歩きイヤホンは危ない
スマートフォンの普及もあり、今やイヤホンやヘッドホンが大きな人気となっている。
通勤や通学、ランニングなどでイヤホンを装着している人の姿を見ることも増えてきた。
利用者が増えることで懸念されているのが、安全面だ。
屋外、特に路上でイヤホンを使って音楽を聴いていると、周囲の音はほとんど聞こえなくなる。
生活道路では、近づいてくる車や自転車に気付かないなど、事故の原因にもなりかねない。
また、デスクワーク中にイヤホンが使われるケースも多い。周囲の人の声をかけられても気付かないことが多く、一緒に仕事をする人の迷惑になることもあるだろう。
耳を塞がないイヤホンとは
そこで登場したのが、耳を塞がないタイプのイヤホンだ。
一般的なイヤホンは、耳に装着するため耳を塞いでしまう。
これは、周囲の音を遮断して音楽だけを聴くことが主な役割だからだ。
一方で、耳を塞がないタイプは、外耳に取り付けて音を出す仕組みのため、音楽を聴きながら周囲の音も聴き取れる。
路上での危険を察知することもでき、仕事中に使っても迷惑をかけることが少ない。いつでも音楽と聴いていたい人にとっては使いやすいイヤホンと言えるだろう。
もちろん、周囲の音が聞こえるぶん、騒音の大きな場所では音楽が聞き取りにくくなる。音楽に集中しにくい、というデメリットはある。状況に応じて使い分けることが肝心だ。
おすすめは ambie(アンビー)のイヤカフ
このような、耳を塞がないタイプのイヤホンもいくつか登場しているが、人気の高いモデルとしては、ambieのイヤカフがある。
これは、外耳に挟んで取り付けるイヤーカフ(※)型で、有線タイプ(5940円)とワイヤレスタイプ(1万2960円)がある。
※イヤーカフとは、イヤリングやピアスのように耳につけるアクセサリーのこと。装着する場所は、耳たぶより上の外耳の中間部分。

ambie wireless earcuffs(アンビー ワイヤレスイヤカフ)

ambie sound earcuffs(アンビー サウンドイヤカフ)
Bluetoothによるワイヤレス接続
ワイヤレスタイプはイヤーカフとネックバンドが繋がっており、ネックバンドを首に引っかけるようにして装着する。Bluetoothによるワイヤレス接続なので、ほとんどのスマホや携帯プレーヤー、パソコンと接続して使える。
ドライバーには、ソニー製の高感度ドライバーユニットを使用。また、独自の音道管設計で良好な音質と、周囲への音漏れの少なさを実現している。
耳を塞がないイヤホンの音漏れ具合は?
通勤などの利用時で気になる音漏れは、よほど大きな音で聴いていない限り、ほとんど気にならない。耳を塞がないため、一般的なイヤホンと比べて解放感があり、快適に使えることも特長だ。
いつでもどこでも音楽を聴いていたい、という人ならば、ぜひとも一度試してみるといいだろう。
ただし、例えイヤーカフといえども、装着したまま会話をしていると、相手に悪い印象を与える心配があるのはイヤホンと同様だ。くれぐれもTPOやマナーをわきまえて使いたい。
◆鳥居一豊
オーディオ、AVの分野で活躍するAVライター。専門的な知識をわかりやすく紹介することをモットーとしている。自らも大の映画・アニメ好きで自宅に専用の視聴室を備え、120インチのスクリーン、有機ELテレビなどを所有。サラウンド再生環境は6.2.4ch構成。