【ルミカライトとは】火も電気も使わない非常用ライト 災害や停電に備えて用意したいアイテム

暮らし・生活・ペット

大きな地震で夜中に目が覚める。慌てて明かりのスイッチを入れると停電で電気はつかない。しかも部屋の中に漂うガスの臭い……。こんなとき、皆さんならどうしますか?筆者なら「ルミカライト」を使います。火も電気も使わず、発熱しない化学反応の明かり「ルミカライト」。100均ショップでも買えるので、停電・災害・非常時に備えて、一家に1本は用意しておきたいアイテムです。

執筆者のプロフィール

齋藤千歳(さいとう・ちとせ)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9平方メートルの仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。

「ルミカライト」とは

アポロ計画向けに開発された化学のライト

災害や停電、非常時に備えて、いざというときの明かりを用意している方は多いのではないでしょうか?2018年の北海道胆振東部地震でブラックアウト(大規模停電)を経験した筆者も、そんなひとりです。

そして、大地震のあとにつくづく思ったのが、「よくガス漏れが起こらなかったなぁ」ということです。あのとき、大地震と停電の中でガス漏れの音や匂いがしたら、筆者はきっと、火を使う明かり(ライターやマッチ)はもちろん、懐中電灯をつけることもできなかったと思います。下手すると、真っ暗でガス臭のする中、明るくなるまで布団をかぶって怯えていたかもしれません。

そんな筆者が最近100円ショップダイソーで発見したのが「ルミカライト」。コンサートやイベントで使われるペンライトとして、ご存じの方も多いかもしれません。円筒形のプラスチックを折り曲げ、中のアンプルを割って、化学反応で発光させる使い捨てタイプのライトです。

実は、この「ルミカライト」、アポロ1号の火災事故の原因が電気系統のショートであると指摘されたため、「熱を伴わない安全な光」として開発されたといいます。

「熱を伴わない安全な光」なので、ガス漏れの心配のあるシーンでも使用が可能。しかも、防水仕様のため、大雨や強風、それどころか水中でも使えるそうです。

まさに、災害時にぴったりのライトといえるでしょう。この「ルミカライト」を2種類、筆者は100均ショップ・ダイソーで発見したわけです。具体的に紹介していきましょう。

「非常用簡易ライト」(写真上)と「災害用備蓄ライト」(写真下)。どちらもダイソーで税込110円でした。

100均ショップで見つけた2アイテム

「非常用簡易ライト」は約12時間発光

ダイソーで発見した「非常用簡易ライト」(税込110円)。「折り曲げるだけで光る」「火、電気不要・防水発熱しない」「台風・地震・停電に備えて!」といったキャッチコピーがパッケージに踊ります。

発光時間は「10〜12時間」、発光色は「イエロー」、サイズは「直径15mm×長さ180mm」。

「非常用簡易ライト」。ダイソーで税込110円で購入。発光時間は10〜12時間とパッケージに明記されています。

パッケージから取り出すと、簡単なフックと穴が装備されて、やわらかめのプラスチックの筒といった印象。両手で持ち、中央部分に親指を当てて軽く曲げると、内部のガラスアンプルが割れる感触が伝わり、発光が開始されます。

発光色はパッケージに記載されているとおりイエロー。明るさは、電気を使うライトのような強烈さはありませんが、非常時には十分といえます。

これで12時間、ひと晩以上の明かりが確保できるなら、とても安心です。

パッケージから取り出して折り曲げ、発光させたところ。強烈に明るいわけではありませんが、非常時の明かりとしては十分でしょう。

「災害備蓄用ライト」は24時間の長時間発光タイプ

ダイソーの同じコーナーにあった「災害用備蓄ライト」(税込110円)。「火、電気不要」「発熱しない」「水中使用可」などパッケージのキャッチコピーは「非常用簡易ライト」は、ほとんど変わりません。大きな違いは「長時間発光24時間」という大きな表記。

大きさは「直径15m×長さ180mm」、発光色は「イエロー」。パッケージから出してみても、外観上の「非常用簡易ライト」との違いは見つけられませんでした。

「災害用備蓄ライト」もダイソーにて税込110円で購入。「24時間」の文字がかなり大きい。

こちらも軽く曲げて内部のアンプルを割り、発光させました。さほど鮮烈ではないものの、非常用としては十分な明るさが確保できます。値段や明るさ、大きさなどに差がないなら、24時間光る「災害用備蓄ライト」のほうが、お得に感じられるわけです。

さほど強い光ではありませんが、非常時には十分頼りになります。24時間持つなら安心です。

比較してみた

きちんと比べると違いはあるが……

パッケージに表記されている発光時間に約2倍の違いがあるものの、パッケージから出すと全く違いのわからない「非常用簡易ライト」と「災害用備蓄ライト」。

実際にどんな違いがあるのか、同じタイミングで発光を開始し、24時間後までの、様子を確認しました。

折り曲げて発光させた直後の様子は、下の写真のとおり。発光の強さも含めて、見分けがつきません。念のため、上が「災害備蓄用ライト」、下が「非常用簡易ライト」です。

発光させた直後は、光量にも大きな差は感じません。それなら24時間もつ「災害備蓄用ライト」のほうがお得な気がしますが……。

しかし、少し放置したあとに確認すると、「非常用簡易ライト」のほうが「災害備蓄用ライト」よりもほんの少し明るいのです。並べて比較しないとわからないレベルなので、本当に少しの差です。

さらに約12時間後に確認すると、発光持続時間を越えた「非常用簡易ライト」の輝度が落ちてきました。とはいえ、発光時間が10〜12時間とされている「非常用簡易ライト」も、まだ光り続けています。これには驚きました。

明るさなら「非常用簡易ライト」、持続力なら「災害備蓄用ライト」といった結果でした。

まとめ

第3のライトとして常備をおすすめしたい

パッケージを開けると外見上はまったく区別のつかない「非常用簡易ライト」と「災害備蓄用ライト」。発光持続時間は10〜12時間と短いがやや明るい「非常用簡易ライト」。これに対して、発光時間が24時間と長いためわずかに暗い「災害備蓄用ライト」という差別化がなされているようです。

ただし、洞窟などに閉じ込められるといった特殊な状況でない限り、基本的には夜間だけ使うもので、発光時間の差を感じるシーンはあまりないでしょう。そう考えると、少し明るい「非常用簡易ライト」のほうが便利かもしれません。

「ルミカライト」の特徴として、一度発光を開始すると、途中で止めることや光量の調整をすることができません。とはいえ筆者は、非常用に「ルミカライト」を常備しておくことをおすすめします。100均ショップで購入すれば非常にリーズナブルですし、火も電気も使わない第3のライトとして、いざというときにとても心強いアイテムです。

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齋藤千歳(フォトグラファーライター)

元月刊カメラ誌編集者。新しいレンズやカメラをみると、解像力やぼけディスク、周辺光量といったチャートを撮影したくなる性癖があり、それらをまとめたAmazon Kindle電子書籍「レンズデータベース」などを出版中。まとめたデータを元にしたレンズやカメラのレビューも多い。使ったもの、買ったものをレビューしたくなるクセもあり、カメラアクセサリー、車中泊・キャンピングカーグッズなどの記事も執筆。現在はキャンピングカーを「方丈号」と名付け、約9㎡の仕事部屋として、車内で撮影や執筆・レビューなどを行っている。北海道の美しい風景や魅力を発信できればと活動中。

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