「魔法のストレッチ」がすばらしいのは、誰でもでき、無理なく続けられるところ。解剖の知識があるからわかるのですが、筋肉にどういう負荷を加えればいちばん効果が出るか、きちんと考えられています。すぐに効果が出るとモチベーションも上がりやすいですよね。【体験談】井上和明(医師・昭和大学藤が丘病院准教授)
歩幅が伸び颯爽と歩け人に抜かされない
ある日近所をランニングしようと思い立ち、いきなり走ったところ、右のふくらはぎから「ブチッ」という音が……。肉離れです。
痛くて歩けず、タクシーをつかまえ帰宅。学生の頃は中長距離の陸上選手で、走りには自信があったのですが、59歳の今、これほど簡単に大ケガをするなんて……。ショックでした。
もうこんな思いはしたくない。回復後はストレッチ教室に通い始めました。が、けっこう痛いし、効果も上がりません。もっといいものはないかと探していたとき、「魔法のストレッチ」の講座を見つけました。
講座で教わったストレッチがすばらしいのは、誰でもでき、無理なく続けられるところ。いっけん簡単ですが、どのストレッチの動きも、よく考えられているのです。
解剖の知識があるからわかるのですが、筋肉にどういう負荷を加えればいちばん効果が出るか、きちんと考えられています。すぐに効果が出ると、モチベーションも上がりやすいですよね。
私が家で、魔法のストレッチを実践するようになってから半年がたち、体の調子は明らかによくなっています。
まず、下半身が柔らかくなったことで歩幅が伸び、歩くのが速くなりました。以前は通勤時に3人くらいに抜かされていたのが、今は颯爽と歩けるようになり、抜かされることもありません。
また、姿勢がよくなり、楽にイスに座れるようになりました。
以前は長時間の診察で姿勢が崩れ、尾てい骨でイスに座るような、だらしない姿勢になることも多かったのですが、骨盤が立ち座骨で座れるようになると、診察も楽になりました。
手のひらが床にペタリとつくように
魔法のストレッチは、筋トレと組み合わせて、毎日朝と夜に必ずやっています。1回約30秒、ゆっくり息を吐きながら行えば、それだけでじゅうぶん効果があります。
講座に出席したときは、参加者の中でも体が硬いほうでしたが、1日1mm柔らかくするつもりで続けたら、今では立位で前屈をしたとき、手のひらが床にペタリとつくようにまでなりました。
朝にストレッチをすることで、その日の体調がわかるようになったのも有益でした。もし以前から自分の体調が把握できていたら、あんなケガもせずに済んだでしょう。病気も同じで、自分の体に関心のない人がかかることが多いのです。
自分の体に関心を持つきっかけとして、魔法のストレッチは最適。続ける中で体と対話し、足りない部分を探っていくのです。これを積み重ねて自分の体に詳しくなれば、病気の予防にもつながるでしょう。