【瞼マッサージ】血流がアップする「まぶた押し」のやり方 眼精疲労や緑内障を予防する効果

美容・ヘルスケア

緑内障は、視神経の異常によって起こる疾患です。血流アップまぶた押しを行うと、血流が改善し、視神経にも充分な酸素と栄養が行き渡り、細胞が活性化します。これらの効能は、緑内障の予防、改善にも抜群の効果を発揮してくれるのです。【解説】大杉幸毅(血液循環療法協会会長・大杉治療院院長)

解説者のプロフィール

大杉幸毅(おおすぎ・こうき)
血液循環療法協会会長。大杉治療院院長。血液循環療法専門学院院長。あん摩マッサージ指圧師。1980年、血液循環療法の村上浩康氏に入門。82年、赤門鍼灸柔整専門学校を卒業後に開業。以来、血液循環療法を普及するために、本の出版、セミナー(無料体験も含む)、講演などを積極的に行う。著書に『まぶたを10秒押すだけで目はよくなる!』(宝島社)などがある。

自分で簡単にできるのが魅力

「眼圧が下がった!」「1ヵ月続けたら手術を回避できた!」など、緑内障(視野が欠けたり狭くなったりする病気)において多くの改善症例があるのが、私の実践する「血流アップまぶた押し」(詳しいやり方は下項)です。

まぶたを閉じて、まぶたの骨と眼球の間に触れる程度の弱い圧を加え、パッと親指を離します。こうして、血流を促進させる療法です。これは、私が治療者の道を歩むきっかけとなり、現在も探究する「血液循環療法」の一つです。

血液循環療法との出合いは、私が20歳のとき。私は、重度の椎間板ヘルニア(背骨を構成する椎骨と椎骨の間にある椎間板が飛び出した状態)を患い、手術を受けました。

術後は歩けるようになったものの、腰痛は治らず、その後、激しい首の痛み、片頭痛に悩まされ、その後の10年間は、このつらい症状との戦いの日々でした。

そんなとき、友人の父親が、脳梗塞(脳の血管が詰まって起こる病気)後の半身不随や言語障害を血液循環療法で克服したことを思い出しました。

私は、友人の父親を施術した、村上浩康先生に会いに、宮城県仙台市まで行き、お話を聞きました。私はこの療法に感心して、仕事を辞めて仙台に引っ越し、村上先生の下で血液循環療法を学びながら、鍼灸学校で資格を取得して開業しました。

現在は、患者さんの施術を行いながら、療法の探究を続けています(長年悩んでいた腰痛、首痛、頭痛は、しこりが原因だと判り、自分で治療して治しました)。

その血液循環療法の中でも、「血流アップまぶた押し」は、自分で簡単にできるのが魅力です。私自身、毎日、気が向いたときに血流アップまぶた押しを行い、飛蚊症(目の前を蚊が飛ぶように見える症状)が、2~3週間で完治しました。

血流を促すことで酸素や栄養が行き渡る

眼精疲労を感じたとき、その場で行えば、すぐに目がスッキリします。これは、目の周辺および、眼球内の血液の循環が促され、充分な酸素と栄養が細胞一つ一つに行き渡るからです。

近視乱視老眼、そして現代の眼科治療では治りにくい加齢黄斑変性のほか、失明の原因のトップである緑内障を、手術なしで改善させた患者さんもいらっしゃいます。

緑内障は、視神経の異常によって起こる疾患です。視神経とは、目の視覚情報を脳へ伝達する神経で、ここに障害が起こることで、視野が欠損したり、かすんだりして、視界が正常ではなくなります。

血流アップまぶた押しを行うと、前述のとおり、血流が改善し、視神経にも充分な酸素と栄養が行き渡り、細胞が活性化します。これらの効能は、緑内障の予防、改善にも抜群の効果を発揮してくれるのです。

また、眼球の中には房水というリンパ液があり、この水によって目は一定の眼圧を保っています。しかし、この房水がなんらかの原因で排出されないと、視神経が圧迫され緑内障の原因となります。

