「1箱580円は高すぎる!」
加熱式タバコの代名詞、「アイコスイルマ(イルマi)」をもう少し安く吸いたいと思う人のための、1箱530円の廉価版スティックシリーズが『センティア』。シンプルだけどけっこうおいしい『センティア(SENTIA)』シリーズ現行15種類を、ヘビースモーカーの筆者が全部吸い比べて、選び方も考えてみました。
「アイコスイルマ(イルマi)」×1箱530円で吸える『センティア(SENTIA)』が最安の組み合わせ!
2021年にデバイスの内部構造を一新して登場した「アイコスイルマ」(最新機種は「IQOS イルマ i」シリーズ)と、専用スティックの「テリア」。その翌年、2022年に登場したのが、廉価版スティック「センティア」です。
現在もっとも安くアイコス・ライフを送りたい場合、デバイスはバッテリー一体型のフィリップ モリス ジャパン「IQOS イルマ i ワン」(税込3,980円・発売中)、たばこスティックは『センティア』(20本入・税込530円・発売中)を選ぶ必要があります。
『テリア』と『センティア』は何が違う?
「テリア」シリーズは贅を尽くして味を追求したフラッグシップシリーズ。こだわりの味わいと、カプセルメンソールからフレーバーレギュラーなど、細かい選択肢があり、全22種類(2024年10月28日には「テリア ブラック サンシャイン メンソール」が追加となり23種類)を展開しています。
一方「センティア」は全15種類といくぶん控えめなラインナップ。しかしレギュラー6種類、メンソール4種類、カプセル入りは無いものの、フレーバーメンソール5種類と、押さえるべき所はしっかり押さえているのが特徴です。味の傾向もいくぶんマイルドで、どこかおとなしさを感じないでもありません。
ただランニングコストを考えても、1箱50円安いのはけっこう大きい。1カートンで500円、1日1箱の人ならひと月で1,500円の差が出るのですから。今回はそんなタバコ代カット可能な『センティア』シリーズを吸い比べてみます。
●王道レギュラー系(20本入・税込530円)
こと王道レギュラー系に関しては全6種類と、全5種+変わり種レギュラー2種の「テリア」と遜色ないラインナップを誇る「センティア」。ガツンと言うよりはふんわり系が主体となりますが、なかなかに味わい深い製品が揃っています。紙巻きタバコの中でもマイルドな酸味の利いたタイプが好きな人は、結構ハマる可能性大ありです。
『センティア ディープ ブロンズ』『ピュア ティーク』『バランスド ゴールド』
『ディープ ブロンズ』はもっともロースト感が強く、濃いめの味を好む人のための製品。スモーキーともいうべき香り立ちは、人を選ぶけれど、クセになる人も多いはず。舌に残る罪深い後味が、旨味たっぷり。
『ピュア ティーク』はどこかオーク樽を連想させる自然な樹木感とともに、クセのない蒸気が広がるシンプルな味わい。アウトドアで吸いたくなる肩の力の抜けたタバコ葉の旨味が、マイルドだけどしっかりおいしい。
『バランスド ゴールド』は酸味と苦味の調和が生み出すバランスド製品でありながら、ほのかなアロマ感を漂わせた味わいが特徴。香ばしいタバコ葉にサッとコロンを吹きかけたような、甘さと芳醇さを感じさせる蒸気は、ちょっと吸う人を選ぶかもしれません。
『センティア バランスド イエロー』『スムース ゴールド』『クリア シルバー』
『センティア バランスド イエロー』も、酸味と苦味の調和が生み出すバランスド製品だけれど、『バランスド ゴールド』ほどアロマ感が強くないので吸いやすい。シンプルでクセのないタバコ葉の旨味をしっかり味わえる。吐き出す蒸気に少し渋みがあるけどあくまでさっぱりタイプ。
『スムース ゴールド』の方は、けだるいパッケージカラーとともに、雑味の無さを表現。ほどよい酸味がわずかなタール感を中和しているのが強みだけれど、クセがなさ過ぎと感じる人もいるかも知れない。でもキレの良い蒸気の後味は素敵です。
『クリア シルバー』は樹木を感じさせるタバコ葉の旨味を、酸味と共に軽やかに表現したクセ無し製品で、いちばんマイルド。フワッとした香味が蒸気とともにすっきりと広がって、嫌みの無さはピカイチ。
