近くだから大丈夫と思って、老眼鏡を持たずに出かけて、出先で小さい文字を読まなければならない事態に遭遇。しまった!と思った経験はないだろうか。筆者はちょくちょく、そういう事態に陥るのだが、さほどあわてない。なぜならスマホが老眼鏡代わりになるからだ。iPhoneを老眼鏡の代わりにする方法がある!

iPhoneを老眼鏡の代わりにする方法

iPhoneのカメラをルーペとして使う

老眼鏡を持たずに外出してしまうミスは、よくあることだ。遠近両用眼鏡をかけている人は困らないだろうが、普段は眼鏡をかけていなくて、手元を見るときだけ老眼鏡をかける人が、老眼鏡を携帯せずに外出すると、出先で小さい字に遭遇したとき、どうすることもできない。
そういうときも、スマホが解決してくれる。スマホを拡大鏡として利用することができるのである。
iPhoneの場合、その名もズバリ「拡大鏡」という機能がある。iPhoneの外側のカメラ(正式名称「iSightカメラ」)で、見たいものを写し、画面に拡大表示する機能である。簡単にいえば、iPhoneのカメラをルーペとして使う機能である。

「拡大鏡」のアプリはない

この拡大鏡機能は、長くiPhoneを使っている人でも、その存在を知らない人が多い。なぜなら、iPhoneには「拡大鏡」というアプリは入っていないからだ。
アプリではない機能とは、どういうことかというと、iPhoneに標準搭載されている「アクセシビリティ」(accessibility)のひとつなのである。アクセシビリティとは「アクセスしやすい」という意味で使われる用語であり、スマホやパソコンの機能としては「操作補助」の意味で使われることが多い。「拡大鏡」は、iPhoneそのものを使いやすくする機能ではないが、iPhoneを使った補助機能ということでアクセシビリティに含まれているものと思う。

iPhoneで「拡大鏡」を使う準備・起動方法

●ホームボタンをトリプルクリックで起動する

では、iPhoneで拡大鏡を使う準備と、拡大鏡を起動させる方法を説明しよう。
iPhoneの標準設定では拡大鏡はオフになっていることが多いので、まずこれをオンにする。

「設定」アイコン→「一般」→「アクセシビリティ」へ進み、「拡大鏡」をオンにする。このとき「明るさの自動調整」も「オン」にするといいだろう。
さらに「アクセシビリティ」の項目リストに戻って、最下部の「ショートカット」へ進む。ホームボタン(iPhone X系では「サイドボタン」)のトリプルクリックに、いくつかの項目が並んでいるので、そこで「拡大鏡」にチェックを入れる。
これで、拡大鏡を使う準備は完了となる。拡大鏡を起動させるには、「ホームボタン」をトリプルクリック(3連続で押す)すればいい。

①iPhoneの「設定」アイコンをタップする

画像1: ●ホームボタンをトリプルクリックで起動する

②「一般」をタップする

画像2: ●ホームボタンをトリプルクリックで起動する

③アクセシビリティをタップする

画像3: ●ホームボタンをトリプルクリックで起動する

④「拡大鏡」をタップして「オン」にする

画像4: ●ホームボタンをトリプルクリックで起動する

⑤「拡大鏡」と「明るさの自動調整」をオンにする

画像5: ●ホームボタンをトリプルクリックで起動する

⑥「アクセシビリティ」に戻って、下部の「ショートカット」をタップする

画像6: ●ホームボタンをトリプルクリックで起動する

⑦「ホームボタンのトリプルクリック」で「拡大鏡」にチェックを入れる

画像7: ●ホームボタンをトリプルクリックで起動する


●iPhone X系ではサイドボタンをトリプルクリックする

ホームボタンのないiPhone X系ではサイドボタンをトリプルクリックすればいい。iPhoneで、どんな画面が表示されていても、ホームボタン(サイドボタン)をトリプルクリックすれば、拡大鏡が起動する。
アクセシビリティのショートカットで、複数の機能にチェックが入っている場合は、トリプルクリックで、機能リストが表示されるので、そこから「拡大鏡」を選べばいい。

