【ぶつからない技術】普及が進む「衝突軽減ブレーキ」その実力はメーカー差が大きい?

レビュー

衝突軽減ブレーキ
各社が採用する”ぶつからない技術”だが、その実力にはかなりの差がある

スバルのアイサイトを皮切りにトレンドとなった「ぶつからない技術(=衝突軽減ブレーキ)」。スバルの調査では1万台当たりの件数が、車両どうしの追突事故は約8割、対歩行者事故は約5割も減ったという。

そのため、普及はあっという間に進み、現在日本で販売されるほとんどの新車には、衝突軽減ブレーキが装着されるようになった。「前方車両を監視して衝突しそうになると、自動でブレーキをかける」という意味ではどれも同じだが、システムによる性能差があるのも事実だ。

そのポイントとなるのが、人間の目と同じ役目をするセンサーだ。大きく分けるとカメラ、ミリ波レーダー、赤外線レーザーレーダーの三つだが、検知するうえで得意・不得意があるため、最近では複数を組み合わせて使うシステムが多い。

中でも、筆者個人としては、スバルの「アイサイト」、トヨタ「第2世代トヨタセーフティセンス」、メルセデスベンツの「PRE-SAFEブレーキ」、ボルボの「インテリセーフ」が、現在のところ一歩抜きんでている印象だ。

●前方車両や歩行者を認識して停止

スバルのアイサイト プリクラッシュブレーキ。カメラ画像でクルマ、自転車、人を認識。

アダプティブ・クルーズ・コントロール
ドライバーの負荷を軽減するACC。特に使えるのはスバル、ベンツ、ボルボ

前走車との車間距離を一定に保つためにアクセル/ブレーキ操作を自動的に制御して追従走行を可能とするのが「アダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)」だ。今や安全運転はもちろん、疲労軽減や渋滞緩和にも欠かせない機能として普及が進んでいる。追従だけでなく、先行車の動きに合わせて減速→停止・停止保持を行うクルマも多い。

ただしこれも、クルマによって性能差が存在する。前走車をロストせずに追従走行するのは当たり前だが、それをいかに人間の感覚に合ったフィーリングで行えるかが重要な要素となる。この点で筆者が評価するのは、スバルの「アイサイトツーリングアシスト」、メルセデスの「ディストロニックプラス」、ボルボの「パイロットアシスト」といったあたりだ。そう、お気づきのとおり、これらは先述した衝突軽減ブレーキの評価が高いメーカーと同様。衝突軽減ブレーキで使うセンサーは、ACCでも使われるため、これらの性能は比例することが多いといえる。

●高速道路の渋滞時などに疲労を軽減

アイサイトツーリングアシストは、高速道路や自動車専用道路で、時速0〜100キロの広い車速域で先行車に追従走行。

先進安全自動車
予防安全性能アセスメントでわかる最新の「安全なクルマ」ランキング

国土交通省と自動車事故対策機構が行う安全性能評価試験が、自動車アセスメント(JNCAP)。各社のクルマの安全性能を、横一線で客観的に比較できる指標となっている。

1995年に、アメリカの制度を見習って当時の運輸省の主導でスタート。当初は、フルラップ正面衝突試験(車体の前面の幅すべてをバリアにぶつける試験)とブレーキ性能の試験のみだったが、年を追うごとに試験項目は多岐にわたり、2014年からは衝突軽減ブレーキなどの先進安全技術についての評価「予防安全性能アセスメント」も行われるようになった。その中身は、「被害軽減ブレーキ(対車両/対歩行者)」「車線逸脱抑制」「後方視界情報」で評価され、JNCAPのサイトで確認することができる。

このアセスメントの2017年のランキングを見てみると、1位は同率で日産・ノートとマツダ・CX-8、2位はマツダ・CX-5、3位はホンダ・N-BOX、4位はスバル・レヴォーグ、5位はトヨタ・C-HRとなっている。ボディサイズもカテゴリーも、実にさまざまだ。

●2017年の1位はノートとCX-8

JNCAP(http://www.nasva.go.jp/)mamoru/)では、メーカーや車種で予防安全性能アセスメントを検索することができる。

解説/山本シンヤ(自動車研究家)

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特選街web編集部

1979年に創刊された老舗商品情報誌「特選街」(マキノ出版)を起源とし、のちにウェブマガジン「特選街web」として生活に役立つ商品情報を発信。2023年6月よりブティック社が運営を引き継ぎ、同年7月に新編集部でリスタート。

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