【運動会に】ダイソー「スチール製自立式一脚(1.5m)」税込770円! 三脚・一脚がないならまず買っておきたいスグレモノ【プロカメラマンがレビュー】

レビュー

ダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」税込770円は、もし三脚や一脚を持っていないなら、運動会の前に必ず買っておきたいスグレモノです。まじ素晴らしい。内容はライトスタンドなのですが、これが運動会撮影で非常に重宝。まさに一家に一本といえる便利アイテムなので、詳細を解説します。

ダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」の実態は「ライトスタンド」

それでも雲台とスマートフォンホルダー付きで税込770円は破格

「スチール製自立式一脚(1.5m)」は税込770円です。非常にリーズナブル。

100均が好きで、カメラやレンズが大好きな筆者。しかし、100均のカメラアクセサリーを紹介したことはほとんどありません。理由は簡単。筆者が自分で実際に使ってみて、おすすめできるクオリティのものがほぼないからです。

 

コストを削りすぎているためか、形は似ていますが、撮影の現場ではとても実用に耐えられないレベルの商品がほとんどでした。しかし、今回紹介するダイソー「スチール製自立式一脚(1.5m)」税込770円は違います。ちなみに「スチール製自立式一脚(1.2m)」税込550円もラインアップされていますが、こちらよりも1.5mをおすすめします。理由は後述。

 

実は、パッケージの写真や解説をみると、写真好きならばすぐに気付くのですが、ダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」はミニ雲台とスマートフォンホルダー付きのライトスタンドなのです。確かに自立式一脚と言えなくはありませんが……。

 

スチール製の1.5mのライトスタンドにミニ雲台とスマートフォンホルダーが付いて、税込770円は、プロカメラマンの目からみてもかなり破格というか、脅威的な価格といえます。さすがダイソーといったところでしょうか。

「ライトスタンド」ってなに?

ストロボやLEDライトなどを設置するためのスタンド

箱を開けると自立式一脚本体のほかに、ミニ雲台とスマートフォンホルダーが入っています。

伸縮するパイプと、その下に装備された三脚状の脚から構成されたスタンドは高さが調整でき、カメラの本体の下部などにあるカメラアクセサリーの多くが採用している1/4インチネジが上部に配置されているものが一般的です。

 

要は、ストロボ撮影を行うカメラマンなら、ほぼ全員が持っているライト用の三脚がライトスタンドというわけです。最近ではネットストアで1本1,500円程度から購入でき、自宅での撮影用に筆者も10本近く所有しています。

 

レンズの交換式のカメラを固定するには、強度的に不安がありますが、中大型のストロボやLEDライトを乗せることもあるので、スマートフォンやコンパクトカメラを固定するには十分な強度があります。倒れやすいため、三脚というよりは自立式一脚と呼ぶのは、絶妙なネーミングセンスと呼べるでしょう。まさに発想の転換。

ダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」のスペックは?

怖いくらいのコストパフォーマンスにちょっとヒク

付属のミニ雲台とスマートフォンホルダーだけでも700円以上はしそうです。

いままでの常識でいえば、ライトスタンドが1本2,000円前後、これにミニ雲台とスマートフォンホルダーを購入する1,000程度。合計で3,000円にはなってしまいます。この価格だと安めの一脚よりも高いですし、5,000円も出せば、かなり本格的な一脚が買えてしまうのです。しかし(何回も言いますが)ダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」は税込770円。

 

3段式のライトスタンドになっており、すべてを伸ばした状態で約149cm。もっとも短くした状態で64.5cmとなっています。ロックはすべてネジ式、と動きはスムーズとはいえませんが、実用に不足はなし。すべてのポールも安普請(やすぶしん)ですが、アルミではなくスチール製なので、強度的な不安も小さくなっています。

 

しかも、カメラなどの装着角度を調整するためのミニ雲台と、スマートフォンを縦横それぞれの位置で固定できる「スマートフォンホルダー」も付属します。どちらも筆者がネットストアなどで見たことのある、もっとも安いレベルの商品によく似ていますが、税込770円のライトスタンドの付属品としては非常に豪華です。

 

ダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」は、ライトスタンドとしては、筆者が過去に見たことのあるものの中でも最高レベルに安普請ですし、付属品もかなり安っぽいですが、小型のクリップオンストロボを乗せて、撮影に使えるレベルでは、プロの撮影道具としてもありレベル。ちょっとヒクくらいのコストパフォーマンスといえます。

