実はこの酢モヤシには、皆さんが思っている以上に多くの健康効果が秘められています。重要なのは、短鎖脂肪酸の働きを促すという点です。短鎖脂肪酸は、私たちの体調を整えるうえでとても重要で、病気への感染を防いだり、体じゅうの粘液を作り出したりする役目があります。【解説】鶴見隆史(鶴見クリニック理事長)

解説者のプロフィール

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鶴見隆史(つるみ・たかふみ)
鶴見クリニック理事長。1948年石川県生まれ。金沢医科大学卒業後、浜松医科大学で研修勤務。その後、数ヵ所の病院に勤務したが西洋医学の限界を知る。さまざまな代替医療を追求していくうち酵素栄養学と出合い研究を開始。現在は第一人者として、執筆活動等も積極的に行っている。著書に『ガン患者とともに命をつなぐ』(グスコー出版)など。

短鎖脂肪酸の働きを促しガンまで予防する!

酢モヤシ」は、モヤシをひと晩漬け込んだ物。とても簡単にできますが、実は、この酢モヤシには、皆さんが思っている以上に多くの健康効果が秘められています。

いったい、どんな効果があるのでしょうか。その効能は、主に次の三つです。
腸内環境の改善
体内酵素の補給
低糖質・低カロリー

第一に、酢モヤシには、多くの食物繊維が含まれており、優れた便秘解消効果があります。しかし、それにも増して重要なのは、短鎖脂肪酸の働きを促すという点です。

短鎖脂肪酸とは、腸内の善玉菌が食物繊維を発酵させて作り出す物質です。この短鎖脂肪酸は、私たちの体調を整えるうえでとても重要で、病気への感染を防いだり、体じゅうの粘液を作り出したりする役目があります。

短鎖脂肪酸が足りないと、粘液不足に陥り、「唾が出ない」「涙が出ない」といった症状が起こります。胃粘液が足りなくなれば、胃炎や胃潰瘍になるおそれがあります。この状態がさらに悪化すれば、歯周病や舌ガン、副鼻腔ガンなどの重大な病気へとつながっていく可能性もあるのです。

酢に含まれる酢酸と、モヤシの食物繊維は、いずれも短鎖脂肪酸を作り出す材料となります。腸内環境を整え、短鎖脂肪酸不足を解消するために優れた働きをしてくれます。

短鎖脂肪酸不足から生じたと考えられる症状に悩む患者さんが、私のクリニックに、多くいらっしゃいます。これまでかかった病院では、短鎖脂肪酸不足が見落とされていたのでしょう。

こうしたかたに酢モヤシを食べてもらうと、悩みだった症状がみるみる改善していきます。

やせるポイントは食前に食べること!

第二に、酢モヤシには、天然由来の食物酵素が多く含まれており、消化や代謝を助けてくれます。

私たちの体の中には、食べ物を消化・吸収しやすくする「消化酵素」と、吸収した栄養素をエネルギーに変える手助けをする「代謝酵素」があります。

これらの二つの体内酵素は、一生のうちに体内で作られる量が限られています。外から補給しなければ、だんだん体内の酵素が足りなくなってしまうのです。

このため、食べ物に含まれている食物酵素を摂取し、補給を行うことが重要になります。

モヤシは、この食物酵素が豊富です。ただし、酵素は熱に弱いので、モヤシを長時間高温で熱することは避けてください。

食物酵素をとることに重点を置くと、生のまま酢モヤシにするのが理想ですが、食べやすさや消化のことも考慮すると、軽くゆがくのもいいでしょう。

ゆがく際は、70〜80度のお湯に10秒ほど、軽く浸ける程度にすれば、大事な酵素をキープできます。

第三に、生の緑豆モヤシに含まれる糖質は1.3g。これは、同量の白米のご飯と比べると約28分の1しかありません。同じくカロリー(エネルギー)は14gで、同量のご飯の12分の1程度です。酢モヤシに含まれている糖質やカロリーは、かなり少ないと考えていいでしょう。

私は、酢モヤシを、毎食前に、小皿にひと盛り程度食べることを、皆さんにお勧めしています。分量でいえば、50gほどでしょうか。

これは、野菜を最初に食べることで、血糖値の急上昇を抑える「ベジファースト」の実践にもなります。

これによってダイエット効果や、糖尿病の予防・改善にも役立ちます。実際、特に激しい運動等を行わなくても、酢モヤシを実践するだけで、1ヵ月で3kg程度やせる人も珍しくありません。

さらに、酢モヤシには、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれており、ここでお話ししきれない効能がまだまだあります。

お酢は、個人的には黒酢がお勧めですが、黒酢は独特の風味があり、苦手とするかたもいらっしゃるかもしれません。

そうした場合、お好みの酢に替えてもいいですし、ほかのお酢と混ぜるのもいいでしょう。穀物酢や米酢だけでなく、もろみ酢やワインビネガーなどもお勧めです。

ご自身の続けやすい形で、酢モヤシをご活用ください。

画像: お勧めは黒酢で作る酢モヤシ!

お勧めは黒酢で作る酢モヤシ!

画像: この記事は『壮快』2019年9月号に掲載されています。

この記事は『壮快』2019年9月号に掲載されています。

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