「毎日の買い物はまず『ダイソー』から」をモットーにする筆者が発見した気になるアイテム。今回紹介するのは組み立てて学ぶ『ガリレオ式望遠鏡』。望遠鏡を組み立ててレンズの性質を学べるキットだ。夏と言えば自由研究!あなたは この望遠鏡を使い、地動説を唱えたガリレオ・ガリレイと同じ発想に至れるだろうか。
夏といえば天体観測! 夜空の星をもっときれいに見たい!
夏の夜空を見上げると、ふと天体観測をしたくなる。星を見るのに適した季節は冬と言われているが、きっと星空と言えば夏の大三角や天の川の印象が強いからだろう。望遠鏡であの星を、月を覗いてみたいなと思うのは筆者だけではないはずだ。
そんな折、ダイソーの「組み立てて学ぶ」シリーズに、こんなものを見つけた。『ガリレオ式望遠鏡』(組み立て後サイズ:11×19×10.5cm・希望小売価格 税込330円・発売中)だ。
「組み立てて学ぶ」シリーズのレビューは今回で3回目となるだけに、ついつい期待してしまう。
なんて旬なキットだ。どうして望遠鏡で遠くを見ることができるのか、理科で習ったレンズの仕組みを実際に作りながら確かめられるという。さっそく購入し、夏休みの自由研究に取り組むことにした。
組み立てて実験開始! 疑問や気付きはきちんとまとめておこう
望遠鏡とは、光の屈折を利用し、遠くのものを拡大する仕組みのこと。そのためには、レンズの種類、レンズの組み合わせ、距離などが重要となる。これは全ての望遠鏡の基本だ。
組み立てる前に……「ガリレオ式」って何?
その中でもガリレオ式は、ガリレオ・ガリレイが考案した世界で初めて月面観察がされた望遠鏡の仕組み。その構造は凸レンズと凹レンズを組み合わせたものだ。今回作成する『ガリレオ式望遠鏡』は文字通りこの仕組みを使ったものになる。
ちなみに、対比される方式にケプラー式があり、こちらは凸レンズと凸レンズを組み合わせたもの。実物と逆に映る(倒立像になる)性質があるが、倍率を高く作ることができる利点がある。現在の天体観測用屈折望遠鏡にはこちらの方式が採用されているようだ。
とはいえ、望遠鏡の基本を知るにはガリレオ式がぴったり! 組み立ててその仕組みを学んでいこう。
『ガリレオ式望遠鏡』を組み立て開始!
中には、木製パーツ3枚、、凹レンズ、凸レンズ、ねじ2本(予備付き)、蝶ナット、ドライバー、実験手順書(組み立て説明書)、自由研究レポートが入っている。

左:凸レンズ、右:凹レンズ
こちらが凸レンズと凹レンズ。素材はアクリル製。簡単に覗いてみると、拡大と縮小、そして向こう側が歪んでいるのがわかる。これだけでも面白い!
組み立て方は、手順に従っていけばOK。
比較的パーツ数も少ないし、組み立て工程も少ないので作りやすい。
望遠鏡の要となるレンズをはめ込む。凹面凸面を間違えないように!
いい感じに組み立てられた! 伸縮出来るようになっていて、かなり本格的な造りになっている。
あとは土台を組み立てて……
『ガリレオ式望遠鏡』完成!
取り付けたら完成! なかなか本格的な見栄えだ。
早速レンズを覗いてみると、かなりクリアな視界。やや周辺がゆがんでいるが、330円でこのクオリティなら全く問題なさそう。

ちょっとだけ拡大された
筒の長さを調整すると、倍率と焦点を多少変えられる。正確な値は分からないが、体感で約2倍だろうか(画像だと分かりにくくて申し訳ないが)。実際に見てみると、想像以上にズームに出来るので驚くこと間違いなしだ。
上下左右の角度調整ができるから、本物の望遠鏡のように使えるのも面白い。土台に歯車パーツが付いているので、おおよその角度を測るのにも使えそう。
組み立てるときに、気をつけたいポイント。ココが難しい!
組み立て説明書の中で一部難しい所があったのでご紹介。
画像の組み立ては、左記にパーツ④とパーツ②、③を組み立ててからパーツ①を組み立てたほうが簡単。
この画像の上段中央~下段左下までは、筒/小にパーツ⑫、⑬、⑭を差し込んだ後、凹レンズ・パーツ⑮、⑯を組み立てて、その後に筒/大とはめ込んだほうがいい。
筆者は手順書通り組み立てていると、うっかり筒/小が筒/大の中に入り込んで、取り出せなくなってしまった……。
続いて土台。パーツ㉑~パーツ㉓は望遠鏡本体や土台に取り付ける前に、ねじと蝶ナットで先に組み合わせたほうが簡単になる。
こうした組み立て方法の改善も(望遠鏡の研究とは異なるが)研究の対象にできるので、取り組むのも面白いだろう。工程の簡略化・効率化は、どの業界でも重要な仕事だ。
自由研究の最後は「レポート」を書いて実験終了!
組み立てて終わりでは実験にも自由研究にはならない。付属の自由研究レポートに自分の考えをまとめておこう。レポートと聞くと抵抗感があるかもしれないが、見出し項目が記載されているので、スムーズに書けるはず。

ちなみに、刻印されたスペルが間違っていた(RではなくLである)
『ガリレオ式望遠鏡』で天体観測は難しいが、ガリレオ・ガリレイは同じ方式で月や木星を観測し、地動説まで唱えた。つまり、この『ガリレオ式望遠鏡』を改善・進化させれば天体観測は可能なのである。レンズの面白さに気付いたなら、ガリレオ・ガリレイと同じ道を突き詰めてみてはいかがだろうか。
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