息子の運動会で実際に使ってみた

ヘニョヘニョで高さも足りない安三脚よりも遥かにおすすめ

子どもも顔の高さほどの低い位置でもカメラを安定して構え続けることができます。便利。

自立式一脚というよりも、お安いライトスタンドといった印象のダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」を一脚の代わりに使おうと、実際に息子の運動会の撮影に持っていきました会場が狭いので、見学席からの三脚の使用が禁止されていたので、そんな意味でも「スチール製自立式一脚(1.5m)」は都合がよかったともいえます。

 

今回は、最近お気に入りのマイクロフォーサーズの「OM SYSTEM OM-3にM.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II」を装着して撮影したのですが、最高600mm相当の超望遠撮影が可能で、総重量は1kg以下です。おかげで「スチール製自立式一脚(1.5m)」の耐荷重2kg以下という条件も余裕でクリアしてくれます。

 

また、最低64.5cmまで低くできるので、子どもたちの身長に合わせた高さからの撮影も可能。そして約150cmまで高くできるので、身長約170cmの筆者が立っても、自然な姿勢で使用でき、非常にラクなのです。これだけで手ぶれが格段に減ります

 

1kg程度あるOM-3と望遠ズームレンズを装着しているため、運動会の時は「スチール製自立式一脚(1.5m)」の脚は閉じたままの一脚スタイルで使用しましたが、半日近い撮影が劇的にラクになります。また、手ぶれが格段に減るので、遅いシャッター速度が選択できるのもとても大きなメリットです。

動画も同時撮影するなら2本目もおすすめしたい

小スペースでカメラやスマートフォンを固定してくれるのが便利

立った姿勢で撮影する際には「スチール製自立式一脚(1.5m)」の方が快適です。

いっしょに運動会を見に行った妻も含めて、多くの方がスマートフォンやコンパクトカメラ、ビデオカメラなどで動画を撮影しており、各演目が終わるまで、じっとスマートフォンを固定したまま撮影をしていました。

 

筆者は「疲れないのかな〜」といつも見ているのですが、この問題は「スチール製自立式一脚(1.5m)」があれば、ほぼ解決です。重くて大きくなっているといってもスマートフォンの重さはせいぜい200〜250g程度、家庭用に限ればビデオカメラも300〜400g程度しかありません。

 

そのため、脚を開くと1辺が約50cmとなる、自重約470gの「スチール製自立式一脚(1.5m)」に固定すれば、あまりポールを伸ばさなければ、十分に自立可能です。ポールを高く伸ばす場合も、すぐに手で補助できる体制なら、転倒を防ぐこともできます。

 

そのため「スチール製自立式一脚(1.5m)」を使えば、見学席から座ったまま、望遠で動画を撮影しても、常に手で固定する必要もなく、ぶれの少ない動画をラクに撮影することができます。税込770円なので2本目を購入するのもアリでしょう。

だまされたと思って、とりあえず購入しておくといい

「スチール製自立式一脚(1.5m)」はプロの目からみても格安

スマートフォンを簡単に固定できるので、長時間の動画撮影も簡単です。

自立するといっても、カメラやレンズを装着すれば、基本的に倒れることがある、本格的な一脚に比べると、かなりポールが細く安定感に欠けるといった弱点を頭に入れて使う必要はありますが、ダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」はプロの目からみても格安です。

 

ライトスタンド+雲台、スマートフォンホルダーで、よくここまでコストダウンできたものだと感心するしかありません。また、ライトスタンドは写真業界では、非常にありふれたアイテムなので、コストダウン以外特段奇をてらった部分のない「スチール製自立式一脚(1.5m)」が安心して使用できます。

 

しかも、本格的な一脚や三脚を今後購入することがあっても「スチール製自立式一脚(1.5m)」は、ライトスタンドとしても活躍してくれるので、無駄がありません。三脚や一脚はとても重要といわれても、その価格などから二の足を踏んでいた方も、なにせ税込770円ですから、だまされたと思って、ぜひダイソーの「スチール製自立式一脚(1.5m)」を試してみてください。たったこれだけで、と驚くほど望遠撮影がしやすくなりますよ。

 

公式サイト

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。

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