血流アップまぶた押しをすると、房水の排出や流れも改善するので、眼圧も保たれ、緑内障の予防となるのです。

まぶたを押すのは触れる程度の力

血流アップまぶた押しは、まず、まぶたの上の骨と眼球の間を、押す目と反対側の親指外側の側面で押します。次に目の下の骨と眼球の間を、目と同じ側の親指外側の側面で押します。

このとき、いずれも奥まで押さないでください。奥まで押すと、眼球に負荷がかかりすぎるため、逆に目によくないのです。「押す」という言葉から、強く圧迫するイメージがあると思いますが、その認識は捨ててください

目には1000分の8mmという細さの毛細血管が集まっています。毛細血管を壊すことなく血流を促すことが大切です。

感覚としてはスポンジの上に親指側面を置き、沈む程度の力です。実践してもらえばわかると思いますが、「触れる」程度の力で沈むはず。この程度の力で十分に圧は加わるのです。その感覚で「ジワ~ッ」と3秒間、圧を維持して「パッ」と指先を離してください。

ソフトに「ジワ~ッ」と圧を加えることで、血液が毛細血管から静脈側に押し出され、「パッ」と離すことで、動脈側から酸素を含んだ血液が、毛細血管にドッと流れ込みます。

最後にまぶた全体を押します。押す目と反対側の親指の腹を当てて、「ジワ~ッ」と3秒圧を維持して「パッ」と指先を離します。このときも、決して強く押してはいけません。

なお、目に雑菌が入らないよう、行う前に必ず手を洗ってください。コンタクトレンズをご使用の方は、はずしてから行いましょう。目に炎症を起こしていたり、腫れていたりする場合は行わないでください。

「血流アップまぶた押し」を毎日の習慣にして、緑内障の予防、改善にご活用ください。

指先をスポンジに置いて自然に沈むくらいでの力で押す

「血流アップまぶた押し」のやり方

【注意点とアドバイス】

※行う前は必ず手を洗い、清潔な手で行う。コンタクトレンズを使用のかたははずしてから行う。目に炎症や違和感があるときは行わない。

まぶたを閉じて、(1)の目の上→(2)の目の下→(3)のまぶた全体の順番に行う
(1)の目の上と(2)の目の下は、眼球と骨の隙間を、目頭から目尻に向かって行う
(1)の目の上と(2)の目の下は、それぞれを8~10ポイントに区切って押していくとよい(写真左参照)

血流アップまぶた押し
❶「目の上部」のやり方

使う指は親指で、場所は外側の側面

右目は左手の親指、左目は右手の親指で行う

目の上の骨と眼球の間の隙間部分を押す。隙間の奥のほうまで強く押したり、眼球自体を押したりしないこと
押す力は、指先をスポンジに置いて沈む程度の力で行う

3秒間、ジワ~ッと押したらパッと親指を離す。これを片目につき、各8~10ポイントに区切り(上記参照)行う
以上を1セットとして、左右の目、各2セット行う

血流アップまぶた押し
❶「目の下部」のやり方

使う指は親指で、場所は外側の側面

右目は右手の親指、左目は左手の親指で行う

目の下の骨と眼球の間の隙間部分を押す。隙間の奥のほうまで強く押したり、眼球自体を押したりしないこと
押す力は、指先をスポンジに置いて沈む程度の力で行う

3秒間、ジワ~ッと押したらパッと親指を離す。これを片目につき、各8~10ポイントに区切り行う
以上を1セットとして、左右の目、各2セット行う
目尻側に近づいて押しづらかったら、反対の手の親指外側の側面で押してもよい

血流アップまぶた押し
❶「まぶた全体」のやり方

使う指は親指で、場所は腹全体

右目は左手の親指、左目は右手の親指で行う

親指の腹全体でまぶたをおおう
親指の腹全体でまぶたをおおいにくい場合は、手のひらの親指側の盛り上がった部分で、おおってもよい

3秒間、ジワ~ッと押したらパッと親指を離す
決して眼球を強く押さないこと
左右の目、各20回行う

この記事は『安心』2019年5月号に掲載されています。

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