「ブルートゥース」と「Wi-Fi」は、どちらもワイヤレスのデータ通信規格だが、両者はまったく別物で互換性もないので、両者をつなぐのは無理。そして特徴を一言でいうと、ブルートゥースは「通信速度は遅いが省電力性能に優れる」、Wi-Fiは「通信速度は速いが省電力性能はやや劣る」こと。ワイヤレス機器を購入する際は、両者の得意分野をしっかり理解しておくといい。なおスマホは、ブルートゥースとWi-Fiの両方に対応する。
ブルートゥースもあるけど、Wi–Fiとどこが違う?
「ブルートゥース」と「Wi─Fi」は、どちらもワイヤレスのデータ通信規格だが、両者はまったく別物で互換性もない。したがって、ブルートゥースからWi─Fiにつなぐのは無理だし、その逆も同様。ワイヤレス機器を購入する際は、この点をしっかり理解しておかないと、手持ちの製品と接続できないなど、手痛い失敗をすることになりかねない。
両者の特徴を一言でいうと、ブルートゥースは「通信速度は遅いが省電力性能に優れる」、対するWi─Fiは「通信速度は速いが省電力性能はやや劣る」。このように相反する特徴を持つため、得意とする分野もうまく棲み分けができている。
例えば、ブルートゥースが使われるのは、スピーカーやイヤホン、マウスなど、通信速度より長時間駆動が重視される製品が中心。一方、Wi─Fiは、パソコンやWi─Fiルーターなど、通信速度が求められる製品が多い。なお、スマホは、原則としてブルートゥースとWi─Fiの両方に対応する。
●Wi-Fiとブルートゥースの主な特徴
Wi-Fi
▶最新の11ax規格であれば、最大9.6Gbpsに達する速さ。
▶比較的長距離(数十メートルから100メートル程度まで)に電波が届く。
▶通信速度は高速だが、消費電力が多い。
▶スマホやパソコンなど、さまざまな機器をネットにつなぐために使われることが多い。
ブルートゥース
▶最大通信速度は24MbpsとWi-Fiに比べて遅い。
▶主に数十センチから数メートル程度の近距離通信に使われる。
▶通信速度は遅めだが、消費電力が少なく、電池のもちがいい。
▶スマホとスピーカーなど、機器どうしをつなぎ、スマホからもう一方の機器を操作する場合に使われることが多い。

解説/篠原義夫(ガジェットライター)