●拡大鏡の便利な機能

起動した拡大鏡は、カメラ機能の撮影画面によく似ており、単なるルーペではなくデジタルならではの便利な機能が搭載されている。

画像: ズームバーで拡大率を変更可能。iPhoneと対象物の距離を変えなくても、見える大きさを変えられる。次回起動時にもズームバーの位置は再現されるので、自分の使いやすい拡大率を見つけておくといいだろう。

ズームバーで拡大率を変更可能。iPhoneと対象物の距離を変えなくても、見える大きさを変えられる。次回起動時にもズームバーの位置は再現されるので、自分の使いやすい拡大率を見つけておくといいだろう。

【ズームバー】
画面の下部が操作部になっており、操作部には拡大率のアップ/ダウンするスライドバーがある。これで、見たいものの拡大率を変える。

【ライトの点灯】
並んでいるボタンは、左側の稲妻マークが「ライトの点灯」で、見たいものにiPhoneの影が落ちて暗くなった場合に、タップして点灯/消灯を切り換える。

【フォーカスロック】
鍵のマークは「フォーカスロック」(焦点の固定)である。拡大鏡はカメラ機能の応用なので、iPhoneを見たいものにかざしたとき、オートフォーカスでピント合わせが行われる。しかし、iPhoneが動いたり、対象物が動いたりすると、ピントがズレて再び自動的にピント合わせが行われる。これが頻繁におこると、ルーペとしてはやや見にくい状況となる。そこで、見たい対象が画面に映っている状態で、見たい部分をタップすると、焦点がその距離で固定される。オートフォーカスが切れるので、アナログのルーペのように、自分でiPhoneと対象物の距離を調整してピントの合う位置を探すことになる。
フォーカスロックがかかった状態で鍵マークをタップすると、フォーカスロックが解除される。

【画面の固定】
操作部中央の丸いボタン(シャッターボタン)をタップすると、シャッター音が鳴り、いま映っている画面が表示されっぱなしになる。ある程度長い文章などを読むときに、文全体が映っているところで画面を固定すれば、iPhoneを対象物にかざし続けなくても内容を読むことができる。画面か固定されている状態でシャッターボタンを押すと、固定が解除となる。
固定の際にシャッター音がなるが、固定された画像がiPhoneの「写真」に保存されることはない。画像を保存したい場合は、固定した状態で、画面を長押しすると「イメージを保存」と「共有」のボタンが表示されるので、「イメージの保存」をタップすればいい。

【カラーフィルター】
操作部右端のボタンをタップすると、フィルター等の画質調整機能が使える。一般的にはあまり使う場面がないだろうが、カラーフィルターのほかに、明るさ、コントラストの調整と、画面の反転が可能。もう一度右端のボタンをタップすると拡大鏡に戻る。

画像: ズームバーの拡大率を最大に近いところまでズームしたもの。

ズームバーの拡大率を最大に近いところまでズームしたもの。

Androidはカメラ機能を使えばいい

●「拡大鏡」と同等の機能はAndroidにはない

iPhoneにある「拡大鏡」と同等の機能は、Androidには標準装備されていない。「拡大鏡 + フラッシュライト (虫メガネ)」(RVAppStudios製)などの無料アプリをインストールしておけば、iPhone同様に拡大鏡機能を使うことができる。

とはいえ、出先でアプリインストールをしている暇がないというときもあるだろう。そういう場合には、カメラを起動すれば、ズーム機能で拡大率を変えることもできるし、動画撮影モードなら、ライトで照らしながら見ることもできる。専用アプリほど使いやすいわけではないが、その場しのぎには十分に使えるワザといえるだろう。

まとめ

老眼鏡を持たずに外出して、出先で困ったらスマホを拡大鏡にできる。iPhoneなら「拡大鏡」機能をオンにすればいい。Androidの場合はカメラの機能で代用する。Androidユーザーは、万が一の事態に備えて、事前に拡大鏡アプリをインストールしておくといいだろう。

◆福多利夫
デジタル家電関連の記事を得意とする、モノ系ホビー系のフリーライター。一般財団法人家電製品協会認定の家電総合アドバイザーでもある。長年にわたり月刊特選街の製作に携わり、現在は気になる分野を比較検証する「何でもズバッと比べ隊!」を連載中。パソコン関連の著書も多い。

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