生時代に吹奏楽をやっていたら、すぐに勘が取り戻せるし、初心者でも複雑なステップを踏むことなく、演奏までたどり着ける。楽譜が読めなくても大丈夫、豊富なレッスン映像が「YouTube」に上がっているのも心強い。
採点
チューニングは親しみやすいC調で、リコーダーとほぼ同じ指使い。しかし、そこはリード楽器、肺活量もそこそこ必要になる。
解説/宇野正樹(フリーライター)
※価格は記事制作時のものです。