カプセルを潰すと、スペアミント的な甘みのある清涼感が喉にグッときます。辛味と刺激の強いペパーミントではなく、じわっときて甘みのあるスペアミントタイプの清涼感なので、タバコ葉の旨味を上書きせずに、しっかりおいしいメンソールタバコ味となるのがいい感じ。
●メンソール系(20本入・税込530円)
スースーしなければ話にならないという人のためのメンソールタバコは、王道系がそろい踏み。
『センティア アイシー ブラック』『フロスト グリーン』 『クール ジェイド』『フレッシュ エメラルド』
『センティア アイシー ブラック』は、通称「ブラメン」として、紙巻きタバコの「マールボロ ブラックメンソール」を源流とした、加熱式タバコシーンでも絶大な人気を誇る強冷タイプの製品の「センティア」版。メンソールに余計な甘みは要らないと思う人の第一選択肢となります。
強冷メンソールは遠慮無しの喉奥直撃タイプ。ハーバル感はそれほど強くなく、ストイックなペパーミントの清涼感とほのかな苦味が良い仕事をしているなあと感心。
『フロスト グリーン』は、草原のようなグリーン感を基調に、清涼感をストレートに楽しむタイプ。突き抜けるスースー感はあるものの、喉には痛くない。シンプルでほどよいメンソールタバコであり、タバコ感もしっかり感じられるのがいい。ミントタブレットを食べた後のような爽快な後味もあり。
『クール ジェイド』は清涼感に特化したすっきりタイプでありながら、辛味を抑えているのが吸いやすい。シンプルだし、ほのかな甘みとタバコ葉のコクも感じるけれど、マイルド。クセのないところがクセになるかも。
『フレッシュ エメラルド』はメンソールの中でも甘みのあるスペアミントを主体とした、おとなしいスースー感のジェントルマンタイプ。ふんわりとしたミントのおいしさがタール感を打ち消して、甘さがじんわり舌に残る。スーツが似合うシンプルな味わい。
●フレーバーメンソール系(20本入・税込530円)
紙巻きタバコユーザーが加熱式の乗り換えるとき、もっとも問題となる風味の違いをカバーしてくれるのが、フレーバーメンソールの役割かも。『センティア』もその辺は抜かりなく、5種類を展開しています。
『センティア アイシー パープル』『フレッシュ パープル』
フレーバーメンソール系でもっとも好まれているのが、ベリー系メンソール。ベリー感が加熱式特有のポップコーン臭をマスクして、一気に吸いやすくしてくれます。『センティア』ではこのベリー系メンソールを2種類展開。
『アイシー パープル』は、ブラメン系の冷涼感を主体としたキリッとタイプ。甘さを控えた冷たく強力なスースー感で圧倒してくれます。喉奥に辛さが直撃するけれど、甘さ控えめのベリー感が余韻を残してくれるので、凶暴な感じではありません。
『フレッシュ パープル』は、せっかくのベリー系なのだからもっとジューシーさを! と望む人のためのフルーティーな一発。ジュワッと広がるブルーベリーなアロマがシンプルにおいしい。
『センティア シトラス グリーン』『トロピカル イエロー『ジューシー レッド』
『センティア シトラス グリーン』は根強い人気のシトラス(柑橘系)フレーバーで、さわやかすっきりを実現。キリッとした辛すぎないメンソールに、フレッシュ・フルーティーな酸味でキレを加えて、飽きの来ない味わいに仕上げました。
『トロピカル イエロー』は、一歩間違えるとクセが強くなりがちな南国感をうまくあしらったリゾート感あふれるおいしさ。控えめなトロピカル感なので、エスニックが苦手な人でも吸いやすい。
『ジューシー レッド』は2024年8月に追加されたばかりの、ニューフェイス。ほのかな酸味と甘さを調和させた爽快メンソールで、ストロベリーなどの赤い果実の甘酸っぱさが、多少のアロマ感を感じさせながら、口いっぱいに広がります。加熱式タバコ初心者に向いているおだやかな味わい。
【センティア公式ラインナップ】
フィリップ モリス ジャパンが公開しているテイストマップは以下の通り。
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