ワンショットで全天球まるごと撮影できる360度カメラの代名詞的存在がリコーのTHETA(シータ)だ。THETA Vは、そのフラッグシップに位置づけられるモデルで、自然な立体感と発色を兼ね備えた品質の高い描写に加え、360度全方位からの音の収録が可能。動画撮影は高精細な4Kに対応し、全天球の4K動画をライブストリーミングで配信できるなど、多機能を誇る。
リコー
THETA V
実売価格例:5万640円
シャッターを押すだけで全天球画像が撮れる!
本機は、360度すべてを写し込む特別なカメラだが、扱いはいたって簡単。
撮影は、ボディ正面中央にあるシャッターボタンを押すだけだ。
ただ、モニターがないので、操作はアプリで行うのが基本。
撮影時に本機が傾いていても、アプリで再生する際に、どんな角度にも回転させることができるので、問題なし。
正立を考えずにシャッターが切れるのは便利だ。
また、条件にもよるが、記念写真などでその効果をより楽しむには、遠くの風景まで写し込むといい。
今回の撮影では、ハヤタ隊員がウルトラマンに変身するとき、ベーターカプセルを高く持ち上げていたような格好でシャッターを切ることが多かったが、自撮り棒などを使って、より高い位置で本機を構えると、さらに効果的な全天球画像が撮れるだろう。
全天球でも白飛びや黒つぶれを抑えたナチュラルな仕上がり
スマホだけでなく、パソコン用アプリも用意され、マウスで自在な再生が楽しめる。
上の写真はパソコン画面に表示したもの。
360度写し込むと、画面内の明るい部分と暗い部分の明暗比が高くなり、露出的に厳しくなりがちだが、THETA Vなら大丈夫。
この作例でも白飛び・黒つぶれがよく抑えられており、ナチュラルな仕上がりが得られる。
旅先の記念写真でも本機は活躍。アプリでピンチイン・ピンチアウトのほか、グルグルと画面を回して楽しめる。
360度画像や映像は、「YouTube」「Facebook」などに公開することも可能。
【編集部より】
下の画像が、360度動画です。画面左上に表示されるマークを操作するとグルグルと360度を見ることができます。
360度の世界が気軽に楽しめ、撮影後の活用も自在!
魚眼レンズを本体両面に備え、画像処理でつなぎ合わせて一つの全天球画像とするが、つなぎ合わせた跡がほとんどわからないのには驚いた。
撮るのも見るのも簡単で、360度の世界が気軽に楽しめる一台だ。
さらに、撮った画像や映像を共有したり、VRゴーグルでよりリアルに体験したりすることもできる。
解説&写真/大浦タケシ
◆Profile/宮崎県都城市生まれ。雑誌カメラマン、デザイン企画会社を経てフォトグラファーとして独立。現在、程度のいい中古のフィルムパノラマカメラを探しているが、欲しいときに出会えない虚しさを感じている。
※価格は記事制作時のものです。