“柔軟王子”こと村山巧さんは、全国のキッズアスリートがご用達の柔軟美トレーナー。村山さんの手にかかれば、いままで届かなかった理想の柔らかさへ、最短最速で導くことができると評判で、全国からオファーが殺到しています。主にキッズアスリートを見ていますが、実は村山さんのメソッドは運動をしない子供も大人の人でも効果は高いといいます。
解説者のプロフィール
村山 巧(むらやま・たくみ)
柔軟美トレーナー。1984年生まれ。前屈しても手が床に届かない超合金のような状況から、27 歳のときに趣味で始めたアイススケートをきっかけに柔軟な体を手に入れようと決意。ヨガや解剖学を含め、国内外のさまざまな書物・セミナーで学び、自分自身の体を通じて柔軟性の研究を重ねることで驚異の柔らかさを手に入れる。2016 年に柔軟美トレーナーとして活動を開始。銀座や渋谷のスタジオを拠点に、出張指導によるクラスを全国で開催。プロフィギュアスケーターやチアダンサー、新体操選手の指導経験も持つ。これまで指導してきた人の数は延べ2万人。短時間で劇的な変化を導き出すことで参加者から絶大な支持を集め、高いリピート率を誇っている。著書に『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』(かんき出版)、『かた~い子どもの体が一瞬で伸びるキッズストレッチ』(マキノ出版)などがある。
最短最速で柔らかくなる「トップギアストレッチ」とは
一般的にストレッチというと、呼吸をしながらじんわり筋肉を伸ばす「静的ストレッチ」、体を動かしながらストレッチする「動的ストレッチ」があります。どちらも効果的ではありますが、理想の柔軟性を獲得するまでには長い時間がかかるといいます。一方、村山さんが実践する「トップギアストレッチ」は、体が柔らかくなったことがいち早く、ときにはストレッチ中でも感じられるのが特徴です。
トップギアストレッチがなぜ最短最速で柔軟性が向上するのか。その秘密は、「筋膜アプローチ」と「脳科学アプローチ」、この2つのメソッドを組み合わせた点にあります。それぞれの詳細は後述しますが、筋膜という物理的な体の仕組みと、脳科学という神経系統の仕組みを利用することで、よりスピーディーに柔軟性向上が実現できるのです。このメソッドで、村山さんは数々のキッズアスリートのパフォーマンスに変化をもたらしており、柔軟性を高めれば、ケガの予防にも役立つといいます。
物理的なブレーキをはずす筋膜アプローチ
「筋膜」とは、頭頂部から足裏まで、主に筋肉を包んでいる薄い膜のことです。体全体の表層から深層までを、立体的に包み込んでいる全身タイツをイメージするとわかりやすいです。
筋膜は、伸び縮みする働きがあり、硬くなると、着るときにきつく感じたり、腕が動かしにくくなります。同じように、偏った姿勢や動作をしていると、筋膜の一部がヨレた状態になって固まります。そこが物理的なブレーキになり、筋膜全体の動きに悪影響を及ぼし、筋肉や関節の動きが悪くなってしまうのです。この状態の筋膜をゆるめて元に戻し、筋肉や関節が正しく動けるようにするのが筋膜リリースです。本書では、筋膜アプローチを呼んでいます。
心理的なブレーキをはずす脳科学アプローチ
すべての人間の脳には、潜在意識があるといわれています。例えば、前屈をしたときに「これ以上、前屈なんてできるわけがない」と思うと、体が無意識にブレーキをかけ、自身の思う以上の柔らかさへは導けません。ストレッチでは、この心理的なブレーキをはずすことが大切ですが、それには工夫が必要です。
無意識のブレーキをはずすのに有効なのが「PNFストレッチ」というメソッド。PNFストレッチは、リハビリで使われる運動療法の1つです。筋肉は、収縮したあとにゆるみやすい性質があります。これを利用し、筋肉を強く収縮させてから脱力することで、短時間で筋肉や関節が持っている柔軟性や可動域を呼び起こす方法です。PNFストレッチの理論に基づくエクササイズを「脳科学アプローチ」と呼んでいます。
「筋膜アプローチ」と「脳科学アプローチ」を組み合わせた「トップギアストレッチ」を行うと、たった5分で驚きの効果を実感できます。『かた~い子どもの体が一瞬で伸びるキッズストレッチ』では、「ふだん運動しない、ウチの子が柔らかくなった!」「手のひらが床について、ペタっと前屈ができた」などの体験者の声も掲載しています。例えば、大竹さん一家は、トップギアストレッチをすることで、娘のひよりさんは、Y字からI字まで足が上げれるようになったり、母親の絵美さんは前屈が深くなりました。
詳しくは、『かた~い子どもの体が一瞬で伸びるキッズストレッチ』に記載しているので、ぜひご覧ください。
※この記事は『かた~い子どもの体が一瞬で伸びるキッズストレッチ』(マキノ出版)から一部を抜粋・加筆して掲載しています。詳しくは、以下のリンクからご覧ください。
キッズストレッチ
▼柔軟美トレーナー。▼1984年生まれ。27歳の時に趣味で始めたアイススケートをきっかけに、前屈しても手が床に届かない超合金のような状況から、柔軟な体を手に入れようと決意。▼2016年に柔軟美トレーナーとして活動を開始。▼銀座や渋谷のスタジオを拠点に、少人数のセミパーソナル指導によるクラスを全国で開催。▼プロフィギュアスケーターやチアダンサー、体操の指導経験を持つ。▼これまで指導してきた人の数は延べ2万人。▼短時間で劇的な変化を導き出すことで参加者から絶大な支持を集め、高いリピート率を誇っている。▼著書に『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』(かんき出版)などがある。